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【第7〜9話】アニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」感想とまとめ

2023年6月~9月まで放送された、アニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」。

放送は9月で終わり、ちょっとタイミング的にズレてしまいましたが、12月に開催されるライブイベント「幻日のヨハネ -The Story of the Sound of Heart-」に向けて、全話振り返り記事を書いています。

前回の記事では、自分の殻に閉じこもり、人との交流を持たなかったマリとリコが、ヨハネの尽力によって殻を破り、3人の友情が芽生えたお話を語りました。

そして、ヌマヅに数々の災いをもたらす「異変」。
それについても、マリの古文書や調査によって少しずつ実態が明らかになってきました。
心の音を歌う存在は本当にヨハネなのか?
ヨハネが歌うことで、街の平穏は戻ってくるのでしょうか?

さて、ここからは閑話休題。
ヌマヅの異変を解決すべく、知り合った9人が奮闘するお話は変わりませんが、今回は彼女たちのより日常的な姿が描かれた3話を語ります。

日常回の連続なので、彼女たちの楽しそうな姿や表情がたくさん出てきます。
その分、物語の「挿絵」となるスクショも多くなってしまいました…。
だいぶ長くなってしまいましたが、楽しんでいただけると嬉しいです。

また、最後にネットでの評判を受けての感想も少し語ってみましたので、気になる方は目次から飛んで読んでみてください。

第7話 女子会ってなぁに?

ヨハネを中心に知り合い、交流が始まった9人。
その親睦を深めようと、唐突にルビィが提案した「女子会」。

…ところで、女子会とは?
今まで人との交流が盛んではなかったマリとリコは女子会にネガティブなイメージを持っているようだが、女子会のことを知るダイヤの表情は明るい。

本来ならまとめ役は執務長官であるダイヤが行うのが丁度いいのだろうが、仕事が忙しくてそれどころではない。

そこへ白羽の矢が立ったのがヨハネ。
ヨハネは戸惑いつつも、その役を買って出たのだった。

早速参加メンバーに何をしたいか聞くことに。
女子会なんて初めてで、何をしていいかわからない、と答えるマリ。

アクティブに、「ソフトボールがやりたい!」と言い出すチカ。
そういえば、「もう一人の彼女」もソフトボールが得意。

「海で遊びたいよね!夜は天体観測!」とカナン。
こちらも、もう一人の彼女の姿が思い浮かぶ一言。

「どうせなら一泊したいよね!」とヨウ。
天気予報は私にお任せ!と言葉を残し、ポーンと空へ飛び立ってしまった。

リコは家族以外と泊まった事がない、と不安そう。
「行けるかな?私…」とどさくさに紛れてライラプスに抱きつく。

「夏だから、スイカ割りとか?」とハナマル。
女子会が今から楽しみなようで、「手伝う事があったら言ってね」とヨハネにパンを渡す。

意見はバラバラだが、それだけいろんな事ができるんじゃない?とライラプス。
「ねぇヨハネ、一泊するって、どこに泊まるの?」

そこはダイヤに相談。すぐに手配してくれることになった。
さすがは頼りになる執務長官。

ちなみにダイヤが女子会でやりたいことは、「これからの女子について語り合う」と言うお堅い提案。

そこへルビィが飛んできた。
ルビィのやりたいことは、お菓子作り。

可愛らしい提案だが、何やらルビィがその他にも言いたそうな雰囲気。
「と、とにかく、当日は驚かないでね!」と言い残して飛んでいってしまった。

みんなの意見をヒヤリングし、取りまとめ役のヨハネは孤軍奮闘。
当日のプログラムを考えたり、お菓子を実際に作ってみたり、ソフトボールの道具を用意したり、星座を学んでみたり…。

気づけば、女子会前日になっていた。
その日も夜遅くまで準備を続けるヨハネ。
ライラプスが心配して声をかけるも、「お節介だなぁ!」と厄介払い。
責任感と緊張から頑張りすぎて、ライラプスにも思わず辛く当たってしまう。

女子会当日。
ヨハネは大きなリュックを背負って一人で会場へ向かう。
初めての女子会だと張り切るヨハネの姿を心配するライラプスだが、少し寂しそうな表情を浮かべる。

ダイヤの案内図のもと、たどり着いたのは明翠殿という格式の高そうな施設。
ダイヤとコハクが出迎えた。
今日は9人のための貸し切りだという。

今日参加するメンバーが次々と集まる。
街で働く姿ではなく、みんな涼しそうでラフな格好で集まった。
ハナマルやヨウ、チカ、カナンは明るく挨拶するが、リコとマリは不安そうな表情。

