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『🦌ハンティング・トロフィー🏆』を作くる(1/2)

【注意】
鹿の頭部写真や骨格写真が掲載されています。苦手な方はご注意ください。

先日獲った鹿は、ミンチにして豚挽き肉を少し加えハンバーグにしました。
鹿肉は低カロリー、高タンパク、鉄分も多く糖質を抑えたダイエット食や育ち盛りの子供にも最適な食材です。
しかし食肉加工業者でもジビエ料理人でもないので、次のことに気を付けて調理しています。
猟場での解体は、死後硬直による影響を受けてしまうため、ほとんどが硬い肉だという前提です。
①下処理は丁寧に。血合い、筋膜、筋をトリミング。
②下処理した肉は冷蔵庫で1〜2日しっかりドリップ出し。
③カットは半冷凍で、とにかく薄くスライス。
④硬い部位はミンサーでミンチに。
⑤悩まず調理に詳しい先輩からポイントを訊く。

特に食欲旺盛なお子さんがいるご家庭なら惜しみなくミンチにしてハンバーグがオススメです。

さて今回はハンティング・トロフィー作りに挑戦した様子をお伝えしていきます。

自分で獲った鹿を思い出とともに飾る
記念のハンティングトロフィーは狩人の軌跡

皆さんハンティングトロフィーをご存知ですか?
海外ドラマや映画の1シーンで部屋の壁にかかっている鹿の剥製や、しゃれこうべ…アレですね。
スポーツやアウトドア用品店にも模造品ですがたまにオブジェクトで飾られてたりしますよね。

ちなみにウェキペディアには、「狩猟で仕留めた鹿などの首から上の部分を剥製にするなどして、壁に飾ったりするものをハンティング・トロフィー(狩猟戦利品)という。」と記載されていました。狩猟戦利品…なんだかカッコイイ響きですね✨山からいただいた命(獲物)、肉だけ美味しくいただくのではなく、しっかり思い出として遺すのも大切ですよね。
ハンティング・トロフィーは狩人として歩んできた軌跡とも言えます。皆さんも初めて仕留めた獲物や、1番大きな獲物など、記念のハンティング・トロフィーを作ってみてはいかがでしょうか。

シンプルに…「煮る」か「埋める」か

下処理
ハンティング・トロフィーを作るにはまず、頭部の肉などを取り除く必要があります。
頭部を切り取り、皮を剥ぎ、取り除ける肉を削ぎます。
ナイフの先を立てたり骨に刃先を当てながら削ぐと骨が傷付きますので無理にやる必要はありません。
下顎はグラインダーで切断してもいいでしょうし、そのままでも構いませんが舌や肉は取り除いておきましょう。皮剥ぎは、口角の辺りからナイフを入れ、裂いていくとやりやすいです。目元は1番最後にするといいです。

ちなみに、作業の前に感謝と供養を込め塩を盛り手を合わせました。

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次に…
短時間で綺麗に処理するなら「煮る」を選択
ほったらかしで手をかけず処理するなら「埋める」を選択

ご自身の都合に合わせた方法を選択してください。
ちなみに今回は「煮る」方法で処理したいと思います。

準備する物
一斗缶
ガスコンロ(地区の行事やイベントで使う用の)
重曹

一斗缶はあらかじめ中の汚れをきれいに洗っておきます。
ガスコンロは地元のガス屋(ガソスタ)で借りれるので前日に借りておきました。
重曹は500gあれば十分です。粉タイプがオススメです。

手順①
1日がかりの作業になりますので必ず早朝から始めましょう。
ガスコンロにセットした一斗缶に水を入れます。
水の量に対し1〜2%の重曹を入れ溶かします。
下処理した頭部を入れ、火をつけます。
アルミホイルなどで蓋をします。

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手順②
絶対に沸騰しないように火加減を挑戦しながら煮立たせます。

手順③
肉が柔らかくなり溶け落ちるまでにかかる時間は、重曹の量が多く温度が高ければ高いほど、短時間で処理できるようです。
苛性ソーダに比べ重曹は骨へのダメージが少ないようなので少し多めに入れました。
水を足しながら火の番をし煮立たせること約5時間、一旦取り出しナイフ、歯ブラシ、ピンセット、割り箸など身近にあるものを使い肉や神経、筋を取り除きます。
脳は下処理の段階である程度取り出してもよいでしょうし、煮ながら取り除いてもだいじょぶです。
下顎も筋を取ると外れますので下顎の先端を輪ゴムで止め、上顎と一緒に煮ます。

手順④
時々出して肉の溶け具合を確認し取れるとこは取り除きます。さらに約5時間ほど煮立たせればほぼキレイになります。

手順⑤
細かな筋や肉を爪楊枝やピンセットで取り除き、冷ましたら中性洗剤とスポンジで優しく洗います。
角は洗いすぎないように気をつけてください。乾かしたらアセトン(除光液)に2日〜3日ほど浸し脱脂します。軽く洗い、乾燥したら完成です。
ちなみに漂白剤で骨を白くしたい場合は、角が漂白されないよう気をつけてください。
なお、骨、角ともに今回は無漂白で処理しました。
乾かしたらアルコールで拭き取ります。

※他にも様々なやり方があるようですので、一例として参考にしていただければ幸いです。

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トロフィープレート(台座、飾り台)を用意する

このあと、骨格標本となった頭部を木製のプレートに固定すれば完成です。
しかし、このプレートが、ホームセンターや手芸店などになかなか良いサイズが売っていません。
木工が得意な方はご自身で作れるかもしれませんし、大工さんにお知り合いの方がいれば、手頃なものをいただけるかもしれませんね。
今回は知り合いの木工所にお願いし1枚2000円くらいで作成していただくことにしました。
プレートが出来上がり次第、2/2を投稿したいと思います👍

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