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中国は勝利を収めつつあるのか?:前編(2020年4月16日)

今日から緊急事態宣言が全国に拡大しました。その一方で、感染拡大のピークを過ぎたと思われる国々がロックダウンからの出口を探しています。その一番乗りが中国。強大な国家権力のメリットを宣伝してはばからない様子です。このまま中国が世界の覇権を握るのか?そう易々とはいかないけれど、もっと心配なのはどの国もグローバルリーダーシップをとれないことだ、とエコノミスト誌は憂えているようです。こちらは今週号の長い看板記事なので、今日は前半だけ和訳を共有します。

英語原文は、以下からどうぞ:

以下、マイバージョン和訳です:

中国は勝利を収めつつあるのか?新型コロナウィルス禍で世界のパワーバランスは緩やかに悪化する

2020年4月16日

中国にとって今年の幕開けはひどいものだった。武漢で新型ウイルスの流行が始まったとき、共産党幹部は本能的に事態を隠ぺいしようとした。これを中国の「チェルノブイリ」だと指摘する声もあった。つまり、原発事故をめぐる数々の隠ぺいがソビエト連邦の崩壊を加速させたことに重ね合わせたのだが、この読みは間違っていた。最初の失敗の後、中国は速やかに、圧倒的な規模とレベルで都市封鎖を実行し、それは功を奏したとみえる。中国で新たに報告される感染者数はこのところ激減しており、工場は再開しつつあり、 研究者たちはワクチンの開発を急いでいる。一方で、公式に発表されている中国の死者数は、イギリス、フランス、スペイン、イタリア、アメリカの死者数を大きく下回っている。

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