そこへ用意したしおりを配るヨハネ。
ものすごく分厚くて、しおりと言うよりは立派な書物のよう。

最後に現れた見慣れない少女。
ヨハネは誰なのかわからない様子。
いつも会っている筈なのに…。

ダイヤが用意した施設は広くてロケーションも最高。
海が近い!と喜ぶヨウとカナン。
広い部屋ではしゃぐチカとハナマル。
テンションが上がるメンバーをよそに、不安が払拭しきれないリコとマリ。
せっかくヨハネが仕切ろうとするのに、みんな思い思いの行動をとってしまう。

ようやくみんなが広場に集まり、声高々に開会宣言をするダイヤ。
「ここに、第1回女子会の開催を宣言致します!」
ヨハネが抱いていたイメージとなんか違う…ダイヤの挨拶だけだと思うが…。

「ねぇねぇ!スイカ割りやろうよ!」
「海が広〜い!」
「私の髪、夏なのに長いのかな…?」

みんな好き勝手に行動するものだから、どうしていいかわからずうろたえるヨハネ。

「マル、ヨハネちゃんの歌が聴きたいずら」
「いいねぇ!ライブやろうよ!」
今度はみんなヨハネに注目するものだから、だんだん意識朦朧としてきた。

「そうでした!ヨハネさんが歌うステージが決まりました」
ダイヤが唐突に重要な決定事項を発表する。

「夏祭りです!」

ヌマヅの夏祭りにヨハネが歌うステージを用意したというダイヤ。
ただでさえ慣れない状況なのに、そこへヨハネにとってかなり重大な要件をぶっ込んできた。
だんだん目の前が真っ暗になっていき…。

気がつくと前のめりに倒れてしまった。
それを抱き抱える少女。

「あ、あなたは…だれ?」
「ルビィです」
「ルビィ…ちゃん??」

あの妖精が?…大きさも全然違うのに…ルビィちゃん?
トドメを刺されたように、ヨハネは倒れてしまった。

気がつくと、布団に寝かされていた。
周りを取り囲むメンバーたち。
みんな、ヨハネの指示に従わずに勝手な行動をとってしまったことを謝る。

ヨハネを元気付けるために!とハナマルが立ち上がり、ふすまを開けると…
その先にはライラプスが!
入り口に立っていたのをハナマルが見つけたらしい。
心配して様子を見にきたのだった。

ヨハネもライラプスに抱きつき、安堵の表情。

ここから、女子会も仕切り直し。
しかし、ハナマルがヨハネに尋ねる。
「このしおり、ヨハネちゃんがやりたい事が書いてないずら」

ヨハネはみんながやりたいことができればそれでいい、と言うが、みんなはあまり納得していない様子。

波打ち際が近い木陰で、ヨハネとライラプスが佇む。

「ヨハネはさ、背伸びしすぎてたんじゃないかな?」
ライラプスが指摘する。

初めての女子会だから、と自分で抱え込みすぎてしまった。
もっとみんなに頼ってもいいし、ヨハネがやりたい事はみんなに言えばいい。
きっとみんなもそう思っているはずだよ、とヨハネを諭す。

「そう…なのかな?張り切っててウザい、って思われるんじゃ…」

ライラプスがヨハネを小突く。
「そう思ってる人たちに見える?考える事は十人十色だと思うけど、大切なところはみんな同じだと思う」

そんなライラプスの言葉に、ヨハネも素直に応えた。
「最初はみんなと話して、思い出作りたかっただけなのに…」
「あるじゃん!やりたいこと」

ヨハネを呼ぶみんなの声が聞こえる。
仕切り直しとなった女子会は、お菓子作りから始めることになった。

3人1組で班分けをすることに。
班はリコが作ってきた可愛いくじで決めることになった。

班はくじで決まったものの、とても馴染みのあるメンバー構成になった。
緑チームは抹茶プリンを作る。
ダイヤの大好物だ。

赤チームはみかんパイ。
チカがいるとやはりみかんのお菓子になる。

黄色チームはチョコレートケーキ。
ハナマルが既にチョコをつまみ喰いしているが…。

3組ともなぜかとても仲が良さそうに見える。
つまみ喰いするハナマルの姿も含めて、とてもしっくりくる。

お菓子作りは3組とも楽しそう。
マリがお土産に持ってきたお菓子と共に楽しんだ。

浜辺ではスイカ割り。
見事カナンがスイカを真っ二つ。

縁側でスイカを楽しむ。
ヨハネのスイカにかぶりつくハナマル。
みんなの笑顔が溢れた。

ソフトボールも実現。
チカの速球に怖がりながらも手を出すマリ。
打球は海の方へ飛び、ウォータースプラッシュとなった。

夕焼けをスケッチするリコ。
もう一人の彼女同様、スケッチが得意らしい。
みんな固まってその絵に見入ってしまう。

夕焼けに向かって、9人が手を繋いで並ぶ。
その姿に、思わず胸が熱くなる。
我々にとっては何度も見た光景なのだからそれも当然。
でも、彼女たちにとっては初めての女子会。
しっかり仲は深まったようだ。

