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パパ・ママクリエーターの子育てについて聞いてみた

以前公開した「子育てとリモートワーク」という記事は多くの方に読んでいただけました。"スキ"もたくさん頂戴し有り難い限りです。

あれから少し時間が経ったこともあり、二匹目のドジョウを狙ってみたいと思います。今回は「パパ・ママクリエーターの子育てについて聞いてみた」と題して、前回と同じメンバーにざっくばらんに聞いてみました。


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前回同様、話を聞いたのは次の三人です。

二児のお父さん:ディレクター的な立場のデザイナーで、13歳と11歳のお子さんがいらっしゃいます。DIY大好きな活動派。

二児のお父さん:デザイナーで、9歳と4歳のお子さんがいらっしゃいます。趣味でモノづくりを極めるこだわり派。

一児のお母さん:イラストレーターで、1歳8ヶ月のお子さんがいらっしゃいます。産休から復帰して仕事と育児の2つを忙しくこなしているがんばり屋。


子育て × クリエーター

シフカは完全リモートワークを実施しています。リモートワーク環境下での子育て事情は前回の記事で聞きましたので、今回はクリエーターならではの子育てエピソードを聞いてみましょう。

子育てする上でクリエーターで良かったことは?

まずは子育てをする上で「クリエーターで良かった」と感じたことについて聞いてみました。

最初に挙がったのは「写真編集に慣れていること」でした。お子さんが成長する過程では数え切れない枚数の写真を撮りますが、その写真を使う時に明るさや色の調整をするのに使うのは、毎日のように触っているソフトですから確かに手慣れたものですね。

画像処理系のソフトに慣れているので、母子手帳向けに取った赤ちゃんの手形や足形からキーホルダーを作ったり、祖父母に送るグッズを発注するのも気軽にできたそうです。もちろん年賀状だってバッチリ。

次に挙がったのが、オリジナルの絵を描いてあげられること。イラストを描くのが本業なので、塗り絵の下絵をオリジナルの絵柄で描いてあげられます。時間ごとにやることを書いたタイムスケジュールを作ったときは挿絵をたくさん描き入れて楽しい雰囲気に。他にもトイレが上手にできた時などに貼る「できたねシール」を作ってあげたり、やっちゃダメなことポスターを作ったり。フリーのイラストも便利ですが、やはり自前で作ってあげたくなり気合いが入ってしまいますね。

そういった親の姿を普段から見ているせいか、子供が「手を動かすこと」を好きになる傾向があるのもクリエーターとして良かったことだそうです。

クリエーターとしてのスキルは、学校や保育園などの活動でも重宝されることが多いそうです。以前PTAで広報を担当した際に会報のデータが扱いづらかったためイラストレータで作り直したこともあったとか。校章の画像が再保存を繰り返したためか画質の劣化が激しくて見るに耐えず、トレースして作り直したベクトルデータを学校に提供した人の話も聞いたことがあるそうです。

ただ、スキルを持っていることで無償を前提に次々と依頼されてしまうという話もよく聞くので、あまり声高にアピールするのも考えもの。確かに卒業アルバム作りなどになると責任も重大で大変そう。お子さんの意向もあるでしょうし、学校や保育園などの活動にどこまでコミットするのかは人それぞれ。それでもコミットしてあげたいと思った時にそれが可能なスキルを持っているというのはクリエーターとして良かったと思える瞬間ですね。

子供が生まれて作るものや意識に変化はあった?

お子さんが生まれたことで、クリエーターとして作るものや意識に変化があったのかについても聞きました。

三人とも、業務の内容はその前後で大きく変わっていないので仕事の上では明確な変化は少ないとの回答でした。ただ、お子さんを通じた知り合いが増える中で弱視の子がいることも珍しくないので、これまで以上に色使いに気を使うようになったという回答も。

また趣味でのモノづくりでは、上塗りする時に抗菌タイプの製品を選んだり、危険そうな紐状のものを使うデザインを避けるようになったという話も出ていました。

子供が同じ仕事をしたいと言ったら?

