詩「 dolls 」
感電したみたいに痙攣して
夢遊病者になって
そして白紙の明日が早く来ればいいんだと
泥のように眠る夜
テレビジョンが嘘をついて
信じるものが馬鹿をみて
ながい影がうつりこむ
シャッターだらけの街を睨む朝になった
操作されて魂をぬかれて
注射の針が注入する今日は
無色透明の明日であるはずがない
ほこりにまみれた人形
目を開くことはない
眠りについた指先は
曲がらない足とは出会わない
静かなる衝動は衝突して
火花を散らしうめき声をあげて
暴走しても目からはウロコは落ちない
仕切られた空間の叫び
とどかぬ思い
人形は目を閉じたまま
開眼せよ
この白く濁った世界で
開眼せよ
この何がいいのか悪いのか
わからない世界で
開眼せよ
もう一度人々は
関りあい直せばいい