波打ち際ではしゃぐ9人。
沼津でもヌマヅでも、その姿は変わらないのが嬉しい。

そんな楽しい時間を彩るスウィングのリズム「Girls」。
ピュアなジャズナンバーに、彼女たちの楽しい時間が凝縮されている。
きちんと音源で聴くと、演奏も豪華で驚いたし、何と言ってもあいきゃん(小林愛香さん)の歌唱力の高さ!
ライブではどんなパフォーマンスを見せてくれるのか?
楽しみにならない筈がない。

夜。
食事も終わり、大きなテーブルを囲むメンバーたち。

次の催しは何か?
しおりに手を伸ばすヨハネだったが、その手が止まる。

ヨハネは、今日のことについて話し始めた。
普段はみんな仕事があるからこういう機会もないし、みんなのことが知りたくて、お互い仲良くなってほしかった。
ただお菓子を作ったり、外で遊んだりするだけで、こんなに楽しいなんて知らなかった。

「意地張って、ヌマヅを出て、うまくいかなくて…ひとりで悩んでた頃が…バカみたい」

「バカでもいいじゃん!」
チカが立ち上がる。

ヌマヅを飛び出すことは勇気がいることだと思う。
それでもひとりでチャレンジすることを選んだヨハネはすごいと思う!とヨハネを褒める。

「ねぇヨハネちゃん、みんなとやりたいこと、できた?」
「それならもうできた。今日っていう、思い出を作れた!」

そしてこの場で、ヨハネが提案する。
「夏祭りの歌は、私ひとりじゃなくて、ここにいる9人で歌いたい。私たちの歌を、想いを、みんなに届けたい」

最初は戸惑ったものの、みんながヨハネの元に集まった。
異論を唱える者はいない。

「じゃあ、みんなで頑張ろう!」
「おー!」

夜も更けて、広い部屋で眠りにつくメンバーたち。
結局天体観測はできなかった。

それでも、ヨハネの表情は明るい。
「早くみんなと歌いたい…お母さん、私、やっと見つけたかも。このまま、みんなと楽しくいられたらいいなぁ」

空に一筋の流れ星が流れた。

第7話まとめ

いきなりの女子会フラグでしたが、この女子会を通じてメンバー同士の関係が深まり、最後はみんな笑顔だったのが印象的でした。

女子会の準備に孤軍奮闘するヨハネ。
疲れと焦りからか、ライラプスにも辛く当たりますが、準備万端整えても会をコントロールできずに卒倒してしまいます。
全部ひとりで抱え込んでしまうのではなく、仲間と共に協力することを学んだのでした。

そして、自分がやりたいことを主張すること。
ヨハネがやりたいことは、みんなとお話して仲良くなること。
そして、みんな揃って歌うこと。

夏祭りのステージは9人で立つことになりました。
果たして、どんなお祭りになるのでしょうか?

このお話の注目点は女子会を楽しむ9人の姿。
そのため、文章よりもスクリーンショットを多めにしてみました。
個人的には、波打ち際で9人が手をつないで並ぶシーンを描いてくれて胸が熱くなりました。
世界は違えど、巡り会うべくして集まった9人なのですね。

