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古典、故事成語020(六韜)

聖人徴於天地之動。孰知其紀。
循陰陽之道、而従其候。
当天地盈縮、因以為常。
物有死生、因天地之形。

聖人は天地の動きに徴(ちょう)す。孰(たれ)かその紀を知らん。
陰陽の道に循(したが)って、その候に従う。
天地の盈縮(えいしゅく)に当たって、因って以って常と為す。
物に死生有り、天地の形に因る。

達観した者は自然の法則を悟る。しかし、それを知る者は少ない。
陰陽の循環に従って時節に則る。
自然の法則から盛衰を洞察して、法則に常に則る。
万物に死生があるのは、自然の法則と密接に繋がっているからだ。


※注釈※

僕は最近「宇宙の法則」と呼んでいますが、自然の法則、自然の摂理、この世を構成している数学的物理学的な法則の意味合いで語られています。

他の故事成語ですと「人間万事塞翁が馬」や「禍福は糾える縄の如し」が似た系統の言葉になりますが、それらをより深めた意味合いになると思います。

悟って達観した者は宇宙の法則を理解するので、宇宙の法則に則った選択をしていきます。

雨が降り、河が流れ、海へと出で、天へと還り循環するように、自然の流れに則るので無理が生じず平穏な日々が訪れます。

意気込んで生きません、意気込んで死にません。
淡々と生き、淡々と死ぬ。
そんな心持ちが平穏な日々に繋がり幸福をもたらすのですから、やれ、是非だ、善悪だ、貧富だ、貴賤だ、賢愚だ、美醜だ、苦楽だ、悲喜だ、生死だ、と振り回されて、自縄自縛の人生に疑問を抱きませんか?


旧ブログにて2017年05月23日に記載していたもの


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