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【自己紹介】《仕事編》下請けITエンジニアもそんなに悲観したものじゃなかった…

 50過ぎたせいか、最近はそう遠くない未来のリタイヤ後の自分を想像することが増えて、仕事とも段々距離を置くような考え方になってきた。今まとめても10年後でも、もうそんなに変わらない気がするw

note始めたとき「車中泊しまーす、こんなグッズ使ってまーす」みたいになし崩しだったので、ちゃんと自己紹介してなかった。


ざっくり自己紹介

 中小ITのしがない下請けSE。30代に1度転職したが同じ業種のシステム保守開発を30年以上、システム障害出たら全国ニュースになるような大手SIerの社会インフラ的なのもいくつか長期参画し、現在もその一つに参画中。私はずっと自分をSE(システムエンジニア)としか呼んできませんでしたが、現代だとその表現はざっくりし過ぎかもしれませんね。

(2024/7 加筆修正)
公開時は「下請けSIer」と記載してたのですが、正直、SIer:請負契約(システムなどの成果物を納品)なのか、SES:準委任契約(エンジニアの技術力を提供)なのか、現場変わる度にその都度ちゃんと会社に確認してなかったので、違ってるかもしれない。

1社目は親会社常駐だったのでSIerで間違いが、2社目(今の会社)は昔「偽装請負」が問題になった頃は、契約上「ベンダーから直接作業依頼は受けるな」と注意されたし、自分らが請負契約だと自覚させられたが、派遣業資格ある会社なので、正直全部かどうか自信ない。というか、納品成果は基本ベンダー子会社が責任取って残業しまくってるので、我々は技術力提供だけと思えることも多々ある。やっぱり「ただのITエンジニア」にしておきますw

正確には「メーカー系もしくはユーザー系SIerの3次請け」ですかね。自社ビルで仕事してた時期もありますが、基本はずっと客先常駐でした。

下請けは薄給でブラックなのか?

 「SIer」や「SES」とググると「やめとけ」と予測検索でてくる時代wなので、それの”3次請け”なんて聞くと、印象優先の人は「薄給でブラックな仕事してる人」を想像されるかもしれませんが、私、もう10年以上月20時間残業したことないですし、社会人になってから50時間以上残業したことも一度もないです。(45時間超えは2~3回あるかなw でも30年(360ヶ月)以上で2~3回程度なら超例外的だったという話。)

最近では”2次請け”との契約で月の勤務時間(定時含むやつ)が150時間下回らないよう、有休取ったら自主残業するようなマッチポンプ状態が5年くらい続いてる。(毎月8時間 x 20日くらいしか働いてないということ)

お給料はまぁ勝ち組ではないし右肩もホボ上がってないけど、専門卒の学歴なしが平均年収で仕事だけでコーストFIRE状態の貯蓄できたと思えば、そんなに悲観する仕事じゃなかったと思いますね。

ただし、今の職場で言うなら、元請けSIerはメッチャ残業してます。納品期限や保守義務みたいなものへの責任の重さは別格。まぁ、そのぶんいい給料貰ってるんだろうけど…。貰っててくれないと困るw

2次請け以下はピンキリ。ワークライフバランス重視もいれば社畜もいる。でも、幹部と幹部候補っぽい人はメッチャ残業してるかな。やっぱ、会社は大きくなっても中小の気質は所詮は下請け。そういう企業で偉くなる人は、仕事寄りの人が多いかな~という印象。

我ら3次請けは2次請けと同じようなもん。ただ、社畜寄りの割合が若干多いかなw どうしても、足元見られることに慣れてしまった人、もう「仕事もらえるならなんでもします」って感じでいつも残業上限の話してる会社とか頻繁に退場と補充を繰り返してる。(そんな働かせ方してたら、今の時代に若手が留まるわけないだろうに…)

でも、残業漬けの彼らが不幸かどうかは正直わからん。私なら年収1000万くれるって言われても彼らと同じ時間数の仕事をしたいとは全く思わんけど、彼らは報酬に納得して仕事を受けてるかもしれないし、見合うスキルがないせいで背伸びしたツケを払わされてるだけかもしれない。

私としては目の前で火だるまになってる人を見るのは少し心苦しいのだけど、彼らのことは ”スタントマン” だと思うことにしてる。リスク負って仕事してる人を部外者が消火剤かけて演技をぶち壊してはいけない。対岸の火事と思ってスルー。

会社が違えば立場も違う、報酬は横一列ではない。下請け構造の仕事ってのは一枚岩ではない。ようはピンキリってことですw

1社目は…まぁ氷河期ですから

 新卒で入社した会社は13年在籍。現代で言うなら「ブラック」ですねw でも、30年前の氷河期世代としては「普通」でしょう。人余り時代だったから「お前らの代わりはいくらでもいる」は脅しじゃなかったし。

私がいたのは「上司が残業しろと言えば、スケジュール関係なく残業する」職場で、年に1~2回大型案件リリースの3ヶ月前から強制残業でした。残業代はキッチリ出たし、遅延じゃないので20時くらいには一斉に終わりにしてた。でも、上下関係は絶対なのでその期間は定時帰り不可。有給休暇? 風邪ひいたとき欠勤扱いにならない仕組みは知ってますが、いつでも自由に休める権利というのは聞いたことないですねw

残業期間は帰れないの確定だから全体的にモチベ低いし、8時間でやる仕事を10時間かけてダラダラと生産性の低い残業を続ける感じ。それでも、貰えるものは貰えて年功序列で昇給するならアリなんじゃないの?って雰囲気でした。まぁ、あの時代の話としては珍しくもないと思う。