第8話 届け!Sea breeze

ヨハネが杖を見つめる。
頭の後ろには9つのエンブレムが刻まれている。
女子会を経て、9人の絆が深まった証拠だ。

嬉しそうなヨハネ。
そう、今日は1年に1度の祭りの日。
いよいよ、女子会の時に約束した通り、9人で歌うことになる。
その前に、“本業“の占いも稼ぎ時と張り切る。

しかし、歌について考えると、少し不安な表情。
実のところ、これで本当に異変が収まるのか、やはり不安なのだ。

「大丈夫だよ。だってヨハネには、特別な力があるんだから」
ライラプスの励ましの言葉に安堵する。

ヌマヅの祭りは昼間から大賑わい。
メインストリートには、大きな鷹をあしらった山車が登場し、沿道から多くの人が見守る。

メンバーたちもお祭りの出店に大忙し。
ハナマルとルビィは、お祭り限定のハナマルパンを売る。

ヨウは「ヌマヅ郵送ギルド」のグッズを販売。
オリジナルのレターセットだ。

カナンはトノサマ型フィギュアを使った射的場。
ちょうど3等賞を当てた子に本物のトノサマもお祝いして、子供達も大喜び。

リコは動物と触れ合う事ができるブースを運営。
なぜかシイタケもいる。

マリはワーシマー島を紹介するブースを展開。
島のことを街のみんなに紹介する。
ペラピーやウミウシたちとも触れあえて、子供達も喜ぶ。

トチマン旅館の4人はみかんかき氷を販売。
相変わらず息もぴったり。

祭りに参加する人々は皆、同じような装束を身に纏っている。
夏祭りの浴衣のような習慣なのだろうか?
中には装束を着ていない人もいる。

祭りの様子を見回るダイヤとコハク。
抹茶味のスイーツもあるかもしれない!と目を輝かせるが、今は任務中。

すると、ハナマルを手伝うルビィを発見。
お祭り限定ハナマルパンは、ヌマヅ名産のお茶を使ったものらしい。
それを聞いてときめいてしまう。

街のみんなは1年に1度のお祭りを思い思いに楽しむ。

そんな中、ヨハネは…

占いの館を出店していたヨハネ。
本業の占いも順調…かと思われたが、そこに現れた隣のおばちゃん。
家に大事なものを忘れてきたとかで、おばちゃん夫婦が切り盛りする屋台のたこ焼き屋を任されてしまった。

その割には、慣れた手つきで次々とたこ焼きを焼くヨハネ。
シリーズには適任の後輩もいる筈だが…ここは渋谷ではなくヌマヅ。
結局お祭りでも“なんでも屋”のままだった。

なぜかヨハネが店に立つと、次々とお客さんがやってくる。
しかも、2つ、3つ、5つとたくさん買ってくれるので、店は大繁盛。
しかし、ヨハネは息つく暇もない。

「♪たこがい〜っぱい、お腹がい〜っぱい、夢い〜っぱい」

歌いながらたこ焼きを焼いていると、いつもの3人組がやってきた。
からかいにきたのか、と思いきや、お小遣いをもらったのでたこ焼きを買いに来たという。
仕方なく準備しようとすると、また忙しくなり…。

慌てるヨハネを見た子供たち。
何も言わずヨハネを手伝い始めた。
注文を聞いたり、焼くのを手伝ったり。

「♪たこがい〜っぱい、お腹がい〜っぱい、夢い〜っぱい!♪」

いつの間にか、ヨハネの歌を真似しながらテキパキと仕事をするのだった。

しばらくして、おばちゃんが帰ってきた。
一緒に店を切り盛りするおじさんも一緒。
子供達は無邪気に報酬をねだり、一人一舟ずつたこ焼きをもらって喜ぶ。

「はい、ヨハネちゃんも」

ヨハネにも一舟。
あの仕事量に比べると少ない気もするが…そこはご近所のよしみ、ということで。
忙しかった時を忘れ、たこ焼きをひとつ頬張るヨハネに、笑顔が溢れた。

それにしても大忙しのたこ焼き屋を手伝って、すでに疲労困憊。
祭りのラストにはみんなで歌わなければならないのに。

そこへ、ハナマルとルビィがやってきた。
皆休憩がてら、お祭りを回っているようだ。
ルビィはわたあめ(コットンキャンディー)を片手に飛んでいる。

いつの間にか他のメンバーも集まり、みんなでお祭りを回ることに。

みんなで出店を見ながら歩いていると、カナンの射的場に辿り着いた。
「みんな、ちょっとやっていかない?」

メンバー全員で射的に挑戦。
みんな3等の小さなトノサマを当てているが、ヨハネだけちっとも当たらない。
心配してみんながアドバイスを送るが、「も〜!わかんない!」とあてずっぽうに撃ったところ、特大の1等トノサマが倒れた!

これには、本物のトノサマもびっくり!
「お主、只者ではないな!?」

広場でりんご飴を食べながらくつろぐ。
ヨハネの隣には、特大トノサマ。
にこにこしながら、「早くみんなと歌いたいなぁ」と呟くヨハネ。

「緊張しないの?」
「私には、とっておきの魔法があるんだから!」

ヨハネが振りかざしたのは、りんご飴。
じゃあ、ヨハネの杖は??

