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競馬の神様の話 -欲望編-

前回は、競馬の神様の基本を書きました。


今回は、より高度な話をいたします。
競馬の神様を信じない人にとっては世迷言です。
お好きなように評価をしてください。
 


必罰場面と欲望

競馬の神様は、必罰の場面で遊び心を炸裂なさる傾向にあります。
では、必罰の場面とはどういうシチュエーションでしょうか。
その鍵は「欲望」にあります。
欲望が大きいほど必罰の場面を呼び寄せやすいのです。
  

神様は純粋なものを好む

競馬の神様は公正を好みますが、関連して、不純なものよりも純粋なものを好みます。
「(俺のお金のために)頑張れ」という応援と、
「(騎手の悲願に向けて)頑張れ」という応援。
競馬の神様の好みは後者です。
無私無欲であることが可能ならば、それが一番です。

ただ、競馬でお金持ちになりたいと考える私のような人間に、無私無欲の応援ができるわけありません。
よって、私たちが競馬の神様の寵愛を受けるためには、ある程度の訓練が必要になります。
 

ベジータに学ぶ「純粋」

ドラゴンボールのベジータは、純粋な悪の心でスーパーサイヤ人になりました。これが競馬の神様に好かれるヒントになります。

欲望にまみれた一般競馬民は、心を入れ替えたフリをしても欲望がなくなるわけはありません。ならばいっそのこと、欲望丸出し側に突き抜けてしまうのが1つの手です。

スタートしたら
「おっしゃー!五分のスタートでOK!頼むぞー!」
隊列が決まったら
「なんでそんな後ろなんだよ!やり直し!やり直し!」
他馬が不利を受けたら
「俺の馬じゃなくてよかったー!いいぞいいぞ!」
直線進路が取れたら
「岩田追いまくれ!粘ってる藤岡兄は疲れろ!差せ差せやったー!」

こんな感じに欲望丸出しに競馬観戦をする姿勢は、むしろ競馬の神様の寵愛を呼び寄せます。
自分を解放し、競馬を心から楽しむという純粋な姿勢だからです。
 

邪念0研究所に学ぶ「欲のコントロール」

ロバートのコントに、邪念0研究所というのがあります。
邪念を0にしてボタンを押すといういかれたコント(褒め言葉)ですが、これにも競馬の神様に好かれるヒントがあります。

我々の大半は、強欲側に突き抜けることなんてできないし、欲望を失くすこともできません。
ならばどうするか?最も実現性がある方法は、神様に許される程度に欲望を減少または圧縮させることです。

心の中を一定以上の欲望で満たすと、競馬の神様にバレてしまいます。
そこで、邪念0研究所のような姿勢で欲望を減らすことや、心理学でいう「昇華」を意識的に行うことで欲望を薄めること、あるいは別の感情によって欲望を圧縮することを試みるのです。

1つ気を付けたいのは、ここで言う「欲望の圧縮」は「抑圧」では効果が得られないという点です。
欲望の抑圧も圧縮行為なので、心に占める欲望の割合は見た目上減りますが、抑圧する行為に心のリソースを使うために、圧縮で得られた心の余裕が活用できません。
これでは結局、競馬の神様にバレてしまいます。

そうではなく、欲望から生まれた馬を応援する気持ちの一部を、純粋に騎手や馬自身を応援する気持ちに変換するのです。
または、生じた欲望とは別に「騎手の無事を願うなどの一般的に望ましい感情」を増幅させ、物理的に圧縮するのです。
 

欲望のコントロールイメージ

例えば、心のキャパシティーが通常時100で、欲望が50より多いと競馬の神様に悟られるとします。そして今、60の欲望を抱いたとしましょう。
このままでは、競馬の神様にそっぽを向かれて悪い結果を引き寄せてしまいます。

突き抜けられる人は、その欲望を95以上に増幅させます。
すると、欲望に逆らわない純粋さが神様の寵愛に値します。
しかし、これが80や85程度止まりでは必罰のシチュエーションになるので、素人にはオススメできない手法です。
 
 
突き抜けるのが難しい人が採れる方法は主に3つあります。

1つ目は、邪念0研究所方式です。
瞑想的なことをし、欲望を50以下に下げるのです。

2つ目は、昇華です。
「お金が欲しいから馬に勝ってほしい」という気持ちのうち、「馬に勝ってほしい」という思いに焦点を当てます。するとそこには、「お金が欲しいから」以外の理由もあると意識できます。かっこいい姿を見たいとか、勝てば馬や関係者が良い思いをできるからとか。
欲望の一部をそういった思いに変換することで、欲望を50以下に下げられます。

3つ目は、抑圧を伴わない圧縮です。
欲望が60生まれてどうしても消せないなら、別の感情を増幅させて圧縮します。
例えば、みんな楽しそうだなあ、競馬は楽しいなあとか、このドキドキする時間が最高に愛おしいなあとか。

人の心には基本キャパシティーがありますが、毎回そこに収まるものではありません。心の基本キャパは安静時の血圧のようなものです。
とてつもなく嬉しいことや悲しいことがあれば、嬉しさ200とか悲しさ150とかに振り切れる場合が珍しくありません。

そこで、別の感情を少なくとも60まで増幅させます。欲望が減るわけではないので、欲望も相変わらず60のままです。つまりは、基本キャパを超えて心が120の思いを抱えている状態です。

その状態をしばらくキープしていれば、心は基本キャパに最適化されます。
欲望も別の感情も50ずつという状態に落ち着きます。

テンションが高いままの場合はその限りではありませんが、競馬の神様は欲望について、「心に占める割合」で御測りになる面が強いので、60のままでもお咎めなく終わる可能性は高いです。
なぜ割合で御測りになるかというと、1つの感情のみに支配されるという「バランスの欠いた状態」はよくないと戒めてくださるからです。

ちなみに、「抑圧」での圧縮を試みた場合は、60の欲望が30くらいにはなるんですけど、抑圧するための心の負担により、心のキャパが基本よりも少なくなります。
その結果、欲望が30にはなったけど心のキャパが50に減ったなどということが起こり、元の木阿弥になります。だから抑圧ではダメなのです。
 

これら3つの方法が、競馬の神様に愛される技術です。
技術って言っている時点で罰を受けそうですが、競馬の神様はよく考える人の味方なので、許してくださいます。

 

論点は科学的か否かではない

以上、高度な話はいかがでしたでしょうか。

「そんなわけないじゃん」
と思った人は正しいです。
「そんなわけないじゃん、アホくさ」
と思った人は、きっとデジタル派ですね!(^^)!

競馬の神様を信じるにあたっては、正しいか正しくないかが論点ではなく、利得があるかないかが肝です。

欲望を圧縮・増幅させることが結果に影響するかしないかを考えれば、そんなもんしないに決まっています。(私はするんじゃないか派ですが)
ですが、欲望を増幅させれば競馬を目いっぱい楽しめ、欲望の圧縮や稀釈を行えば心のコントロールが上手くなります。馬鹿げた話でも信じていれば利得が生じます。
 

競馬で勝つにあたっては、まずは予想力や資金配分力を高めることです。
もし、次のステージに到達した上級者がいましたら、競馬の神様を信じてみてはいかがでしょうか。きっと楽しい競馬ライフが送れますよ。

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