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ダンシングオールナイト~トラジャ担が見た音楽の日~その②

本当にあった⁉「この後、批判殺到!」


1on1ダンスバトル

さて、コーナーの目玉のひとつ、1on1ダンスバトル。
8グループからひとりずつ代表が出て、それぞれテーマに沿ったダンスバトルを繰り広げるこのコーナー。
トラジャからはうみくんが参加。
うみくんといえば、昨年は関西で如恵留くんとレッドブルの大会でバトルに参加してから、音楽の日に出演したのだった。
とはいえ、その後「もともとバトルは怖かった」と本人がインスタに書いたように、始まる前は緊張の面持ち。
セコンドのトラジャたちが何かを叫び、うみくんは静かに頷いていた。
同じとき、Snow Manから参加していた佐久間君はTJポーズをカメラに向かってしてくれていて、ほんとにありがとう。
最初はGENERATIONS佐野玲於×Travis Japan中村海人のHIP-HOPバトル。

これが、大きな反響を呼ぶ。

キャップのつばがぶつかるほどの距離に詰め寄る佐野さん。
互いの目を見る二人。
それがカッコだけじゃなくて、本気で来てることがわかった。
最初は少し微笑みが見えたうみくんも、それにこたえる。
そもそもみんなが衣装を着てるなかで、佐野さんはTシャツにキャップで、もうバトルに出るダンサーだった。
(FANTASTICSの世界さんもTシャツにキャップだったね。)
見せるダンスも、表情も、GENERATIONSの時とは全く違うどころか、これテレビで放送してもいいんだろうか、PTAから苦情が来ちゃわないかしらと思うレベル。

なんだこれ。
むちゃくちゃ悪い顔しとる。
腕も、足も、体が、地面をたたき壊すように力強い。
そうか、こういう表現があるのか。

私は初めて見るそのダンスに、めちゃくちゃ興奮した。
やがて時間がきて、近寄ってくるうみくんを佐野さんが押しのける。
その瞬間、うみくんもスイッチが入ったように見えた。
セコンドのトラジャたちも立ち上がってうみくんを煽る。
かませ!やっちゃえ!そんな思いが伝わるように腕をふる。
うみくんは佐野さんを一瞥し、ゆっくり中央へ向かいながらくるりと1回転する。
ここからうみくんのターン。
中央でカメラに向かい、佐野さんのダンスにこたえるように大きく、強く右腕を振り下ろす。
腕を大きくしならせ、初めは力強く示したが、すぐに音にのり、佐野さんを挑発するように視線をやり、得意のスタイルで魅せる。
大きくグラインドしたかと思えば、片手だけをひらひらと泳がせる。
そして佐野さんの赤いキャップに手を伸ばし、奪おうとする。
最後の最後、「ZERO-!」のカウントダウンが終わるまで、二人は争った。

ここを制するのは俺だ!

カメラにアップで映される佐野さんの表情。
キャップを渡さず、手元でくるっと回して去るうみくん。

これがバトルなんだ。

うみくんが出た大会や、YouTubeなどでバトルの映像を見たことはあったけど、こういうタイプは見たことがなかった。
(ただ、これはかなり優しいバトルだったというポストもあり、そんなんおばちゃん寿命縮まっちゃうから見れないわ~と思ったり。)

そして次の対決が始まる瞬間、二人は抱き合っていた。

その後、この佐野さんの行為が、「やりすぎ」「体にふれるなんて」など、一部の人の反感を買ってしまったらしいことを知る。
らしい、というのは、その時点の私のTL上のトラジャ担の声は

「うみくんかっこよかった!」

で溢れていたから。
このことについては、また後でふれるとして。

バトルはまだまだ続き、アロハ(超特急)×TAKI(&TEAM)のロックダンス対決。
この対決も面白かったけど、時間ギリギリまで攻めて欲しかった。
そこが少しもったいなかった。

YORI(DA PUMP)×佐久間大介(Snow Man)のフリースタイル対決。
これはね~、本当にフリースタイルだと思った。
YORIさんは言わずもがななんだけど、佐久間くん!
まさかここでヲタ芸するなんて思わないじゃん。
しかも「まぁまぁまぁ」なんてタメを作ってからのヲタ芸。
カッコよく見せようと思えばいくらでもできるのに、こっちで来るカッコよさ。
佐久間大介としてどう立つか、何を見せるか。
参りました。

最後は世界(FANTASTICS)×SOTA(BE:FAST)。
もうね、ふたりとも入りから違う。
あまりのことに笑っちゃった。
トラジャがインスタでみんな真似してたもんね。
エグい、エグい、それしか言ってなかった。

これが地上波で、しかもゴールデンの時間帯に放送されたのはすごい。
大人はもちろん、10代やその下のキッズたちも色んな感想をもったんじゃないだろうか。

トラジャ担としてはこのコーナー、もうひとつ楽しみ方がある。
それは画面奥、中央に映るトラジャたち。
いやね、最高に盛り上がってた。
まるで道端に座りこむ子供のような格好で、夢中になって見ていた。
あれがいい。
叫び、手をあげ、時には立ち上がり、ストリートの、バトルの空気を作ることに貢献していたと思う。

高校生の頃、お笑い番組の観覧に友達と制服で行ったら、女性のスタッフが笑顔で
「最初にここからカメラくるんだけど、イェーイ!って盛り上がっちゃっていいから!」
と言われたことを思い出した。
演出ですよね。
そこにトラジャを座らせるという演出。
そしてそれは大正解だということ。
彼らはといえば、アイドルのそれじゃなく、ダンスを愛する仲間としてそこにいたことに、私は様々な思いを巡らせたのだった。


「俺を称えてくれたように、玲於くんを称えて欲しい。」

で、話を少し戻す。
うみくんと佐野さんのHIP-HOPバトル。
ここでの佐野さんの行為に、一部の視聴者から批判的な声があがったという。

え?そうなの?

