THE IDOLM@STER SHINY COLORS "CANVAS" 01にまつわる雑記
みなさん、P カップお疲れさまでした(私は全く走っていません)。
P カップ中にリリースされた CANVAS シリーズの最初の曲であるイルミネ盤について感じたことを簡単にまとめた記事になります。
今シリーズはこれまでのユニット曲×2 + 全体曲×1 という構成ではなく、ユニット曲×3 となっているところが新鮮なところ。
ユニットとしても成熟してきたイルミネちゃんが見せる様々な側面の曲たちに期待です。
なお、本 CD においても作詞は渡邊亜希子氏が全曲担当しているので、以下のクレジット情報では作詞担当については省略します。
M1: Forward March!!!
クレジット情報
作曲・編曲:佐々倉有吾、Bass:本田光史郎、All Other Instruments:佐々倉有吾
シャニ内では放クラの『学祭革命夜明け前』以来の楽曲提供となった佐々倉有吾氏。王道な楽曲を軸にしつつも、その楽曲に求められたコンセプトを盛り込むことが上手い作家さんです。ベースで参加の本田光史郎氏とともにスマイルカンパニー所属。
P@NORAMA シリーズのイルミネ盤があまりにも avex 盤、というか率直に言ってしまえばプリパラ盤だったので、今回のメンバーを見て「(もちろんどっぷりではないけれど)Lantis でよく見る人たちだ!」という謎の安心感がありました。
↓ 以前書いた P@NORAMA WING シリーズ総括記事
行進曲ポップスといえば
みなさんの中で『Forward March!!!』のような行進曲をモチーフとした(広い意味での)ポップスで思い当たる曲はなんでしょうか?
私はこの曲を聴いたときにまず出てきたのが、「おかあさんといっしょ
いっしょ」の最強アンセムとして有名な『ぼよよん行進曲』でした。
マーチングモチーフ曲に特有の前向きな大枠の中に感傷的なメッセージ性のあるエッセンスが入ったときのエモさってなんなんですかね。泣き曲の一つの到達点なのかもしれません。
エグいホイッスル
さすがの放クラでもここまでの肺活量はないだろうと思わされるホイッスル量。本当にずっと鳴ってる。2 サビ後の間奏でホイッスルの見せ場があってその後は落ち着くかなと思ったら全然そんなことはなく、そこで毎回笑ってしまいます。
2A 後半後は休むパートないのでは……?5 分間ホイッスルを吹き続けるトレーニングしなきゃ……。
歌詞のここ好きポイント
・2A「インターバル詰めすぎてドレスライト」
「ドレスライト」は右にならえのことですが、マーチングなのに勝手にインターバル詰めすぎて横に並んじゃうのはいかんでしょ~~~~~~!!!イルミネちゃん仲良しすぎんか?となって暴れオタク。(真乃は灯織とめぐるの隣だから仕方ないね)
・2B 全体
描いている情景があまりにも「おかあさんといっしょ」や「みんなのうた」すぎて好(ハオ)。
・2サビ「水玉 キラリ賞」
ここは1サビ・ラスサビの「ステップ踏みましょう」と韻を踏む部分なんですが、あまりにもおしゃれ可愛すぎる。
また、ラスサビで「光のシャワー」という歌詞があります。もちろん降り注ぐものとしての「シャワー」の意味がありつつ、1 サビで言及していた虹を構成する「水玉」を 2 サビで描いてラスサビでそれらを包括した概念としての「シャワー」として繋いでいるところもありそうで、そういったところでもかなりテクニカルだなという印象があります。
M2: 星が流れて
クレジット情報
作曲:山田智和、編曲:住谷翔平、All Instruments:住谷翔平
シャニマスでは『Ambitious Eve』以来の作編曲コンビになりますが、他の活動でも結構「ニコイチ」感のある二人によるバラード曲。
往年の平成 J-POP バラードの潮流を汲んだアイドルバラード
平成 J-POP バラード最高!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
だってみんな平成 J-POP バラード好きじゃん……。
