見出し画像

中世の「信仰心」に、すこーし近づいてみる/京都芸術大学 通信学習中

 古代から中世の西洋史を学ぶとき、必ず通るのがキリスト教。
多くの日本人がそうであるように、私には個人の信仰心がどのようなものなのか、なかなか想像することも実感することもできないでいる。
しかしながら、中世当時の時事ネタはもちろん、文化、芸術にいたるまで、代表的な統治者や地域の行動エンジンとして宗教がひとつの大きな存在となってヨーロッパの土地を覆っていると感じることはできる。それは、キリスト教に限らず、一神教を信じる民が生きる場所全体に。

 ちなみに私の信仰レベルと言えば。
私自身、別に無宗教を公言するほど頑なでもないが、なんなら私にとっての宗教らしきものと言えば、亡くなったじーちゃん、ばーちゃん、ペットたちに手を合わせるという行為がソレっぽいというぐらいで、それが、どっぷりキリスト教義を信仰していた中世の方々と同質のものでないのは理解できる。
とはいえ、どうしても自分の尺度でしか物事を理解できないので、その延長線上にあるものかなー、とか思ってみたり。
 または、それは信仰というある種の「依存」なのかも?ぐらいに想像していた。依存っていうのは時に、なにもかも「依存先のせい」にできてしまうというか、「何かのせい」という行為が、自分ではなくて自分ではない何かのせいにできるというだけで、えらく心がラクになることはあると感じるので(自身の失敗を人のせいにして都合よく責任転嫁して心をバランスするように)、良いことも悪いこともすべて「神様のせい」にして背中の重荷を転嫁するためのものなのかなーとか。

 そのような認識の中、先日、podcastの「 COTEN RADIO 」番外編の、「一緒に学ぼう!キリスト教」を久しぶりに聞き直して、「ん?」ってなった。
で、これまで「こんな感じ?」と勝手に思いこんでた信仰認識と、それを訂正する気づきを、自分自身で理解するためにちょっと文字化してみる。

勘違い)信仰心の厚い人は、未来に良いことがあるように、死後に天国に行けるように、現在、現世でいっぱい善行(たとえばボランティアとか、人助けとか)を行う。

気づき)信仰している結果として善行が発現している。
良いことした対価が良いことに繋がるんじゃなくて、もうその行いは自身が信仰することで無意識に発現した行動なのだ。個人の「良いことしてやろ〜」という点数稼ぎ的なものはあまり意味をなさず、良いことしてる時点でもう「神が、ちゃーんと信仰しているあなたにそれをさせているのです」って感じ?

このような筋道でいくと、中世の、時に不可解な信仰絡みの盛り上がりイベント(ジャンヌ・ダルクとか、宗教改革とか)についても、なんで多くの人たちが納得して行動し、意識の共有化ができちゃったのか、ちょっとだけ心理に近づくことができる。

例えば戦争。
・戦いに行こうと思った自分、武器を持った自分に対する正当性。
・この指揮官、信じていいの?この人の言うこと、合ってる?という懐疑心。

→勝利すれば「これは神の意思だ」の裏付け

「丁か半か」的な、なかなかの思考停止状態にも思えるが、まー、当時の社会状況、知識レベルから考えれば、そんなものだったんだろう。
その後、このように盲目的な「神中心」ではいろいろ理屈が通らないことに気付いて、啓蒙思想やら社会契約説やら出てきて近代に至るのではあるのだが。

はるか1000年以上も昔の信仰の話。
現在の信仰とはまた別モノなのだろうな。
とはいえ、現在の実のところはどうなのだろう?
それでも、脈々と続いてきた一神教の世界で、根底にこのような考え方というのが無意識下に弱く共有されて根付いているのだろうか。
時にそれは、とても残虐な行為すらも正当化してしまうエンジンになりかねないと思うと、それが無い私たち日本人にとって、とても空恐ろしいことではあるな、と思ったのでした。


あとがき:
キリスト教などの信仰に対して触れるのは、何かタブーなことなのではないか?とか、これを書きながらちょっとビビってる自分がいる。このような気持ちになっていることすら、何かの意思なのか?と頭をよぎり、さらに不安が去来するw
メンタル弱めの自分に、ああ、なんやかんや言って、やっぱり知識が必要、ってところに着地。
深い信仰をされている方に、何か失礼にあたる記述がありましたらごめんなさい。また、間違った理解を垂れ流していたら、それもごめんなさい。今の私にはこのぐらいの理解が限界なので、いち個人の浅い認識なんてこの程度、ぐらいに思っていただければ幸いです。
まだまだ学ぶことが多すぎますが、日々精進します。
(あと一週間で京都芸術大学通信学部・春期の課題提出期限なのに。note書いてる時間があればレポート書けよ、ってわかってるのに。わかってる、わかってるんだけど!まだ1文字も書いてないんだけど〜〜〜っ)






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?