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東京で一番みる風景は「家」だと思う。

所沢から東京へ向けて走ると、団地と一軒家が切れ間なく広がっている。

東京は大きな地震や火災、空襲などで、更地になった土地が多く、更に武蔵野の畑を潰してニュータウンにしていったことで、戦後、住宅開発のスプロール化が発生する。そうしてできたのが、東京の住宅風景だ。

これらの住宅たちは、一見全部違っているようにみえる。けれど、よくみるとその多くが、敷地面積から建て付けや玄関アプローチまでほぼ同一のパターンで構成されていることがわかる。コピーペーストし変数を少し加えたような家々。
それらをずっと眺めながら走っているうちに、空間感覚がおかしくなってくる。どこまで行っても同じ風景にみえる、家の迷路だ。

それでも、家主にとっては、かけがえのないオリジナルな「自分の家」として、大事にされているのだろう。もちろん、それ自体は悪いことではないのだけど。

高度成長期以降の「持ち家神話」なんて、今までピンと来てなかったのだけど、この圧倒的な住宅群をみて、その規模と影響力を思い知る。

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