高い声を出したい!について
ボイストレーナーをやっていて、初めてのレッスンでは大抵、「高い声を出せるようになりたい。」と言われます。
気持ちはよく分かります。keyが広がれば当然色んな曲が歌えるようになり、ストレスなく歌を楽しめるのではないかと。
しかし、サックスや弦楽器などにもそれぞれのキーがあるように、人間の声という楽器にもそれぞれにソプラノやアルト、テナー、バリトンなどの声域に合ったキーが存在します。
まずは、現状の自分のキーをしっかり認識することが大切です。
そして、高い音の練習をするにしても、どこまでが上手く出すことが出来て(ひとまずは主観でもいいので)、どこからが苦しかったり、安定しないのか。
大抵、【ド】の音も上手く出せないのに、その先の【ミ】の音から練習しようとしたりするのをよく見かけます。
野球で言えば、時速90kmも出せない人が、いきなり120kmの投球を目指すでしょうか。
数学で言えば、掛け算が出来ないのに、二次関数から勉強し始めるでしょうか。
その考え方は、歌も同様だと考えています。まずはどのキーが今の自分に合っていて、コントロールしやすいのか、そしてキー拡張を目指すにしても、それより一つ高いキーが歌えずして、次はありません。
以前の記事「魔法は存在しない。」にも挙げましたが、能力向上に特効薬はなく、できる最善とは、自身の心身にとって力学的にも合理的な方法を、回りくどくてもやり続けていくということのみです。
自分の立ち位置を客観視して、まずはその次を目指す、という方法をぜひとってみて下さい。
そうすれば、きっと音楽以外の生活にもそれらが活きてくることを実感できるばずです。
レッスンに来られた皆様が、自分の「今」に対して、最善の方法が何なのかを、このSidewaysで見つけていただけることを願っております。
そして、我々も今より更にそれらを提供出来るように精進して参りたいと思います。
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