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喪失感。

noteをいつも通り開いたが、何を書いたらいいのかわからない。

昨日、お財布と電源を切ったスマホと鍵だけ持って、家を飛び出した。行き先は特に決めていなかった。ただ、遠い場所に行きたくて、行方不明になりたくて。夜の12:00を過ぎた頃のことだ。街をうろうろと歩いて、橋に行こうとふと思い立った。橋に向かう途中で、交番があるのを思い出した。声をかけられたら面倒だな、と思って、時間を確認すべくスマホの電源を入れた。

大好きなアーティストが、ライブ配信をやっていた。『ラブソング』自殺をした、またはこれからしようとしている人に向けた、愛の歌。その場に座り込んで、しばらく聴いた。続きは布団の中で聴きたいな。そう思って、家に帰った。


私には、8年間片思いをした人がいた。大好きだった、なんて言葉ではおさまらない。高校3年生の時に告白をしたが、フラれた。それでも一途に想い続けた。「友達でいたい」というその方の意思を尊重して、「友達」として支えようと、献身的に尽くした。電話がきたら眠くても出たし、「恋人と喧嘩したから、家に帰りたくない」と言われれば、私の部屋に泊めた。無邪気に私の服を着て、「お風呂使うね〜」と言われれば、「いいよ〜」と返した。

愛していた。本当に。
「友達」でもいい。彼女のそばに、いたかった。

でも、彼女には私よりも大切な人がいた。私にとって、彼女はどんなことがあっても「たった1人の1番」だったが、彼女にとって私は「仲の良い友達のうちの1人」だった。それ以上にはなれないんだと察した時、私は彼女と縁を切る覚悟をした。

次の恋愛に進むために。

でも、人間はそう簡単に切り替えられない。覚悟して決めたと思っていたのに、残ったのは深く沈む「喪失感」だけだった。この喪失感を払拭しようと、曲を作り、文章を書く。でも、「彼女の代わりになるものはない」。その思いだけが膨らんでいく。

いつか。私は前を向けるのだろうか。
彼女を「好きだった人」として、新しい「好きな人」を作れるのだろうか。


愛していたよ。
あなたには、あなたを心から愛した人がいることを忘れずに、生きてね。


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