みるみる顔が青ざめる。
大事な杖を無くしてしまったことに気づいた!

あの切り株のステージで歌った時、突然現れた杖。
いつも歌う時には傍にあった。
あの杖がないと、歌えないかもしれない…。

みんなで手分けして探すことになった。

急遽チラシを作って配って情報収集したり、より高いところから探したり。
マリは街の音を注意深く聞き、ダイヤは解析班の監視システムを駆使し…。


しかし、手掛かりはなく、杖も見つからない。

最後に杖を持っていたのはいつ、どこだったのか?
みんなの助言をもとに思い出そうとするヨハネ。

「あの時…そう!射的だ!」
射的の銃を手に取るため、杖を置いたのだった。

射的場の近くにはポニーが居て…何かを引いていて…

「山車だ!鷹の山車だ!」
カナンがひらめき、みんな一目散に鷹の山車へ!

メンバーたちが山車をくまなく探す。
その慌てように、人々が山車に集まってきた。
騒ぎが大きくなるといけない。

「ねぇヨハネ、ヨハネはあの杖がなくても歌えると思う。だってヨハネの力は…」

ライラプスが語り掛けるが、焦燥しきっているヨハネはライラプスに当たってしまう。
「あの時一緒に居たんだから気づいてくれてもよかったじゃん!」
困った表情のライラプス。

「あれ?見てみろよ!虫だ」
騒ぎを見に来ていた3人組のひとり、リュウがライラプスの頭に乗っている虫を指さす。

たまらず、ライラプスが悲鳴とともに飛び上がった!
鷹の頭の上で目を覆う。
「なんだ…蝶か…」
しかし、その目線の先には…

お騒がせだったが一件落着。
陽は傾き、夕暮れを迎えた。
ヨハネがライラプスに当たってしまったことを謝る。
でも、杖が手元に戻ったことで、いい歌が歌えそうだ。

「歌ったら、終わっちゃうね、お祭り…ちょっと寂しいな…」
「その寂しい気持ちも歌っちゃえばいいんじゃない?」

ヨハネとライラプスが話していると、みんなが迎えに来た。
いよいよ、祭りのクライマックスへ。

「ひとりで歌うのは、本当は不安だった。でも、みんなが居てくれれば怖くない」
ヨハネが杖を掲げると、静かに光りだした。
「この街を、歌声で満たしたい!」

深海の中に作られた広大なステージ。
そこに並ぶ9人の姿。
3人ずつ並ぶフォーメーションから、はじけるような明るいイントロへ。
初めて9人歌って踊るポップロック「Wonder sea breeze」。

初めてのステージの筈なのに、何度も見てきたようなワクワクと高揚感!
そして歌もラブライブ!の王道ソング。

「Be as one!!!」組はイエロー、「R・E・P」組はブルー、そして「Hey, dear my friends」組はレッドを基調としたパンツルック。
この3組が入り乱れるフォーメーションは新鮮。
そう思ったら、5人と4人で2列に並ぶフォーメーションではいつもの学年ごとの並びだったり。

サビが終わると、ステージ後方から花火が上がる。
狩野川の花火大会と同じく、ヌマヅのお祭りのクライマックスにも特大な花火。
ヨハネを中心に仲良くなったメンバーたちが、美しいステージの上で躍動。
みんなの顔に笑顔が浮かんだ。

「Be as one!!!」や「R・E・P」、「Hey, dear my friends」も今までなかった曲調で素晴らしいが、やはり王道ソングも聞きたい。
ヨハネたち9人がアニメで躍動するのも久しぶり。
ライブシーンを見ただけで、12月のライブが楽しみで仕方なくなってくる。
どんなパフォーマンスを見せてくれるのだろう?

第8話まとめ

ヌマヅの楽しいお祭りに、仲間たちはせっせと働き、休憩中にはしっかり楽しんでいました。
ヨハネは相変わらずなんでも屋でしたが。

でも、あたふたとテンパっているヨハネを見て、子供達が自発的に手伝い始めたシーンは印象的でした。
ヨハネが口ずさんだ歌を歌いながら手伝う姿に、ヨハネと子供達との親密な関係性を感じる事ができました。
子供達はいつもヨハネをからかいますが、ちゃんと信頼しているのですね。

後半はヨハネが杖を無くして大騒ぎ。
でも9人で協力し合い、無事に探し出すことができました。
女子会で仲良くなったばかりとは思えないチームワーク。
最後は、蝶が鼻の先に止まっただけで鷹の頭まで飛び上がってしまったライラプスが可愛かったですね。

