35歳を迎えて
29歳を迎える時も同じくらい嫌な気持ちだったのだが、
35歳を迎えるのもとても嫌な気持ちになったので、
思い切って言葉にしてみることにした。
1. 何故、35歳になりたくなかったのか
単純なことだ。生物として、様々な機能が低下し始める、所謂ターニングポイントとなる年齢だからである。
特に、女性というのは、妊娠というライフイベントにおいて、35歳は高齢出産という判子を押され始める年齢だ。
大抵の世の中の女性が、『マル高』という高齢出産の印を嫌がり、どうにかして35歳までに第一子を、と思っていると思う。
私自身も遠い昔、思ったことがあった。
いざ、35歳になってみると、やはり生物としての衰えは、残酷なことに妊娠というイベントでは大きく感じやすい。
現に、少し前から子供が欲しいと思い始めた我が家も不妊治療に励んでいるわけで、35歳というボーダーラインで様々な条件面、確率が変わることを突きつけられている訳だ。
当初は、不妊治療をすること自体、全く考えていなかった。
しかし、夫婦で初めてクリニックを訪れ、カウンセリングを受けた後、勤めている会社からのサポートもあり、色々試してみよう。という結論に至ったのだ。
という訳で、今年の誕生日、すなわち35歳というのは、あまり手放しに喜べるものではない、と感じてしまったのだろう。
女性として生まれた身としては、出産におけるボーダーラインを引かれるこの年齢が禍々しく思えてしまったのだ。
加えて、周りからのノイズも理由として挙げられそうではある。
不妊治療中なんだ!なんていうセンシティブな話は、ごく一部の親しい友人にしか話していない。
なので、こんな事を言われることは、多々ある訳だ。
「お子さんの予定は?」
「子供の話は進んでるの?」
「大丈夫だよ、すぐできるよー」
これらは勿論既にお子さんに恵まれた方々からのお言葉である。
はっきり言って、大きなお世話すぎるのだ。
不妊治療をしていない時は、適当に流していたのだが、やはり治療を始めるとイラッとする度合いが増してきた。
世の中の子持ちの方々には、こういったセンシティブな話題に対して、受け取る相手(特に子なし夫婦)の気持ちを慮った発言を心掛けていただきたいものだ。
2.35歳に成し遂げたいこと
先に妊娠の話をしたが、少し仕事の話もしておこう。
ジョブホッパー気質の私であるが、やっと新しい職場にも慣れて『居場所』を確立することが出来てきたなぁ、と感じている今日この頃である。
外資系スタートアップを好んで転職を何度か繰り返しているが、二度と働きたくないと思う環境もそんな中でも明確になった。
金がないスタートアップ(シリーズA未満)では、二度と働きたくない。
今まで、日本支社の立ち上げというフェーズで複数社従事したことがあるが、会社の資金力がHQも含めてないという環境は、二度と勤めたくないと思った。
資金調達に直接関わった訳ではないが、金がないと必然的に手弁当が多くなり、人としての生活が疎かになりがちだ。
自分で起業した訳でもなく、雇われの身でやるには些かハードモードすぎる環境であった。
社員の給料を振り込んだり、会社の預金残高がスレスレになるのを眺めたり、スリルに満ちた毎日を送れたことは、まぁ、総じて良い経験ではあったと思う。
が、二度とごめんだ。
この年になって、スタートアップに挑戦したい!という、安定企業に長年勤めた友人もちらほら出てきており、よく聞かれるわけだ。
「スタートアップで働くって、どんな感じ?」
と。
オススメは全くしない。また、スタートアップで求められるのは、臨機応変さ、柔軟さ、対応力、オールマイティオールラウンダー力であるが故、安定企業に長年勤めて、1つの領域を極めてきた方やプロセスやルールが大切な方は、下手なこと言わないのでやめておいた方がいい環境である。
概ねこういった相談をしてくる知人には、スタートアップはオススメできないのが現状だ。
話がだいぶそれてしまったが、35歳で成し遂げたいことは、こんなものかな。
居心地の良い環境で生きられるように、努力する
随分ざっくりとした事を書いてみたが、書きながらしっくりきている。
仕事でも自分が気持ちよく楽しく働ける環境を保つ為に努力したいと思うし、チームのために尽力したいと思う。
チームビルドのフェーズの弊チームだが、これは楽しみながらやれそうで、わくわくしている。
プライベートは、付き合う友達を選びたいと思う。
35になって、みーーんなと仲良くする必要は全くないな、とやっと思えるようになった。
冒頭の下り然り、「あー嫌だな」というコミュニティに無理やり身を置く必要が全くないのだ。(当たり前の話だが、今までできなかったことなので、決意表明しておきたい)
子育ての話ばかりするようなるコミュニティも、自ずとフェードアウトさせていただく。
だって、話ついていけないし、私には理解できない世界なのだから。
居心地が悪いのに、無理やり居続ける必要は何もない。修行じゃないのだから。
大分長くなってしまったが、嫌々スタートした35歳が最後には笑顔で「楽しかった」と言える1年になることを自分自身強く願うと同時に、居心地が良い環境作りに励みたいと思う。
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