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野菜が好きになる話 1(夏野菜編)

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年間50品目の有機野菜を育てて野菜セットにして全国宅配しています。 野菜たちが教えてくれた物語、知ると野菜が好きになります。
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#しあわせ野菜畑

夏の味覚、ナスに関する問題です

①ナスの皮の紫色は何と言う色素でしょうか。 ②ナスは英語でエッグ・プラントといいます。紫色のナスを白いエッグ(卵)に例えたのはなぜでしょうか。 ③温室栽培か露地栽培かはナスの皮の色でわかります。皮の色が薄いのはどちらでしょうか。 ④茄子・・・あなたは「ナス」と読みますか、 「ナスビ」と読みますか? ①ナスの皮の紫色は何と言う色素でしょうか。 ナスの皮が紫色をしているのはナスニンというアントシアニン系色素によるものです。 ポリフェノールの一種で、私たちにとっては、老化

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ヒモナス(ヘビナス)をご存知ですか?

この薄紫色の長いナスをヒモナスといいます。 油との相性がよく、肉質が緻密で、麻婆ナス、夏野菜カレー、味噌炒めなどにすると、ふわっとして口の中でとろけます。暑い時には揚げ浸しがお勧めです。2~3cmに輪切りにし、素揚げしてから、熱いうちに三杯酢に漬け、ショウガやシソやミョウガなどの薬味を加え、冷蔵庫で冷やして食べると食欲がわきます。 とっても美味しいので、一度食していただいたお客様は普通のナスより気に入ってくださいます。お取り引きしている飲食店さんの評判も上々です。 しかし、

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長生き・ズッキーニ

6月から7月はズッキーニの旬です。 花は雄花と雌花に分かれていて、最初の頃は、交配をしてくれる虫がいないので雄花をとって花粉を雌花の雌しべにつける人工授粉をします。ズッキーニの花は一日でしぼんでしまう一日花(いちにちばな)で、10時頃には受粉能力が低下してしまうので、人工授粉が朝の日課です。 受粉を終えたズッキーニはみるみると肥大します。 あまりにも成長が早いので、朝と晩の2回収穫をしています。写真の一番左が開花日のズッキーニで、右に1日ずつ変化しています。 一般的には開

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野菜の教え・・・まずは体を大きくしてね

 生物の成長には、体(栄養器官)をつくる栄養成長と、子孫を残す生殖成長があります。  ナスやピーマンは栄養成長と平行して、生殖成長が早くから始まり、写真のように、体が小さいうちから実をつけ始めます。  環境も良くて、体が丈夫なうちに子孫を残そうとするわけです。このままだと、自分の体を大きくすることより、子供に養分を与えるのを優先してしまうので、最初の実(一番果)はピンポン球くらいの大きさになったら取ってあげます。「まずは体を大きくして下さいね。子供を作るのはその後からです。」

たびたびPR! 自根(じこん)キュウリ

自根(じこん)キュウリとは「自分の根」で育っているキュウリのことです。 スーパーで売られているキュウリは、同じウリ科のカボチャを台木にした接ぎ木キュウリです。 自根キュウリには写真のような白い粉(ブルーム)が発生します。 キュウリの表面に出てきた汗が結晶化したもので、糖分を含んでいるために白くなります。ブドウの皮についている白い粉もブルームです。 ブドウの場合は新鮮な証拠になるのですが、キュウリはブルームがついていると、古く見えたり農薬だと勘違いされたりしてしまいます。この

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キュウリの巻きヒゲは右巻き?左巻き?

朝顔やヘチマは自分で支柱に絡みながら勝手に伸びてくれますが、キュウリは人の手によって支柱とツルを定期的に縛ってあげないと、支柱からズルッと下がってしまうことがあります。 キュウリの本来の姿は「地ばい」です。 ところが原産地の気候に比べて日本は蒸し暑く、地面に這わせて育てると、うどんこ病、すす病というカビの病気にかかりやすくなってしまいます。そこで支柱に縛りながら空中に伸ばし、風通しを良くすることでカビの病気を防ぐ方法を生み出しました。 ですから、キュウリの巻きヒゲには地面

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ピーマンのコツ・・小さく生んで大きく育てる

ピーマンは3月下旬にポットに種をまきました。 5月に畑に植える時には、まだ小さく一株ずつ風よけシートをかけ、シートをとったら丁寧に支柱に誘引してあげます。 このようにピーマンは育苗に手間がかかるのですが、子育てと同じで「小さく生んで大きく育てる」と、ある程度大きくなるとあまり手間がかからず、10月位に最盛期で「ピーマン祭り」の毎日が続き、 夏野菜の中では一番長く、霜が降りる12月まで収穫できます。 品種はタキイ種苗の京みどりと言います。 タキイ種苗のピーマンは京まつり、京

ぜひ食べてください! その名は「ヘビナス」

この薄紫色の長いナスは「ヒモナス」、別名を「ヘビナス」といいます。デリケートな性格で、風が強かったり、葉が虫にかじられたりすると、びっくりして本当のヘビのように曲がってしまいます。 とても美味しくて、一度食していただくと普通のナスより気に入ってくれるお客様が多いのですが、スーパーで見かけることはありません。 大きさがそろった規格品でないと市場流通ができないからです。 「おいしいけれど、スーパーでは見かけない野菜」というのは、見栄えが悪いとか、大きさが不ぞろいで売りにくいとい