9人の新曲「Wonder sea breeze」は王道のラブライブ!ソング。
新しい試みも楽しみですが、9人が並んで新曲を歌ってくれるのも今から楽しみ。
映像の中の9人と同じく、いつもの安定したパフォーマンスを見せてくれるはずです。

第9話 ライラプスをさがせ

「ライラプスよ、ライラプス。おしゃべりできる、かわいい妹にな〜れ!」
幼少のヨハネが、小さなライラプスにおまじないをかける。
じっとヨハネを見つめながら、おまじないを聞くライラプス…。


祭りは大成功のうちに終わり、あれから異変も起きなくなっていた。
やるべきことを成し遂げたかのように、自堕落な生活になってしまったヨハネをライラプスが咎める。

ヨハネに世話を焼くのは、ヨハネの母から面倒を見るようにと言いつかっているから。
それでもヨハネは、「ヨハネにしかできない、楽しくてたまらないこと」を成し遂げたと主張する。

「じゃあ都会へ戻る?音楽の道に進む夢があるんでしょう?」

ライラプスのその言葉に表情が曇るヨハネ。

ヨハネは、せっかく仲間ができたので、ヌマヅに残って占い師&何でも屋としてのほほんと暮らしたい、とめんどくさそうに答える。

「本当にそれでいいの?」
ライラプスが詰め寄る。

ヨハネは、「ちゃんと考えるから一人にして」と布団の中へ。
すると、「私も一人で出かけてくるから」と部屋を出て行こうとする。
「どこへ行くの?」とヨハネが尋ねても、「今日は特別な日だから、ちょっとね」と言い残して出ていってしまった。

一度は寝ようとするものの、気になったのかライラプスを尾行することにしたヨハネ。

頭をフードで覆い、建物の影に隠れながらライラプスを尾行する。
変装して尾行するのは、もはやシリーズの恒例行事。

ライラプスは街を歩きながら、何かと人々の役に立っている。
おばあさんを背中に乗せてあげたり、花屋さんの手伝いをしたり。
「ライラプス、いつもありがとうね」とお礼を言われている。
ヨハネの知らないところで、こんな事をしていたなんて…。

その様子をバレないように尾行するヨハネ。
するとその脇から現れたのは…リコ!?

リコはライラプスの生態調査をしていたらしい。
調査内容を細かくメモする徹底ぶり。
いつもこんな風にコソコソ調査をしているのだろうか?

ルビィもリコと一緒にライラプスを尾行していた。
リコが妖精についてルビィに色々聞くうちに、行動を共にしているらしい。

「ライラプスをヌマヅの特別天然記念動物に推薦すべきよ!」
と興奮するリコを静止したりしているうちに、ライラプスに先に行かれてしまった。

今度は川沿いでツキの写真撮影に付き合うライラプス。
その様子を隠れて伺うヨハネ一行。

「ヨハネちゃんは、なんでライラプスの後をつけてるの?」
リコの問いにしどろもどろになるヨハネ。
ただ…

「私の知らないライラプスがいた…私がいない間もずっとあんな感じだったのかな?」

そんな事を言っていると、ナミとミキに見つかってしまった。
ライラプスの姿はない。
また見失ってしまった。

どの方向に向かったか尋ねると、3人とも別々の方向を指差す。
結局手分けして探すことになった。

リコはハナマルにライラプスの行方を聞くが、見ていないとのこと。
ヨハネはカナンを訪ねるが、こちらも情報なし。
しかし、後ろでトノサマが聞き耳を立てている。

ルビィはチカのところへ行くが、そこでもトチマン旅館の面々が後ろで聞き耳をたてていて…。

噂は瞬く間に街中に広がった。
「ライラプスが誘拐された?」「ヌマヅを出ていった?」などと尾ひれまでついている。

遂にはダイヤの元までこの話が知れ渡ることになった。
「これは緊急事態です!」

街中総動員でライラプスの捜索に当たることに。
一気に話が大きくなってしまった。

家に戻ったヨハネだったが、ライラプスは戻っていなかった。
そこで、朝に話していた事を思い出す。
ライラプスは確かに「今日は特別な日だから」と言っていた。

そこへ、ダイヤが乗る行政局の車が止まった。
ダイヤたちは北へ向かう途中だったようだ。
車はヨハネを乗せて走り出した。

「ヌマヅの宝であるライラプスを失うわけにはまいりません!」
唐突に窓を開け、トラメガで市民に捜索をお願いする始末。
いよいよ一大事になってしまった。
…というより、ダイヤが話を大きくしているだけかもしれないが。

