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教科書に載っていない⁉~発達障害について知ろう~②改めて、発達障害ってなんぞや?

■はじめに

こんにちは、かもみぃるの下です。
記事に関心をもっていただきありがとうございます!
まずは前回のおさらいを少ししたいと思います。

発達障害には大きく分けて3つの診断があります。
①ASD(自閉症スペクトラム)
②ADHD(注意欠如性・多動性障害)
③SLD(学習障害)※今回はLDについては触れません
これらは単体ではなく重なって診断されることが多いです。
みんなも1度は見たことがある、3つの障害が重なる図…
一般的なテキストとは違う形でまとめてみました。

自分や家族、知人など、思い浮かぶ人がいるのではないでしょうか?

※医学的な根拠によるものではなく、私のイメージを図にしています。

「発達障害」という診断がつかなくても、その傾向(発達特性)はすべての人にあります!

診断が出るかどうかは、社会参加、社会適応に支障が出ているかどうか。
特性が濃くても困らない人もいるし、薄いのに困る人もいます。
明確な線引きはないので、「診断の出る可能性がある人」というのはかなり大勢いることになります。

応用が利かない、臨機応変が苦手なのは根本は治らないから。

なんとなく、分ったような…というところで、
「なにそれ、どういうこと?」とモヤモヤした方も多かったと思います。
でも、「発達障害を知る」ということは、モヤモヤとした見えにくいものと接することなんです。
そして、同時に自分の特性とも向き合うことになるので、何とも言えない居心地の悪さを感じることが多々あります。

ある意味、それが「理解」へ近づいているといえます。

「発達特性」の濃淡ってなんだよ!?と思いましたか?
次の項目で自分はどっちよりかな?と考えてみることから始めてみるのもよいと思います。

あなたの特性はそれぞれどんな感じでしょうか?

■自閉症スペクトラム症(ASD)

ASDは、発達障害の中の1つです。
「症」とあるように、表面に見えてくる症状なので、これがあるから障害と決まるわけではないということは、忘れないで欲しいです。
そして丸が重なる図にあるように、単純にASDだけということはほぼ無し。
「ASDの診断基準」に拘っても意味はないかな…と私は思っています。

ここでは、ASDの傾向が強い人と「一緒に過ごす上で見えてくる様子」としてまとめたものを紹介したいと思います。

昔でいう「三つ組みの障害」に似てますけど、ちょっと違うまとめ方です。
傾向、特性と考えてみると、こういう人いますよね?

特性が濃いか薄いか、困るか困らないか…
でも根本の特性はこういった事柄なんです。
キャラクター(人)としてイメージするならこんな感じかな…というまとめ方をしてみました。
他にも感覚の過敏さ、鈍感さなどもあります。

■注意欠如性・多動性障害(ADHD)

現段階では、ADHDも発達障害の中の1つです。研究が進んで、発達障害ではないという話も出てきていますが、脳の問題という点では同じです。
「忘れ物が多い」「片づけるのが苦手」という印象が強いですが、他にもいろいろあります。
私がこれまで学んだ中で理解していることとしては、
根本にあるのは「注意力」と「衝動性」のコントロールの障害ということ。
いらない情報まで拾ってくるカーナビと、アクセルとブレーキの具合が悪い車に乗っているような状態
に似ているかもしれませんね。

ADHDの中でも、どの傾向が強いかで困り感や印象も変わってきます。

そして単純にADHDだけということはほぼ無し。
表面的にはADHDに見えても、実は背景に別の要因があることも…
ASDと同様、ADHDかどうかよりも、その傾向がどれくらいあるのかくらいに考えていた方が良いと思います。

そして、傾向・特性の強い人は、こんな様子が見られることが多いです。

■困りごとは同じでも、理由が違う!

