【本】スポーツを試合をしない子供たち
来年スポーツ健康科学部に復学するにあたって、スポーツの知識も少しずつ仕入れましょうという意図で読みました。
ざっくりこんな本
子どもたちの体力低下から始まり、被災地のスポーツ、コロナ禍のスポーツ、スポーツの人口減少、オリンピック、eスポーツと、タイムリーなスポーツの話題を研究や調査と共に記している本です。
具体的な数字を基に、平成から令和までのスポーツの変遷を辿れます。スポーツの課題が並べられているわけですが、例えば地域スポーツとマルチスポーツの話では、日本各地の成功例があったりするので実際に調べるきっかけにもなりましたね。
こんなことを考える
本の中で「プレーパーク」の話が出てきます。プレーパークとは要はでっかい公園みたいなところで、子供たちが自由に遊べる場所。紹介されている世田谷のプレーパークではコロナ前とコロナ禍を比較しても子供たちが変わらず遊んでいる姿が印象的だとして紹介されていました。
コロナによって外遊びが減少したことは間違いありませんですが、そもそも外で遊ぶ機会が減っています。僕は今20歳ですが、10年前、僕が小4のときでも徐々に「外に遊びに行ってニンテンドーDS」が主流だった記憶が。当時僕はDS持っていなかったのでなんとなくおもんねぇとか思ってましたが、それでもまだまだ野球したりサッカーしたり他の意味わからん遊びをしてました。
それこそココ10年で「子供の遊ぶ声が迷惑」とか「サッカー野球禁止」の弾圧が強まってきてる感じが否めない。「保育園の声がうるさい」なんていう声も中にはあるらしく、ますます子供が生まれにくい育ちにくい寂しい社会やなあなんて思います。
子供の自主性を育むのは間違いなく外遊びで、時に虫眼鏡で火をつけたり、人様の敷地で秘密基地を作って怒られたり、高いところから飛び降りて友達が骨折してパニックになったり、他の集団と場所取りで喧嘩したりしながら強くなっていきます。(全部自分の経験です笑)
そんな場所が失われていく中で、このプレーパークはいいなぁと。火を使えたり、木にロープをつけたりして遊べるそうで、一般的な公園の枠組みでは「危険」とされることができたりします。「自分の責任で自由に遊ぶ」ことをテーマとした公園のなかで、子供たちがたくさんのことを学べるでしょう。
「この高さから落ちるとケガする」「血が出たらこうする」という身体的な身のこなしや、「自分はこの役割に回る」「こうしたらみんなが気持ちよく遊べる」という社会的なふるまいを育むためのフィールドが「外遊び」なわけですが、その実現には必ず1つの重要な要素があります。
それは「地域の大人の存在」です。このプレーパークがある地域でもカギになったのが「子供たちの遊び場の確保は地域の課題だという意識を住民で共有できるかどうか」。
民間が子供たちを自由に遊ばせる以上、地域の大人が見守る意識がなければ成り立ちません。この意識の共有が難しいからこそ、現在は7都道府県のごくわずかな地域でしか実現されていないプレーパーク。
子どもはみんなで育てるもの、みたいなある意味昭和の下町の感覚が回復されるとまた違ってくるのかなぁ。この辺は日本は遅れているというかすさんでいってるというか乖離していってるというか。
なんとなくの肌感ですが、ドイツの方がそんな雰囲気があったような気もしないでもない。
こんな場所が増えると、子供のスポーツ離れや身体能力低下なんかも解決されるだろうし、世界で戦うアスリートも増えるだろうし、まわりまわって「子供を育てようと思える社会」になるかも。
たかが公園でも、実はめちゃめちゃ「スポーツ界の課題」だったりするんだなぁ。
※書評でもなんでもないので、全体的にふわっとした感じで終わります笑
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