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しんどい部活にも意味がある

小中高大と部活をやってきたけど特に中学がしんどかった.

いじめも可愛がりもあったし,朝練,放課後練,休日練で学生生活は全て潰れた.友達と遊びに行った記憶は殆どない.先輩からのいじめもしんどかったが,同級生からの集団無視といういじめもそこそこに辛かった.沢山喧嘩したし沢山苛められたし,勿論僕も他の部員を苛めた.今でも精神的に辛い事があると悪夢を見るときは中学の部活の光景だ.中学時代は特に白髪が酷く,30代の今は白髪なんて全くない.

それでも部活動というのは本当にやって良かったと思っている.練習尽くしの学生生活だったけどそのお陰で全国大会で優勝をしたし,大人になっても少し自慢ができる.でもそれだけじゃなく,少し歪みはしたが人としても成長した.

そういったものをやってこなかった旦那の事も踏まえながら,良かった事とあまり良くなかった事について書いていく.

<部活をやって良かったこと>

良かった事から書くのは難しく,何度書き出してみても悪かった事にばかりなる.一番の成果は全国大会優勝であるが,旦那と出会ってからは別の意味で部活をやって良かったと思った.

・上下関係を学べる
先輩から締められないようゴマを摺ったり怒られても耐え忍んだり気を配って先輩の機嫌を損なわないようにしたりするスキルはここで身についた.これは今でもかなり役に立つスキルだ.先輩に気を遣い,後輩に偉そうにするなんて事は学生の時だからこそできたと思う.会社じゃ怒られる.

そして自分が最上級学年になって調子にのった翌年には最下級学年として先輩からボコボコにされるのは多くの学生が経験することだが…何故か小学校から中学校に上がった時点で半生するのに中学から高校でも同じミスをするんだろうか.流石に数回繰り返したお陰で多少学習し,現在は会社の中で先輩にゴマを摺って可愛がってもらいながら後輩にも多少の配慮をしていく事を覚えたことで嫌な先輩にならずに済んでいる.

・協調性,皆で成し遂げることを学べる
クラスで一つの作品を作り上げるという点もあるが,同じ一つの目標で死ぬほど努力したという点ではやはり部活は頭一つ抜きん出ている.嫌だと思ってもやらなきゃいけないし,衝突する事もあるが最終的に作品になった時に努力が報われる.そうすると不思議とそれまでの嫌だったものがいい思い出に代わるのは本当に謎だ.

・根性がついた
物凄くしんどかったけど,そこから逃げずに踏ん張る力はついた.ある程度の苦難は中学の部活と比べれば大した事がない.特に人との駆け引きにおいては屈しないタフさが身についたともいえる.部活がしんどくて辞めてたらたぶん逃げ癖がついたんだろうなと思うと,最後まで頑張って良かったと思う.

<部活をやって失敗したなーと思うこと>

・友達との思い出が少ない
今ではもう部員の誰とも連絡を取っていない.振り返ってみると,あんなに沢山いた筈の部活の仲間は友達じゃなかったのかもしれない.一方でクラスの友達とは今でも連絡を取っていて,自分が部活やっている時の思い出なんかがあると寂しくなってしまう.

・人格形成が歪む
圧倒的にこれ.特に僕がやっていた同じ系統の部活出身あるあるでこれは盛り上がる.大抵の人が自覚もあるので隠せる能力がある人もいれば,染みついて治せない人もいる.僕のいた部活は苛めが蔓延していたから「やられる前にやれ」的なところが僕の身に染みついてしまっている.会社で僕の害になりそうな人間がいると,外堀から埋めて行って排除するようにしている.具体的には上司に媚び売って僕に害がありそうなやつと組ませないようにしてもらうんだ.

<部活をやってこなかったらどうなるか>

僕の旦那は部活に入ってもすぐにやめてしまい,実質入っていないも同然だ.勿論,先輩も後輩もいた事がなく,どういう存在か想像がつかないらしい.先輩に気を遣うことも後輩を可愛がることも知らずにオッサンになった.そして何より怖いのが先輩や後輩がいる筈なのにその人達を先輩・後輩だと認識することができず,上司と同僚という括りにするらしい.

上司との会話は苦痛でしかなく,後輩は同僚なので別に仲良くする必要はないらしい.勿論,そんなスタンスだから上司からは可愛がられず,後輩からも慕われない.食事奢ったことも人生で一度もないというから理解できない.僕なんか毎月諭吉が去っていくのに….

という訳で部活をやったら人として成長できたり,チームワークを学べることで人間関係やコミュニケーション能力というものが向上する.部活をやらずに学生生活で先輩後輩のような上下関係を作るというのはそもそも至難のわざといえる.そういう意味では学生の内にしか身につかないものを得るには部活というのは非常に重要と言える.

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