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歳を重ねることはポジティブ?

昨日は高校時代の友人の誕生日で、いつものように、その頃の友人たちのグループLINEで、「おめでとう」を伝え合った。

出会ってから25年を超えても、それぞれの誕生日に変わらず「おめでとう」を言い合いながら、その時々の近況をシェアする。
コロナ以降一度も会えていないし、アメリカに引っ越したコもいるけれど、この関係が変わらず続いていることにホッとし、嬉しんでいる。

いつもなら「元気?どうしてる? 」とか、コロナの時期には「みんな大丈夫?早く会えるようになるといいね」とか、優しく、当たり障りなく、それぞれの無事を確認するような会話が連なる。

でも昨日は、そんな会話の中で「疲れが取れにくくなった。歳かな。」と1人がコメントし、その後、澱みなく、日々の「疲れた、歳を感じる」話が展開されていった。

こんな会話は初めてで、いきなりどうした?と面食らってしまった。


歳を重ねることは、衰えていくことではある。
簡単に出来たことが難しくなったり、胃がもたれたり、髪に白いものが混じったり。お肌の調子もどんどん変わる。

でも、時間の中で得られたもの、自分に備わったものも少なからずあるはずで、そこには目を向けず、失うものにばかりフォーカスしてしまうのは、切ないし、もったいない。


だって、歳を重ねたほうが生きやすくなったもの。

10代は不安定で怖くてしょうがなかった。

20代は大人らしくなりたくて、でも何もかもが伴わなくて苦しかった。

30代は気持ちと姿のチューニングは合ってきたけれど、目の前の煩雑な物事にいっぱいいっぱいで、あたふたしている間に過ぎていった。

そして、40代。
いまがいちばん落ち着いていて、日々を過ごしやすい、という実感がある。
速度をすこし緩めて、身の回りの大切な人、もの、場所たちの手触りを確認しながら歩いている感じがする。

振り返って、自分にとっては、断然いまのほうがいい。


老いた老けたと、歳を重ねることをネガティブに表現するのは簡単なこと。エイジングに歯向かうアイテムもたくさん用意されている。

でも、私は歳を重ねることで気持ちが楽に生きやすくなったという手応えがあって、だから、いまようやく「歳相応」でいられるようになった気がしていて。

自己肯定感とは少し意味あいが違う、なんというか、自分のいまに対する受容感のような。

そうして、50代を楽しみに思うように過ごしていけるといい。


友人たちには「いいじゃん、それでも」と明るい感じで伝えてみた。

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