このバトルの後、佐野さんがブログを更新したことを知り、恐らく本当の事なんだろうと思った。
そんな、あんなに本気でバトルしてくれてどうしてこんなことにと思いつつ、早速ブログを購読してみると、驚くほど誠実に、そして熱く自分の思いを綴ってくれていた。
有料サイトの文章なので引用は控えるけれど、興味のある人はぜひ読んでみて欲しい。
佐野さんのKRUMPというジャンルの発祥から自らの経験、ストリートダンスはカルチャーでありレガシーだから、ブームで終わらせてはいけないという責任感がびっしりと書かれているその文章に、この人はちゃんと世界と繋がってるんだということを知って、感動した。
それはDA PUMPのPump It Up!でも感じたこと。
(DA PUMPについては、以前の私のnote「推しが平和主義者だったらいいな~!」という叫びで触れている。)

佐野さんのダンスしている姿もそうだけど、他の人が踊っているのを見ている、時に哲学者のような姿が印象的だった。
番組を見る前と後では佐野さんに対するイメージがガラッと変わった。
何よりこの熱さ、まっすぐさ。

もう、うみくんと相性いいに決まってるじゃん!!!!

うみくんも言葉を飾ることは決してしない。
絶対に自分を偽らない。
だから時に誤解されることもあるけれど、あの強さと正直さは、トラジャを支える大事な柱のひとつでもある。
(「うみがいなければ、トラジャはただ仲のいいつまらないグループになっていたと思う。」と元太くんも言っている。)
そして佐野さんがブログを書いたように、トラジャもインスタで番組を振り返り、恐らくネット上の声を読んだのであろう、KRUMPというのは怒りをバンっと相手にぶつける表現で、アイドルの自分にぶつけてくれてきたことが嬉しかった、俺もこれじゃダメだと思った、ということを述べていた。
そして

「俺を称えてくれたように、玲於くんを称えて欲しい。」
「個々の意見はあるだろうけど、それは心において、まずは相手へのリスペクトが一番だから。」

うみくんはそういった。
宮近くんも、佐野さんがカルチャーを示し、バトルのステージを作ってくれたことをファンに説明し、感謝していた。

いいものを見た。
生身の人間の、その生き方すらもダンスは表現する。
それはきっと、ストリートならではのものなんだろう。
そしてダンスが人と人をつなぐ素晴らしい瞬間を、私たちは目撃することができたのだった。

「KRUMP」が表すもの

今回佐野さんが表現した「KRUMP」というものは、元はアメリカ・ロサンゼルスの情勢が不安定な、いわば犯罪が多発する地域で生まれたもので、自らも元ドラッグ・ディーラーであった「TOMMY THE CLOWN(トミー ザ クラウン)」という人が、ロス暴動が起きた92年、その過酷な環境で暮らす子供たちのため、ピエロ(クラウン)の姿で踊り始めたのが最初だという。
ほとんどの若者がギャングや、犯罪に手を染めながら生きていくその地域で、「踊る」ことを教えたのが彼だった。
やがて、若者たちは犯罪ではなく、ダンスによってやり場のない思いを発露するようになり、今ではダンスとしてスタイルが変化していったそうだ。
佐野さんは小学生の頃にKRUMPに出会ったそうで、小学生でこの表現に惹かれる感性ってすごいなと思うと同時に、どんな子供時代だったんだろうと思わなくもない。
彼も、ダンスを「与えられた」一人だったんだろうか。
KRUMPを調べる中で、もしかしたらこの映画を見たのかもしれないな、とも思った。
2006年公開の映画「RIZE」。
96年生まれの佐野さんなら、どこかで出会っているかも知れない。
(ちなみにうみくんは97年生まれ。1歳しか違わないんだ!)
ただ、今のKRUMPはこの映画のようなものではなくて、様々な自己表現や楽しむためのものになっているとのこと。


いや、本当にすごい。
こんなものを、テレビで見ることができるなんて。
「あれでしょ?なんかLDHとか、アイドルとか、人数ばっか多くて顔と名前が一致しないような、そういうのがお祭りするやつでしょ?」
そんな風に思う人がいるなら、ぜひ映像を見て欲しい。
そんな人にこそ、うみくんに言って欲しい。

「まずは相手へのリスペクトが一番だから。」


さて、トラジャ担のお楽しみはまだまだあるよ!
この後はいよいよTravis Japan×JO1のバトル!!

それは、次回へ続く。


おまけ。
ライブで新曲発表してすぐにYouTubeにアップしてくれたパフォーマンスビデオ。
ライブに来れなかったファンのために、タイムラグができるだけないようにしてくれるトラジャのやさしさ。
番組の企画で実現した、s**t kingzがコレオを担当。
大人っぽいディスコミュージックに、クールさと楽しさを絶妙に織り交ぜたコレオがたまらない。
サビで「TGI」と人文字を作るところと、如恵留くんが一人高音フェイクをかましている時に肩を組んでいる6人という構図が「古き良き、正統派ボーイズボーカルグループ感」が出ていてめちゃくちゃ好きです。
トラジャも楽しそうというか、もう嬉しそう。
あと、音が消えた後のこの余韻!
かっこいい!!

‘T.G.I. Friday Night’ -Performance Video-





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