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映画「椿山課長の七日間」~名優ぞろい

2006年

浅田次郎の同名小説が原作。

デパートの婦人服売り場で働く椿山課長(西田敏行)
仕事中に突然死する。

妻子のこと、認知症の親のことが気がかりで、
初七日まで現世に戻れることになる。

それは幽霊みたいなものではなく、姿と名前を変えて

西田敏行が伊東美咲になって自宅へ向かうと、
妻は椿山の職場の後輩と不倫をしていた、、、。


私が一番好きなパートは、余貴美子さんが出てくるところ。

余さんは、椿山の長年の同僚であり、親友であり、元カノ?でもある。

椿山とは心が通い合っているのに、
男に養ってもらう人生はいやだと結婚を否定しているうちに、
ほかの女に妻の座をとられちゃった人。

男女共同参画なんちゃらなんて法律かなにかができたころ、

そんな女がいっぱいいましたね。

私もそんな女の一人だった。

家で男の帰りを待ってるだけの女なんていや、
結婚しても平等に働きたい、家事育児は半々で分担して。

ところが結婚してみたら、
夫に仕事は反対されるわ、家事分担を否定されるわ、
3人も子供ができて育児でてんやわんや、
仕事したって、男の何十分の一すら稼げない現実。

なにが男女共同参画だよ、、、

と、かなり映画から話がそれましたが

余貴美子さんがね、めちゃいいんですよ。

椿山が死んで、ただただ悲嘆にくれるわけではなく、
自室には遺影と彼の好きなホープを供えて。

椿山の魂の入った伊東美咲と、椿山について楽しそうに語り合う。

なんて健気な女だろう、健気だけど、女々しくない。

これは、女優によって、全然違う女性像になるでしょうね。

ただきれいとか、かわいいとかじゃ全然だめなんですよ。

演技以前のその人の芯に何があるか、、、って問題で。

まあ、でも、こういうシナリオは、男性寄りだなとも感じます。

死んだあと、ひとりの女が自分のことをずっと思ってくれてた、
思ってくれてる、死を悲しんでくれてる、、、って

どんだけ男にとって都合のいい女だよ!とつっこみたくはなります。

まあ、そこが浅田次郎なんでしょうか。
それが男のロマンってやつなんでしょうか。

女って、実はもっと計算高くて、シビアで、毒々しいものかもしれないですよ。

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出演俳優さんたちが、名優さんたちばかりなのがすごいです。

西田敏行 余貴美子 伊東美咲 志田未来 國村準 市毛良枝
綿引勝彦 和久井映見 桂小金治、、。

そして、私の推しさん成宮寛貴。

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かっこいいのはもちろんなんですけど、

外見は若くてチャラいイケメンながら、魂はヤクザの親分という、難しい役をさらっとやってのけちゃってるのは、さすがです。


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