慰労会という名の試練
今日は会社で3年ぶりとなる他部署どうしでの
慰労会があった。
私が、担当している仕事は、全国に30ほどある担当店舗とのメールや電話のやりとりが主なので
他部署との交流はさらさらない。
この会は、WS部(卸売業)のお酒好き上長が、私の所属部署の上長に念を押したことにより決まったもの。コロナ前に毎年開催していた慰労会を再開しようという話を持ちかけたものだった。
そうして会に参加する一員として声をかけられた憂鬱な私がここに1人。
私の部署は総勢15人で、選ばれたのは4人だった。
これを光栄なことと喜ぶことができていたなら、
もっと心持ち穏やかだったのかもしれない。
でもそう素直に喜べなかったのである。
一週間前から、憂鬱な予定として迫ってくる
感覚があったのだから。
私は参加人数9人の中で、唯一自己紹介から始めなければならなかった。
席に座ると、前方の席のお二人からは
何さんでしたっけ?とお声掛け頂き、
なんとか自己紹介することができた。
でも、どうしても大人数の席の苦手なところを精一杯の笑顔で、脳内に箇条書きしてしまう
・人を挟んで座ってる方の話は基本聞こえない
・いま何歳?と聞かれて答えたあとの
リアクションが想像通りすぎて返す言葉がない
・上長の話を聞いているときはとりあえず周りの相槌を復唱
・若手は終始美味しい料理に驚かなければならない
私は、人と話すのは好きだし飲みの場も嫌いなわけではない。だが、対人1にたいしてはスムーズに話せても対人7への耐性は全くできていなかった。
だってバスケでもマンツーマン以上の
攻めなんて教わったことないし、
DFの方が多いならゆっくり味方と一本が基本
私は、席の近い人にどれだけ、自分を印象づけるかで精一杯だった。
__
開始して1時間、私の隣は一席空いていた。
その席はファッション業界ベテランの方で、
今日も仕事に追われており、途中参加するという上司だった。
すると、その上司が遅れてやってきた。
皆さんの反応でどれだけの人かを判断する。
代わりにお肉を焼いてあげたり、店直伝の食べ方をレクチャーしたり、お酒を代わりに頼んだりしているのを見ると相当な位置の人なのだろう。
私は勿論、知らない。
なんかもうここはプラダを着た悪魔かとなった。
隣に座るのも恐れ多く、その方が来てからは
遠くの人の話に相槌をし、時々近くの話に反応するを繰り返した。
そうすると、その方がこちらを気にかけてくれ出した瞬間があったので、自分から自己紹介をしてみることにした。(私よく頑張った)
そしたら話が広がり、地元の郡山にも卸売先が
あるという。知らないブランドだったけど、こんなにキラキラした人達が、全国の小さな卸売店(原石)を見つけて世に放つんだなと思った。
これを聞いて地元の事くらいは、知る必要があると思った。知識がないと、こういう楽しげな場でも冷めてしまうではないか。
最後に、上長にお礼のメールを打つ。
果たして、職場の慰労会を楽しめる日は来るのだろうか。
社会人となり、自分の好きな人達だけとの空間を
楽しめるようになったのも束の間、
こんな試練が待っていたとは
こんな出来事を、懐かしいなと笑えるよう
社会人としてより一層精進して参る所存です......
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