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わんころを一時保護した話

私は土曜日**駅にいた。仕事の前にスマホのキャリアを変えようと思って、馴染みのケータイショップをめざして。
改札を降りたら、パンの出店がいっぱい出ていた、何か出張販売のようなイベントをやっているようだった。すごく並んでいる店舗もあって、知らないけどパン界隈(?)には凄い有名なのかなあって。見たかったけどケータイショップの場所が久々で曖昧になってたから余裕を持って行って、終わって時間があれば見よと思って歩き始めた。
駅の2階部分みたいなとこを進むと甲冑のようなものを着た集団がいた。なんか友達に送りたくてスマホを用意してたんだけど、写真撮りますか?って言われたらなんか恥ずかしくなって大丈夫ですって言って過ぎちゃった。
友達とLINEしながらさらに進んだとき、
視界にわんちゃんが目に入る。
かわい………え!?!?!?!?!?

\ リードを持ってる人がいない /

わんちゃんが離されてほぼ駅ナカみたいなとこをとぼとぼ歩いてた。
え?飼い主さんは???みんな横目で見てる、え、どうしよ、

リードを持ってしまった。なんの考えも無しに反射だった。
どこからともなく来たおばちゃんが声をかけてくれた。
「その子どうしたのかしらね、、飼い主さんいないみたいね」
「そうなんですよ、どうしたらいいんでしょう?」
「気づかないうちにリードを話しちゃったのかしら」
「わんちゃんが複数いて、一匹居なくなったことに気づかなかったのかも」
「そうよね、あなた時間は大丈夫?ここで待てたりする?」
「15分くらいなら大丈夫です」
「ほんと?私これから用事があって…任せていい?飼い主さん見つかるといいわね」
「はい!分かりました!ありがとうございます」

…おばちゃんはいってしまった。
通りすがりの人が見てくる。そりゃこんなほぼ駅構内に犬いたらみるよな、てかここ動物OKなのか?とか考えるうちに、周りの人達の目線が迷惑だなぁと思ってるように感じてくるようになった。
5分くらい経ったし、見られることにいても経っても居られなくなって、とりあえず交番に電話することにした。連れてけばよかったのだと思うが、私は猫しか買ったことがないのでリードの扱いに慣れていないし、荷物もスマホもあって手が塞がっている。危ない気がした。

もしもし、どうされました、犬が駅の改札降りたところに一人でいて…今保護していただいてるんですか?はい、してます あなたのお名前を教えて下さい はい、**で…
あれ、目の前の人がすごいテンションで話しかけてきてる、電話を繋いだまま話して耳を傾けた。

「この子うちの子!!!良かったわ〜〜!!!あなた!!!!ありがとね!!!」

とりあえず分かった、いえいえとか適当に言いながら交番に電話してるのでちょっと待ってください!と言って電話口の警官さんに状況を説明した。警官さんは、良かったですと言ってくれて、胸を撫で下ろした。
電話を切り、見つかって良かったですと伝えると、おばちゃんは甲冑の人達と写真を撮っていたら犬が居なくなってしまったと教えてくれた。おばちゃんは、さっき見たパンの出店で買ったであろうパンを差し出して、良かったらこれ食べて、と言ってくれた。
ほんとありがとね、とハグをして去っていった。

どーしよ、助けて!!というLINEを送っていた友人に無事問題が解決したことをLINEして、ケータイショップに向かう。色々なことが起きすぎて、でもわんちゃん無事飼い主さんに会えて良かったなと思った。なんか震えて情けない鳴き声を出してた気がする。
今日はいい日になる気がした。

ケータイショップで馴染みのお姉さんに事の顛末を話すと、えーでも、その飼い主さんが「うちの子に何してんの!?」とかいうタイプじゃなくて良かったですね、と言った。
確かにそうだなと思った。わたしは性善説を信じすぎているところがあるし、後先考えずに人の良い行動をしてしまうことが特に最近多い(別に人は良くないのに)

でもまあその日は幸せだったしいっかなと思った。なんか短時間に色んな伏線が回収されて面白かった。

ちなみにパンはクソ美味かったし、2個入ってたから職場の人に1個あげた。貪り食ってて2人で笑った。幸せだね。


貰ったパン。名前から味想像つかなかったし食べてもレーズンとナッツ入ってることしかわかんなかったけど、なんかクソ美味かったよ。ありがとね

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