それでは、お子さんがお父さんやお母さんと同じ仕事がしたいと言ったらどうでしょうか。

三人とも口を揃えて「応援する」という回答でした。その上で、単に応援するだけではなく、「何になりたいのか」よりも「 何がやりたいのか」を明確にさせてあげたいとの声がありました。それによって仕事に就くまでにどんなルートを選ぶのが良いのか適切なアドバイスできるからです。確かに「思った通りの会社や部署」に入ったとしても、そこで想像していたとおりの仕事ができるとは限りません。自分がこの仕事に就くまで紆余曲折があったクリエーターほど、自分の経験から出来る助言もたくさんありそうですね。

また18歳で人生が決まる選択をするのは大変なので、将来別のことがしたくなったときにもリカバリーが効くようにはしておいてあげたいという意見もありました。


子育て × デザイン

子育てをするなかで触れるデザインについてはどうでしょうか。実際に使ったアイテムやサービスを念頭に聞いてみましょう。

子育てで良かったアイテムやサービス

子育てをする中で良かったアイテムやサービスとの問いに、三人一致で出てきたのは「Netflixなどの動画配信サービスは素晴らしい」という意見。子供に見せてあげたいと思ったもの、子供が見たいと思ったものをすぐ見せられるのは素晴らしいとのこと。自分たちが子供のときにこんなサービスは無かった…と遠い目になるのも三人一致です。

いまはキッズフィルタがちゃんと作動しているので、お子さんの年齢によっては端末ごと渡して好きに見せることもできそうです。数年前はフィルタの性能がイマイチで信用できず、自分でホワイトリストを作ったりと大変だったとのこと。もちろん、課金制限などの必要な設定はしっかりしないとダメなのは今でも変わっていません。

次に出たのは「落書きできる壁紙」。それを壁に貼り子供がクレヨンなどで自由に描けるようにしておいたそうです。描くところが無くなったら一気に剥がしてまた新しい壁紙に張り替えるとのこと。これは楽しそうですね。壁や床に描いてしまっても簡単に消せるクレヨンの話も出ましたが、壁紙まるごとは豪気です。

水に濡れると発色する紙でできた塗り絵も評価が高かったです。乾くと元の白色に戻るので何度でも遊べるのがポイント。何度でも描けるという点では安価な電子メモパッドも高評価。砂鉄を使いペンでなぞったところに線が書けるお絵かきボードが昔ありましたが、それの現代版ということですね。どれも小さなお子さんのデザイン力が発揮されて楽しいはずです。

もう少し年齢が上がると「マインクラフト」や「フォートナイト」といったソフトウェアの名が出てきました。「フォートナイト」は友達とマップを作って一緒に楽しくプレイしているそう。適当に作ればあとはゲームエンジンが面倒見てくれるので気軽に遊べるのが良いみたいです。

また「Scratch」でプログラミング触れるのも良い経験だったとのこと。やりたいと思った時に子供が利用できるプラットフォームがあるというのは幸せなことですね。


ちょっと残念なアイテムやサービスは?

少し残念だったアイテムやサービスについても聞いてみました。

天井に投影するプラネタリウムは親の期待に反してNGだったそうです。夜に出番が来ても子供が喜んでしまって全く眠らないので結局はお蔵入りになったとのこと。無念。

子供のためを思って高価ながらも安心安全な木のオモチャを買ってあげたのに、当の本人は空になったペットボトルのほうが気になるのか、そちらでばかり遊んでいたという残念報告も。同様に食べ終わったお菓子のカップなどのほうが人気があったという別の証言も出てきました。ある意味このほうがクリエイティブなのかも。

また最近の赤ちゃん服は淡いベージュが流行っているらしく、お店に行くとオシャレなベージュの服ばかりで、子供っぽいイメージとして想像したような原色に近いデザインの服は少数派なのだそうです。ベージュもオシャレで可愛いのは確かなのですが、欲しいデザインが隅に追いやられてしまうのは少し寂しい体験でした。


子育て × 株式会社シフカ

「シフカと子育て」についても聞いてみまたところ、やはりシフカが採用しているリモートワークの利点が大きすぎるという前回の記事と同じような回答でした。

とにかくリモートワークと子育てとの相性が素晴らしく、その恩恵は計り知れないとのことです。また産休からの復帰の例を挙げるまでもなく、会社としてもバックアップを惜しまない姿勢を見せてくれている点も安心できて嬉しいポイントです。

とはいえ、リモートワークの利点の例として子供の事情に合わせられる柔軟さが挙げられますが、融通が効く分だけそれを利用する自分自身の責任や自制心が大事との意見も。いくら子供の事情に合わせられると言っても仕事が優先なのは当たり前ですので、自分できちんと線引する必要があるはずです。リモートワークを会社としても維持できるように、恩恵を受ける側の継続した努力が必要との回答でした。

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いかがでしょうか。今回はパパ・ママクリエーターの子育てについて聞いてみました。

パパ・ママクリエーターの姿を見てデザインの世界に慣れ親しむお子さんたちの姿が目に浮かぶようです。デザインに慣れ親しんだお子さんは「将来の夢はクリエーター」となるのでしょうか。楽しみですね。

子育ては大変なことの連続ですが、子供と一緒に成長できるのもパパ・ママの特権。そして自分たちが子供の頃に比べて今は良い環境になったと感じるのは、どの世代の親御さんも同じなのかもしれませんね。

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