私にとっては基礎をしっかり身につけるのにいい会社でしたよ。雰囲気はともかく品質がキッチリしてたのは性に合ってたし。

なによりも「自社の保守開発として一通りのスキルを取得できたこと」が凄く大きかった。今の私のシステム開発能力は、専門学校時代の情報処理試験勉強と、この会社の最初の数年間で培った実務経験で9割くらい占めてると思う。

ただ、国内の不景気が深刻になって、親会社が潰れそうになって、自社システムを手放してアウトソーシングに舵を切り、保守開発要員の我々を日本全国にバラ売りし始めたことで事態は一転した。

私がこの会社を辞めた理由は、別に日本全国に転勤させられるのが嫌だったわけではなくて(まぁ本心は嫌だけど、辞める直接原因にはならない)、そのバラ売りでセット販売された上司が自社開発気分が抜けず、他社との協調が全くないことに耐えられなかったから(結果、部下一斉退職)だけど、そのとき他社の下っ端である私らに目をかけてくれたのが、転職先の上司になる人なのだから、縁とはどこで繋がるのかわからない

2社目は完全に自分次第

 今の会社。今年で18年目になる。業務内容は1社目と全く同じなので、そういう意味では「転職」ではないのかも。職は変えてない。

ただ、前の会社と大きく違うのはバックボーン。前社は一応親会社があっての関連会社だったから、もし出先の契約が切れて本社に戻っても、居心地は悪いだろうが食いっぱぐれることはないだろう…たぶん。比べて今の会社は完全に外に人材を提供するだけの会社。本社は小ビルに社長と経理さんだけ居るような会社なので、外で仕事取れなくなったらクビかもしれない

でも、どうせ私は現場スキルしかないわけだし、私自身が貰える給料が変わらないのなら、会社の規模なんて関係ない。今のスキルに需要がなくなったときは、別の選択肢、リスキリングするか年金貰えるまで投資で食いつなぐかになるだろう。

でも、リスキリングしてまで正社員に留まろうとすると、心身壊しそうな気がしてる。後者(投資)は今だとリーンFIRE(私的には”貧相な”FIRE)になってしまう。できれば、今のスキルであと5年くらい今の年収を維持できたのなら、早期退職してもいいかな(むしろしたい)と思ってる。

***

 なお、前の会社の先輩や同僚とも前の職場を抜けるまでは繋がり残ってたので、もしかしたら情報漏れてるかもしれないが、

私が6年前から在籍している今の現場
「前の会社がアウトソーシングした先」だったりするwww
即戦力になれなかったら嘘だ。縁とはどこで繋がるのかわからない。

下請けへの新卒就職はあり?なし?


 正直言うと「あまりお勧めできない」

今、一番下の甥が就職活動中なのだが、どうやら大学でIT系の勉強してたらしく、就職もソッチ系を希望してるらしい。就職活動で会社面談するからと部屋に籠ったりしてるが、スーツ活動は少なめとのことで姉(親)が心配してたw それは「今はウェブ会議あるから、そんなもんだよ!w」と言っておいたが、雑談っぽく「IT業界ってどうなの?」と聞かれたときには、「会社による、上司によるとしか言えない」と正直に言った。

会社単位でここはホワイト、ここはブラックなんて単純じゃない。同じ会社でも「ある人にとってはホワイトだが、別の人にとってはブラック」なんてことはいくらでもある。ITに限った話じゃないと思うけど。

「下請けは薄給でブラックなのか?」のところで書いたとおり、元請け企業も中小としては大きめな2次請けも、無条件に働きやすい企業にはとても見えない。彼らはたぶん間違いなくお給料は私より全然良いだろうし、婚活とかで格付けしたらきっと勝負にならないだろう。けど、彼らは毎月30時間、多い時は50時間以上は残業してるだろう。同じ拘束時間で1.5~2倍給料貰えるなら羨ましいかぎりだが、学歴・就職共に勝ち組寄りであろう彼らの手に入れた末路がアレでは、申し訳ないけど羨望の対象ではない

「下請けは気楽だ。今の職場きついなーと思ったら契約を延長しなければよいだけの話だ。」

今の私がそんなふうに言えるのは、その職種においては即戦力を自負できるから。元請けから見れば「下請けは即戦力なのが当たり前」、下請けの新人が実戦経験を積むとき、元請けに「新人なので大目にみてやってください」は本来通用しない。それが許されるのは「無料(または激安)でいいので実戦経験積ませてやってください」と言うか。

戦力としてお金をもらう契約をしてしまった場合、自社で10人入ってるチームに新人1人なら、既存メンバーは1.1人で済むが、2~3人しかいない会社で1人の新人を育成しようとした日には、自分の仕事を1人分こなしつつ、新人の人数分も戦果だしつつ育成もする…教える側も教わる側もキャパオーバーの地獄絵図が完成する。ぶっちゃけよくある光景。

上の地獄を体験して会社辞めたとして、懲りずに同じ業種にトライしたとする。でも、その経験って成功体験じゃないから、勘違いして「もう実戦経験あります!」とか出すと、「なんだこれ、全然使えないじゃん!」って酷評されてまた地獄を見る。これもよくある光景。

小さな下請け会社って、私みたいな「放っておいても自分でやれます」な中途入社はいいけど、新卒が入る会社ではないと思うんですよね。でも、ウチの会社、毎年数名新卒入ってるみたいなんですけど大丈夫なん?w

そんなこんなで…

 私は若い人を飲みに誘うような人間じゃないし、自分が退職した後の会社のこととか…ぶっちゃけどうでもいいと思ってるので、ちょっと情が湧いた自分の身の回りの人だけ自社・他社問わず助けて自己満足に浸りつつ、あと数年この仕事を続けられたらな~と思ってるオッサン(50)です。

自己紹介《仕事編》でした。

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