【レポート】3/2「SIMULATION2025+おおさか」テストプレイ体験会
前回、コアメンバーでβ版のテストプレイをして、改善点を洗い出し、があさんを中心にブラッシュアップしてきました。
各局が参加するためには新規事業を各局に用意する、開始時の事業の数を増やすなどの改善を加え、少し参加者の幅を広げて「SIMULATION2025+おおさか」のテストプレイ体験会を実施しました。
会場は京橋のQUINTBRDGE、今回もええ感じにオシャレでモチベーション上がります!
ふくおか版の体験会や勉強会に来てくれた人を中心に声をかけ、2つのグループに分かれてプレイ開始。
フルでやると財政講座も加えて4時間かかるゲームを、仕事終わりにできるようにするには縮めないといけないので、があさんがツールで伝えるよう工夫をしてくれました。
ふくおか版と違うのは「自治体財政を学ぶ」目的もあるけれども、勉強会を通じて痛感した「予算はあっても人がいない」現役世代の人口減少に伴う課題にも向き合う点。
加えて、若くて1つの部署しか経験していない職員に「大阪市の事業の全体像」をつかみ、局長としての責任を果たすための内部調整や市会とのやりとりを疑似体験することです。
7人の局長の誰かが事業を削減しなければ、確実に増える「福祉」の予算が維持できません。また、時代の変化に合わせた新規事業の予算も取らなければ、少子高齢化の進行に対応できません。
どの事業を切り、どの事業を選び、予算内に収めるか。
「人」も捻出しなければ、予算があっても事業は動かせません。
今度はお互いが「市会議員」の役に代わり、残った事業(予算書)を見て質疑をします。今年一年目の職員が「その事業はもういらないです!」と堂々と議員に言い切り、市会経験多数のベテラン勢は「言ってみてぇ
~」とうらやましがっていました(笑)。
私のいた方のグループは、ある事業を切ったことで市会に予算書を否決されてしまい、市債を発行してその事業をやることに……。次のターンでは、負債の返済も合わせて事業の選定をせねばならず、厳しい状況になりました。
そこに遅れて参加の若手職員に「ごめん!借金あるから何とかして!」とバトンを渡したところ、「え?借金スタートって、なんてことしてくれるんですか」と冗談まじりに言われたのですが、実際の国や自治体財政もホンマに「なにしてくれてんねん」と言いたいことありますよね……。
税収を増やすための未来への投資も必要、事業を減らす時にはあちこちの反発も予想される、さあどうする!?といったジレンマを体験できるのもこのゲームの面白さです。
最後のターンでは魅力的な新規事業が出てくるので、そこでも取捨選択に悩み、3ターンを終えた後に「ゲームや研修ツールとしてどうだったか」のふりかえりを実施しました。
最終的に「おおさか市」として何とかやりくりできたとしても、局長としてミッションが果たせていない(たとえば「環境創造局長」なのに、環境にやさしい施策を1つもやっていないなど)ケースをどう扱うかは、もう少し修正がいるかなという声もありました。
また市会議員役をする前に「この事業は譲れない」ものを選ぶなど、議会としての作戦タイムが欲しいという要望もありました。ゲームとしての面白さを、学びをどう両立するか、コアメンバーで最終調整をして仕上げる予定です。
総じて「楽しかった!」と若手職員にも言ってもらえたのと、一緒のチームの他部署や年上の職員に学ぶことも多かったようです。「事業を見る視点の違いが勉強になった」との意見もあり、研修で使う際には多様な部署の人とやる方が面白くなるなと感じました。
テストプレイの参加者で記念写真。
次回はいよいよ、4月中旬に「SIMULATION2025+おおさか」の正式版をリリースし、大阪市職員向けの体験会を実施する予定です。
土日開催だとなかなか来てもらえないのですが、それでもこのゲームの本領を発揮しようとすると3時間は欲しいので、休日の開催となります。
わざわざ休みの日に仕事がらみのイベントに行くのはイヤ、という気持ちもわかるのですが、今まで重ねてきた勉強会も含めて、一歩踏み出してくれた職員・元職員の輪が広がってシンプルに楽しい場になっています。
「新しい視点」を得るために、ぜひご参加を!
また後日、「SIMULATION2025+おおさか」体験会の詳細を案内します。
《ライター・てるみん》