IT企業の人員削減
米国のIT企業が業績悪化を受けて急速に人員削減を進めています。日本法人の広報部門は全員解雇、電子メールで解雇を通知して今日中にメールを使えないようにするなど、今日の明日でいきなり職を失う事態に直面することは、日本では、自己破産した地場の百貨店とかでない限り、あまりないように思いますが、米国の企業ではよくあることなのでしょう。
IT業界は慢性的な人員不足で、優秀な人材はこれまでは引く手あまたであり、景気の減速で全体のパイは縮小しても、今回、解雇を発表した企業に勤めるような人たちであれば、そんなにタイムラグなく、次の職場が見つかるのではという気がします。
ただ、これまでのように、青田買い、先物買いでIT人材を確保するのではなく、世界的な景気減速の動向や、実需を見込みながら、採用をしていくので、乗数的に売り手市場は縮小していくように思います。
やはりどんな分野でも右肩上がりということはなく、自分の強みでもないところに突っ込んでも、長続きしない、年齢的なことを考えても、体力勝負とか、新しいものを追いかけ続ける分野は、初動の伸びしろは大きくて、見た目には華やかに見えても、その華やぎは飽きるでしょうし、伸びしろの大きさに勘違いして背伸びをし続けてしまう、そのうち年齢的に無理ができなくなり、どんどん後進に追い越されて居場所がなくなるし、生活も回らなくなるように思います。
とはいえ、組織や資格に人生の保障を求めようとしても、ごく一部のスーパー資格を除けばそんなものは期待できない時代になっていることも確かであり、自分の強みを把握し、それをうまくマネタイズして、世の中の変化の波を乗り切るしかありません。難儀な時代ですが、常に考え続け、自分の棚卸しをしなから売れ筋商品の価値を高めつつ、合わせ買いを誘発するような品ぞろえの入れ替えを図っていくしかないと思います。
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