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SIGMA fpでFill Lightを楽しむ

今日の当番│ハリー

SIGMA fpの楽しみ方を日々模索している商品企画部のハリーです。

前回はタイムラプスを撮影する方法を紹介させていただきました。SNS等でたくさんの方がタイムラプスの作品をアップしてくださり、とても嬉しかったです。

さて、今回はfpに搭載されている「Fill Light」機能をご紹介します。

Fill Lightを簡単に言うと、「写真の暗い部分に光を当てる効果」。Fill Lightとは「補助光」を指す言葉なので、まさにそのままですね。

実はこのFill Light、とてもユニークな機能なんです。
今日はそんなSIGMAのアイデンティティのひとつとも言えるFill Lightだからこそ撮れる「ちょっと面白い写真」をご紹介したいと思います。

Fill Light機能とは

まずはFill Light機能の特徴について説明します。

最初にも書いた通り、簡単に言うと「写真の暗い部分に光を当てる効果」が得られます。例をご覧いただいた方がわかりやすいと思うので、まずは以下2枚の写真をご覧ください。

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上がFill Light処理を行っていないもの、下がFill Lightを+1.0に設定した写真です。

明るい部分の露出は変わらず、黒く潰れていた部分が明るくなり、全体がしっかり描写されています。

また、よく見るとディティールが強調されています。
+側に補正するとコントラストを下げて暗部を持ち上げ、ディティールを強調する。
これを一回の処理で行えるのが、Fill Lightです。


Fill Lightは「SIGMAのリーサル・ウェポン」

このFill Light機能はSIGMAの最初のデジタルカメラ"SD9"が発売されたときから存在しているのですが、SIGMA独自の現像ソフト「SIGMA Photo Pro」上でしか使えませんでした。

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Foveonセンサー搭載カメラをご使用いただいている方にはお馴染みの画面ですね。

fpにはこの機能が、カメラ本体に内蔵されているんです。
以前よりSIGMAのカメラをご愛用いただいている方々にとっては画期的!なのではないでしょうか?

私も時々SIGMA Photo ProでFill Lightを使用していたのですが、今回fpにこの機能が搭載されたことによって使うハードルが下がりましたし、どんな風に撮れるのかを確認しながら撮影できるので、とても助かっています。


fp×Fill Lightを楽しむ!~風景~

ということで、Fill Light機能を使っていろいろ撮ってみました。

まずは近所を散歩しながらスナップ。以下の2枚はFill Light+1.0で撮影しています

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ディティールが強調されることで、アニメーション映画のようにも見えます。
カラーモードは「ティールアンドオレンジ」。Fill Light独特のくすみとのマッチングがよく、レトロな雰囲気に仕上がりました。アスペクト比を21:9(シネスコ)にして撮ると、レトロな映画のワンシーンのようにもなりそうです。

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逆光のシチュエーションだったのですが、Fill Lightの効果により影になっている部分が明るくなり、繊細な葉脈まで見えるようになりました。

暗部を持ち上げるFill Lightは、明暗差の大きいシチュエーションでは特にその効果を発揮します。コントラストの高い被写体が多くなるこれからの季節には重宝しそうですね。

ちなみにマイナスにすると、こういった写真も撮れます。

SDIM1654_マイナス

Fill Lightを-1.4に。暗部が強調され、しっとりとした紫陽花の佇まいを演出してくれています。

SDIM1497_マイナス

Fill Lightを-1.0にして、水面に映る菖蒲を撮りました。マイナスにすることで全体的に滑らかになり、不思議な雰囲気になりました。

実は私、この「Fill Lightマイナス」が大好きなのですが、社内でそれを伝えたところ「君は変わってるな~」とのお言葉をいただきました。このしっとりとした感じ、雰囲気があって良いと思うんだけどなぁ。


fp×Fill Lightを楽しむ!~俯瞰写真~

ここまではオーソドックスな写真でしたが、次は私の一押しの「俯瞰写真」をご紹介します。

愛用のカメラと時計を並べて、上から窓際で撮ってみました。

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うーん、影が斜めに入ってしまって微妙な感じ。

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Fill Lightを+1にすることで、こんな仕上がりに。
暗い部分が明るくなり、フラットに撮れました。また、Fill Lightの特徴であるディティールを強調する効果もうまく出ています。金属や質感のあるモノと相性が良さそうです。

ライティング機材がなくてもこんなふうに撮れるのはありがたいです。


fp×Fill Lightを楽しむ!
~モノクロでフィルムライクに~

Fill Lightは少々クセのある機能なのでシチュエーションによっては色が崩れてしまうのですが、カラーモード「モノクローム」ですと、その心配がありません。スナップなどで気軽に楽しみたいときにおすすめです。

1 - コピー

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1枚目はFill Light+1.2、2枚目は-2です。
ちょっとアンニュイな仕上がりに古いCDジャケットを思い出したので、あえてアスペクト比は1:1にしてみました。

ちなみに会社の先輩からは「昔のフィルム写真っぽい感じ」との感想をいただきました。
フィルムカメラに親しんでいる人には懐かしい、そうでない人にとっては新鮮な描写なのではないでしょうか?


SIGMA製カメラの特徴的な機能ながら、PC上でしか使用できなかったFill Light機能。fpに搭載されたことで格段に楽しみやすくなりました。

よろしければ、Fill Light機能を使用するおすすめのシチュエーションや各カラーモードとの相性など、皆様のおすすめ設定もお聞きしたいです。ぜひ、SNSでハッシュタグ「#SIGMAfp」をつけて投稿してください。皆さんの作品、お待ちしています。


今回紹介したカメラ




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