一方、例のカツサンド屋さんで、お目当てのカツサンドを楽しもうとするマリ。
「シャイニー」と耳馴染みの良いセリフと共にかぶりつく。
そこへリコがやってきて、ライラプス捜索を手伝って欲しいと訴えた。
すっくと立ち上がるが、食べながらなので何を言っているのかわからない。

ヨウとカナンは空から捜索。
カナンは逆噴射ブーツを開発した張本人なのだが、実際に空を飛ぶのは初めてらしい。
楽しくてたまらないようだが、飛び慣れているヨウに咎められる。

「あれ?怪しい人たちがいる。どこかで見たことあるような…?」

ライラプス捜索のため、ミリオンダラーも立ち上がった。
でも、空からだと路地に隠れていても筒抜け。

「待っててねライラプス。絶対見つけてみせるから!」

「チカちゃんたち、何してるんだろう?」
その様子を同じく空から見ているルビィ。正体はバレバレのようだ。


ヨハネを乗せた行政局の車は、北部にある川辺の公園にたどり着いた。
この風景…一度来たことあるような…?

ヨハネはここでライラプスを探すとダイヤに伝え、車を降りた。

水面に蓮の葉が浮かぶ。
そして、水辺に伸びる一本の道。

そこを歩くと、幼少の頃の記憶が蘇る。
「やっぱりそうだ。来たことある…」

母とはぐれてしまったのか、木陰にしゃがんでひとり泣いているヨハネ。
そこへ、茂みの中から1匹の子犬が近づく。

それが、ヨハネとライラプスとの出会いだった。
ライラプスは、ヨハネを怖がりもせず、威嚇することもなく近づいた。

…そんなライラプスとの出会いの場所に、ヨハネは偶然にもたどり着いたのだった。

すると、木の上から子猫の鳴き声が。
木の上から降りられなくなったらしい。

意を決して木に登るヨハネ。
子猫の元に辿り着くと、子猫は怯えている様子。
足を滑らし、枝から落ちてしまいそうになる。

「危ない!」
身を乗り出そうとして、ヨハネも足を滑らせてしまった!
木の枝から落ちそうになったその時、何者かが突然飛びつき、ヨハネを背に乗せた。
ライラプスだ。


「ヨハネったら、いい歳して木登り?」
「違うの!猫ちゃんが!」

木の枝の方を見ると、枝にしがみついている子猫が今にも落ちそうだ。

「ヨハネ、しっかりつかまって!」
ライラプスはひと跳びで子猫がしがみつく枝まで登った。
ヨハネが手を伸ばすが、子猫に届かない…

力尽きたのか、子猫が落ちてしまった。
思わず飛びつくヨハネ。
無事キャッチしたが、ヨハネも一緒に落ちてしまう!

「ヨハネ!」
ライラプスが飛びつき、背中でキャッチ。
間一髪で助かった。

子猫は無事、母猫の元へ帰って行った。
それを見届けながら、昔のことを思い出して語り合う。

母とはぐれて泣いていたヨハネに近づいたライラプス。
その後、ここで一緒に遊んだことは、ヨハネもはっきり覚えていた。

ヨハネは母に、ライラプスを連れて帰りたいと懇願する。
母は、ライラプスを連れて帰る代わりに、3つの約束を守るように伝えた。

思いやりを忘れないこと。
ケンカしても仲直りすること。
そして、もし辛い事があっても、笑顔を忘れないこと。

その約束のおかげで、今までライラプスと仲良しでいられた。
他の子達とは仲良くなれなかったが、ライラプスは違った。

今日は、ヨハネとライラプスが出会った日。
その特別な日に、出会った場所に来るためにライラプスは家を出たのだった。

ライラプスも、「あの日家に連れて帰ってくれたことを感謝してる」とヨハネに伝えた。
そして、ヨハネの母とひとつの約束をしていたことを明かした。

「ねぇ、ヨハネが一人前になるまで一緒にいてあげて。約束よ」

ヨハネがヌマヅを出てトカイに行った後も、ライラプスは街の人と触れ合い、街の「顔」になっていた。
ライラプスが通ると、みんなが駆け寄ってくるし、頼ってくれる。

ヨハネがヌマヅに帰ってきた時、ライラプスと歩いていると自然と注目が集まった。
ライラプスは、ヨハネが帰ってきたときの事を考え、居場所ができるように尽力してくれていたのだった。
そのおかげで、一緒に歌える仲間に出会えた。