シャニマスだと EXILE や倖田來未の編曲として J-POP を牽引してきた h-wonder 氏による甘奈ソロ曲『Sweet Memories』が平成 J-POP バラードとして君臨していたのですが、それと並ぶ曲が現れて平成のオタクとしてはニッコリですね……。
「過ぎ去る今」に寄り添う詞
M1 の『Forward March!!!』ではひたすら前進について詞で描いていた一方で、M2 のこの曲ではそのような「前進する今」と表裏一体である「過ぎ去っていく今」に対して思いを馳せる詞になっています。
ただ、過ぎ去る今に悲観的な視点を持ち続けるわけではなく、曲の進行に合わせて今という時間の二面性をより未来寄りに向けていく流れが一つの物語を読んでいるようです。
その意味でも 1 サビとラスサビの歌詞の対比は、大枠がほとんど似ている分鮮明に描かれていますね。
M3: BRIGHTEST WHITE
クレジット情報
作編曲:草野将史、Guitar:草野将史、All Other Instruments:草野将史
ということで表記的にはギターだけ生音ということでいいんですよね……?(聴いている感じもそうっぽい)
シャニマスではストレイの『Another Rampage』以来の参加になります。ということで、この盤の作編曲は全員シャニマスで過去に楽曲提供していた方々でした。
王道アニソンロック
Lantis のアニソンロックってこういうのだよなぁ、と骨の髄まで染み渡るこの感覚、なかなか得難いですよね。
サビは『空色デイズ』を彷彿とさせる爽快感とパンチ力を兼ね備えたメロディー・進行もガツンと効くもの。
イルミネ楽曲では『Twinkle way』や『スマイルシンフォニア』の系譜という位置づけで、個人的にはこの盤の 3 曲中一番イルミネらしいなと感じた曲でもあります。
シャニマスのユニットで生バンドで演奏したときに一番化けるのは、やはりこういった楽曲を抱えているイルミネだと思います。そういった意味でも、『BRIGHTEST WHITE』ではややベースの動きが単調で、もう少しダイナミックに動かしても良かったのにな、と思ってしまうのも正直なところ。
「ヒカリ」とイルミネーションスターズの現在地
わざわざ「ヒカリ」と書いているので BRILI@NT WING 02 の『ヒカリのdestination』と対比せずには咀嚼できないでしょう。
『ヒカリのdestination』では駆け出しのユニットが追いかける方向の象徴として描かれていた「ヒカリ」ですが、これまでの楽曲を経て、『BRIGHTEST WHITE』ではイルミネーションスターズでいるすべての瞬間こそが「ヒカリ」であり、その「ヒカリ」があれば、つまりイルミネーションスターズであり続ければこれからの未来も歩んでいけるという答えを出した詞となっていました。
さらにM2の『星が流れて』で今が過去になっていくことから未来を今へとしていく指向性の転換が描かれたところで、
という詞。"CANVAS" 01 全体の到達点として完璧すぎる……。
おわりに
総括すると、楽曲としてはアイマスシリーズのセンターユニットらしく、THE・王道なイルミネ盤でしたね。
王道というのは決して陳腐というわけではなく、型をしっかりと踏襲して的確な表現をしているところはシャニマス楽曲らしさの一つなのかもしれません。
一方で歌詞は、これまでの 5 年間を経て成長したイルミネーションスターズの生き様を見せつけるもので、テーマとしても M1 から M2、 M2 から M3 へと引き継がれるものがあるので、ぜひアルバムとして通して聴きたい盤です。詩でいえばアルバムというかほぼ組曲のようなものなのでは?
そんな感じで 3 曲をまるっと使って、過去を丁寧に振り返り、たくさんある可能性の中から一つの未来へ踏み出すことを描く今のイルミネーションスターズらしい盤だと思います。
今後も CANVAS シリーズが出るたびに雑記を書いていこうと思うので、のぞきに来てくれたら幸いです。
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