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暮らし ととのう#14

前回#13からの続編、どうやって姉妹を説得したか・・・

片付け業者はトラックで来て、廃棄物を積載して廃棄するまでしかやらない。当然だ、ここで何をどうするのだ?
平屋の姉妹は他人の土地を占拠している事に何の抵抗も持たず、自分のものだから何一つ捨ててはいけないと主張。業者さんには一旦お引き取りいただいて、私は思案した。まず市役所に相談してみた。しかしなんの解決策も見出せず・・(だろうなぁ、、答えがあったら世に汚屋敷は存在しない)仕方がない、姉妹と話すとしよう。その日から毎日彼女達の所へ行き、植物好きを主張する姉妹と話をした。説得は1週間かかった。当初から悪い予感しかしてなかったが、結局こう言うことだ「私がこの汚物を片付け、生きている植物を植え替えて綺麗な状態にすれば、ここの片付けを許す」と言うものだ。許す???? 私の頭の中は???????????????????????で一杯になったが、これしか方法がないのだ・・・なんと言うことか、、、。とはいえ、私はこんな貧民窟みたいな所には住みたくはないのだ。
なるほど、結局こう言うことだ。京都市の中心地にある京町家はとてもいい状態でリノベされていて、お店や飲食店、ホテルとして使われている。他にこの京都市で残存している京町家、、それはなぜかというと時代が変わっていくテンポにそこの住民の所得が追いつかなかったのだ。私の家みたいに廃墟のような状態で暮らし続けなければならなかったのだ。なおせなかったのだ。だから残った。

その人々の意識は低く、キレイに整理整頓してとか、掃き清めてとか、そんな事はどうでも良いのだ・・・。その意識と状態がこんにちまで続いているのだ。

一大決心

私がやる。
キレイにしたところで根本的な問題「不法占拠」が残るのだが、これに関して姉妹の主張は「誰も困ってへんやろ」。これは一旦保留にする。
京都市に再び電話して「ゴミ」について聞いてみた。
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①植木鉢に植えられている植物は土から出して、土を落として30cm以内にして可燃物として出せる。
②鉢の中の物を分ける。鉢底石と土。これは粗大ゴミ券を購入して申し込む。
③植木鉢は素材別に分ける。プラスチックは綺麗にしてリサイクルに出せる。その他は大きさと重量により粗大ゴミ券を購入して申し込む。
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いざスタートしてみると・・・・

写真で分かるかもしれないが、鉢が重ねたまま数十年も放置されていたので、根が下の鉢まで貫通しており、まずそれを外して行くのに、ナントノコギリが必要だった。
私はこれなら正味7日で何とかできるかな、、、と考えていたのだが、いざスタートしてみると、簡単に上の小さなプラスチックの鉢ですらどけられなかったのだ。1時間やってみて小さなプラ鉢を2個しか処理できなくて、絶望した。

この写真はもう7割片付いた時に撮影したもの

写真をあまり撮っていなかった。とにかく重労働で。鉢をずらすたびにゴキブリが2〜3匹ささっと移動して、、、気持ち悪く、、ムカデのロングサイズもいた、、コワイコワイ、、、。ネズミも2回見た。あり得ない。作業前に私自身が防護服に着替え、ゴキブリジェット、ムカデスプレー、小蝿よけ、ネズミ撃退スプレー等々。大事なことはそれらが私の家に向かわないこと!この1点に集中した。


ゴミ処理券は1枚400円、合計で70枚=¥28,000也

日数は20日、でも朝から晩までと言うわけではなく、仕事の合間や空いた時間をすべて使った。

みんな大体こんな状態だった。他の鉢の根が入ってきていて、外すと鉢の形のグルグルの根が、、、外すのに平気で30〜40分かかった。このシュロも青い鉢から出すのに凄く時間がかかった。


スッキリ片付くと清々しい
みんな貝殻虫、アブラムシだらけだったが、薬剤の効果もあり
2022年初夏には無事復活

課題は残る あの姉妹が逝ったらこれを誰がどうするのか?

植替えが終わり、無事片付いてととのった路地。植替えが終わった当初は、姉妹は水をやっていたのだが、1ヶ月もすると毎日水やりしなくなった、、、ナントいうことだ!水道代が大変ってか!!もういい。

時間がある時に1鉢を家に持って帰る。そして欲しいと言っていた友人に持っていく。もう誰にも聞かない。
冬(今の季節)はやりやすい。姉妹に見つかったら「これは枯れたから処分」と言ってやり過ごす。もう姉の方は外に出られないほど足が弱ったらしい。二人ともいなくなる前に、可愛がって育ててくれる人に譲ってしまいたい。

では、また!

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