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読むだけでその場にいられる本 山田 和『インドの大道商人』

山田 和『インドの大道商人』。
大分で一番好きな喫茶店「ばんじろ」で注文を待っていたら、この本が目に入った。
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読んでみると、相当面白い。自分もこんな風に彼らに聞いてみたかったというのが、この本の中にすっかり入っていて、読みながらずっと(山田さんありがとう…!)と心で呟いていた。
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それと、インタビュー以外の項目を読みながら、何か懐かしさを感じていて、ん、これには覚えがあるぞ、ああ、宮本常一の本を読んでいる時と同じ感覚だ、と思い至った。
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宿賃代わりとなる米を携え、「なんの!」と褌姿で川を渡る常一さんの姿。人や風景に溶け込む眼差し。著者の隣にいて一緒に体験してるような、そんな文体が、山田さんにもある。読むだけでその場にいられる本。
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商売とはなんだろう。そして、まだまだ知らないすごい本がたくさんあるのだなあ。それを考えるだけでも嬉しくなる。

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