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古典、故事成語019(孫子)

以迂為直、以患為利。
(孫子)
以苦為楽、以貧為富。
(水銀真人)

迂を以って直と為し、患を以って利と為す。
苦を以って楽と為し、貧を以って富と為す。

一見遠回りな事をするのが一番の近道なのだ。
病気や不幸を利益に変えてしまうのが幸せのコツなのだ。
苦労や困難を楽しみに変えてしまうのが平穏のコツなのだ。
足るを知って一見貧しく生きる事が豊かになるコツなのだ。


※注釈※

後段は水銀真人の思い付きです。

原典では戦場に赴くにあたって、有利な地形を確保し陣取る為に、敢えて迂回し遠回りな行軍をする事によって、敵方の油断を誘いましょう。と、説かれています。
戦争でなくとも、目的の為に直線的であると、激しい反発や抵抗を招きかねません。
その反発や抵抗により心身や時間などの資本の浪費を招いてしまいますので、総合的に判断してコストを抑える為に直線的より曲線的で行った方が結果的にうまくいく事がありますね。

患、病気や事故などは誰しも不快に思う事と思いますが、そのデメリットの視点を変える事により利益へと逆用してしまおうというお話しです。

苦は誰しもが嫌がる事と思います。ですが苦は楽へと繋がっており、楽は苦へと繋がっています。つまりは苦を避けるほど楽も遠のいてしまいます。
困難を楽しめない内は、例えどんな幸運が舞い降りてきても一時的で維持が困難になるでしょう。
苦の後には楽が訪れます。頑張りましょう。
楽の後には苦が訪れます。自重しましょう。

知足の者は貧しいといえども富めり、
不知足の者は富めりといえども貧し。

満足する事を知っている者は、貧乏であっても心が豊かで幸福であり、
満足する事を知らない者は、裕福であっても心が貧しく不幸である。

足るを知る者は余計な物や事に、心身・時間・お金を浪費しない。
だからこそ、心身・時間・お金が豊かになっていくのだ。

足るを知らない者は余計な物や事に、心身・時間・お金を浪費する。
だからこそ、心身・時間・お金がいくらあっても足らず奴隷の生涯を過ごすのだ。


旧ブログにて2017年04月19日に記載していたものを一部加筆修正


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