ASD、ADHDで表面的には一部同じような困り感があります。
診断名よりも「どちらの傾向が強いか」で対処方法を考えることが大切なのは、これが理由です。

診断名ではなく自分自身を知って、どっちの傾向がどんな場面で強く出るかを明確にしていきましょう。
そして、家族も支援者にも傾向はあるので、他人事ではないんです。
困っている当事者と向き合って対処法を考えると、その分自分も生きやすくなると思いますよ。

是非、色んな人に「発達特性」について知ってもらい、延長戦上にある発達障害者との付き合い方についても考えて欲しいと思います。


…余談…

私には、こんな特徴があります。(他にも色々ありますが…)

  • 落ち着きがない(座っていても、もじもじゴソゴソ動く)

  • 周りの音や物の動きに注意が持っていかれやすい

  • 同じようなケアレスミスを繰り返す

  • 忘れ物が多い(持っていく荷物が増えると代わりに?何か1つ忘れる)

  • 仕事ではコミュニケーションに(一見)大きな支障はないのに、家庭では会話がズレまくる

この特徴だけ見ると、ADHDの特徴が強いように思いませんか?
最初は「ADHDの特徴が強く、ASDではない」と言われていました。
自分としてはASDもあると思っていたのですが、心理検査の結果でもASDではないと言われました。

しかし、後々にしっかりと自己分析をし、発達障害に詳しい医師、臨床心理士と出会ってから、「どう見てもASDの傾向の方が強い」と言われました。
「ADHDの特徴も強いが、それを上回るASDの特徴でADHDによる苦手さをカバーしている」というのがポイントだったようです。

「仕事」という場面では会話やマナーはある程度分かりやすいフォーマットになっています。
アップデート形式で学習する私は、「仕事」という場面においてはある程度のパターン学習をしていけたんです。
作業中にいろいろと散らかってしまい、注意が逸れると他の作業を始める…というADHDの特徴もありましたが、ASDの拘りによって、「片づける場所を明確に決める」「いったん全部戻してから作業を始める」という謎のルーティンへの拘りが功を奏し、散らかっても都度片づける習慣がありました。

発達障害の傾向に気が付いて工夫をするようになってからは、大抵のことは工夫でなんとかなり、うまくやっていけそうだと思っていたのですが…

  • 自由度の高い会話

  • 場面の変化に応じて、対応を変える

この2点だけはどうしても、何年経ってもうまく対処できないんです。

例えば、知らない冗談は冗談だと分からない。
▶1度解説してもらい、理解すると別の場面では冗談なんだと笑える。1度目は本当に分からないので解説してもらう必要がある。

そして、会話がズレる。
▶聞き取ったり、会話を覚えるのが苦手(ADHD傾向)なだけでなく、「前後の文脈から聞き取れなかった単語を推測する」「文脈や相手の様子から言いたいことを察する」ことが苦手。

ASDの特徴が凄く出ているんです。
心理検査の結果やぱっと見た印象では、私はADHD傾向が強いですが、
本人や身近な人が困り感を強く感じているのはASD傾向の部分なんです。

ADHDという診断名しか出ていなかった当初は、本当に混乱しました。
診断がついてないのに何で?と…
でも、ここまで読んでくださった方はもうお気づきですよね?

全ての人にそれぞれの傾向があるように、私はASD>ADHDという形で傾向がありました。
さらに、どちらも傾向が強く、仕事や生活でも苦労が絶えない…
成長過程で育てにくい子供だったことから、厳しいしつけや虐めなどもありました。
職場では一見対処できているのですが、強いストレス感じるので心身の不調が強く出ます。
不眠や腹痛、マイナス思考が強くなったり情緒不安定など…日常生活への支障をきたすわけなので、これが困り感が強いと言えますよね。

けれど、この判断も医師によって全く変わります。

ある場面では「あなたが障害者になると、他の人も障害者になるから、安易に診断はできない」と言われたこともあります。
「下さんは障害者じゃないよ」とも言われました。その人にとっての障害者のイメージはどんなものなのか、聞けばよかったなと思います…

立場によって言い分は色々あると思います。
中には、思いやりのつもりの声掛けかもしれません。
でも、困っている当人からするとかなり凹む言葉かけでしたね…

…と、だいぶ長くなってしまいましたが、
「発達障害がとても分かりにくいけど、誰にでも関係のあること」
というのが伝わればよいなと思って、色々と書きました。

また、時期が変わると、新しい考えも出てくると思うので、現状での私のまとめがこの記事となります。
ご意見、ご感想などある方は、
ぜひ chamomile.staff@gmail.com までメール頂けますと幸いです。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

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