「ありがとうライラプス。これからもずっと一緒だよ」
ヨハネがライラプスにお礼を言うが、ライラプスは改めてヨハネに問いかける。

「それで、ヨハネはこれからどうするの?」

ずっとひとりだったヨハネにも仲間ができた。
その仲間とは、一緒に歌うことができるまでに絆が深まった。
でも、「楽しくてたまらないこと」はその事なのだろうか?
あの仲間たちなら、もっと先を見通せるかもしれない。

「もう少しで見えそうなんだ…だから…」

「うん、わかったよ、ヨハネ」
それを聞いて、ライラプスにも穏やかな笑顔が浮かんだ。

昼間は大騒ぎだったが、ライラプスと特別な時間を過ごす事ができた。
ライラプスが見つかったことを、みんなに知らせなければ。

「ねぇヨハネ…ヨハネの魔法は、あの時からじゃないんだ…」
ライラプスがそう言いかけたその時…

「ヨハネちゃ〜ん!」

みんながこの場所に駆けつけた。
ヨウとカナンが空からヨハネとライラプスの姿を見つけたのだった。

すっかり仲良くなり、楽しそうに会話するヨハネたち。
その姿を離れたところから見守るライラプスの表情が、少し寂しそうに見える。

ヨハネが一人前になって仲間の元へ行ってしまったら…ライラプスはどうなってしまうのだろうか?

第9話まとめ

ライラプスが居なくなってしまい、街中大騒ぎとなってしまいましたが、ライラプスはヨハネとの思い出の場所へ向かっていたのでした。

思い出の日に、思い出の場所で語り合うヨハネとライラプス。
出会った頃のことを思い出す一方、ライラプスもヨハネのお母さんと約束をしていたことを告げます。

ヨハネは、8人の仲間ができて、一緒に祭りで歌った後も、「自分にしかできない、楽しくてたまらないこと」まで達していないことを気づいていて、それをライラプスにも告げるのでした。

ヨハネとずっと一緒に居たい。
でも、いつかはヨハネも成長し、仲間たちと共に歩む道を選ぶはず。
楽しそうに仲間たちと語らうヨハネを見るライラプスの姿は、どこか寂しそうに映りました。

可愛いヨハネとライラプスの幼少期の姿がたくさん出てきてほっこりしましたが、個人的にはヨハネ母の優しい語り口も良かったですね。
声も懐かしくて素晴らしい。
「この世で一番大切なもの」が脳内に流れました。

第7〜9話について思うこと

さて、今回紹介した3話は、ヨハネたちの日常を描く落ち着いた回でした。

既に放送は終わっていますが、この作品のネットでの評判はあまり芳しくなかったように思います。
特に、この3話が放映されていた頃から、だんだん評判は下降線をたどっていきました。

今回詳しく振り返ってみて、物語の中盤にあまり起伏のないお話が立て続けに3話続いたため、その後の展開が読みづらくなったのではないか?と感じました。

また、あまりファンタジーな要素も感じられなかったように思う人もいたかもしれません。
多くのファンタジー活劇のように、仲間たちと協力して、ヌマヅの異変に立ち向かう大冒険を予想しがちですが、その予想に反して、女子会で仲良くなって、お祭りで9人で歌って、9人のキャラではなく、ライラプスが中心の話があって…。

でも、ほっこりした日常回であっても、その後のお話の伏線となるであろうシーンもいくつも出てきました。

元々はヨハネ一人がお祭りで歌うことになっていましたが、女子会で仲間たちの絆が深まり、ヨハネたっての希望で9人で歌うことになった。
お祭りでは個々に長けた能力があるメンバーたちが協力し合い、課題を解決する姿も見られました。
そして、9話ではライラプスとヨハネの出会いや、関係性が詳しく語られました。

その上で、ライラプスの気になる言葉。
ライラプスが語る「ヨハネの魔法」とは何なのか?
ヌマヅの異変と何か関係があるのでしょうか?
そして、仲間たちとの次の展開は?

掘り下げて見てみると、物語の後半戦に向けて色々気づく点がありました。

次の10話からいよいよ後半戦。
物語は急転直下。最終回まで怒涛の展開が待ち受けますので、しっかり振り返ってみたいと思います。
また、全話振り返りが終わったら、ネットでの評判も含めての感想も改めて書いてみたいと思っています。

※記事内の画像及びタイトル画像は、アニメ「幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-」の配信動画より使用させて頂きました。
また、動画はラブライブ!公式Youtubeチャンネルより引用しました。

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