撮影レポート【その1】〜 冨髙善之(学生スタッフ)

『シュシュシュの娘』撮影を通して

 

はじめに
 こんにちは。『シュシュシュの娘』演出部ボランティアスタッフの冨髙善之です。今回、スタッフレポートを書かせていただくことになりました。私がボランティアスタッフとして本作に携わり感じたことなど『シュシュシュの娘』の魅力を皆様にお伝えできればと思います。ぜひ最後までお付き合いお願いいたします!
 
①入江監督の側で感じたこと
 ・感謝の思い
 本作はクラウドファンディングでご支援を募りました。私自身もロケ弁やケータリングなどを通してクラウドファンディングでご支援いただいた方々の思いを直に感じました。入江監督はそういったご支援いただいた方々への感謝の気持ちを大切に、毎回ビデオメッセージを撮るなど皆様の思いを心にとめて制作されていたと思います。またミニシアターを応援したいという熱いお気持ちや、出演者にご応募頂いた方々に対してホームページでご自身の思いを投稿するなど、真摯に取り組む姿に私は感銘を受けました。ロケハンにも同行させて頂きましたが、その際も監督ご自身がロケ地を貸して下さる方々に感謝の気持ちを直接お伝えしていました。そんな姿を間近で見て、監督のこの作品に対する思いや、生半可な気持ちで映画は作れないという“覚悟”を感じました。映画は一人では作れません。ロケ地を貸してくださる方や、支援をしてくださる方々、出演者やスタッフなど、多くの人が携わって一本の作品ができると思います。映画監督として大事なことは、そういった数多くの思いを忘れずに誠心誠意取り組むことだと学びました。
 
 ・学生スタッフに対して
 『シュシュシュの娘』初めてのミーティングの際に、「どうして今回私たち若い世代をスタッフとして起用したのですか?」と監督に質問したところ、「今の映画業界には若い世代が少なく、何か糧になればと思い募集をした」と回答いただきました。私が『シュシュシュの娘』を通して一番嬉しかったことは、学生インターンではなく一人のスタッフとして私たちを扱ってくれたことです。小道具の作成やチラシ配布、ロケハン同行という映画の準備段階から、演出部や制作部として撮影期間中も本作に携わることができました。現場では時には厳しいご指導を受け、そのプレッシャーから何度も逃げ出したくなることもありました。しかしそれは私たち若いスタッフが成長するためにしてくださっていることだと実感しました。私は今年の3月に自主映画を撮りました。『シュシュシュの娘』での経験がなければ、恐らく撮れていないと思います。入江監督からは映画作りという技術的なことから精神的なことまで、“映画”について数多くのことを学びました。この経験は私にとって大きな財産だと心の底から思います。
 
②『シュシュシュの娘』の思い出
 ・多くの人に支えられた撮影期間
 学生スタッフも泊まり込みで撮影に参加していました。時には出演者の方々も同じ宿屋に泊まり、色々なお話を聞く機会がありました。私が自分自身の不甲斐なさから落ち込んでいたところ、出演者の宇野祥平さんや吉岡睦雄さんから励ましのお言葉を頂きました。あの日お二人とお話しできていなければ途中で挫けていたかもしれません。またスタッフの方々にも本当に支えられました。私に丁寧に仕事を教えてくださった先輩や、現場で優しく声をかけてくださったスタッフの方々、右も左も分からない私たち学生スタッフを暖かく見守って頂き本当にありがとうございました。
 
 ・同部屋の稲田さん
 撮影期間中、私は演出部ボランティアスタッフの稲田凌さんと同部屋で寝泊まりしていました。稲田さんと寝る前に明日の撮影について打ち合わせをしたり、今日の反省会をしたりなど、お互いに支え合って乗り越えることができたと思います。撮影が始まって最初の頃は、自分たちの不甲斐なさから二人でよく落ち込んでいました。しかし途中から「自分がやりたいと思って応募したのだから、逃げ出さずに前を向いて頑張ろう」と話し合い、気持ちを入れ替えて撮影に臨むことができました。私にとって稲田さんは、演出部として支え合った仲間であり、苦楽を共にした友人です。また私が撮った自主映画にも助監督として参加してもらいました。『シュシュシュの娘』に参加し、稲田さんと知り合うことができて本当に良かったと思います。
 
 ・後悔
 私は撮影期間中、物怖じしてしまい積極性に欠けていました。自分がやってやるぞという気持ちを毎回持って撮影に臨むようにしていましたが、いざ撮影が始まると不安と緊張から中々前に出ることができませんでした。それは私に覚悟が足りなかったからだと感じました。現場にいる方々は、それを仕事にしているプロの方々です。私は心のどこかで、学生スタッフという逃げ道にすがっていたのだと思います。そのことが本当に後悔です。この経験から、もう同じ過ちは二度と繰り返さないと心に決めました。
 
③最後に
 『シュシュシュの娘』で得た経験は、今後私が生きていく上で大きな糧になると思います。撮影が終わり入江監督とお話しする機会がありました。私が将来について悩んでいることを相談したところ、「映画監督になるには映画を撮り続けていくしかないよ」というお言葉を頂きました。そのお言葉が、私が自主映画を撮ろうと思ったきっかけであり、今後も映画を撮り続けていくという一つの指針にもなりました。『シュシュシュの娘』を通して精神的にも成長できたと思います。この作品に参加できて本当に良かったです。多くのご支援ありがとうございました。皆様がミニシアターでご覧いただける日を楽しみにしております。今後とも『シュシュシュの娘』をよろしくお願いいたします!長文・駄文失礼いたしました。

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~お知らせ~
この度私が監督した自主映画がK’s cinemaで上映されます。
入江監督にも許可をもらい、ここで宣伝させていただきます。
先述した通り『シュシュシュの娘』での経験がなければ、本作は撮れていないと思います。また『シュシュシュの娘』で出会った多くの方々にもご協力いただきました。クラウドファンディングをしてくださった方々、関係者の皆様、最後まで読んでくださった方々、是非ご都合がよろしければお越しください。よろしくお願いいたします。
 
以下映画の詳細です。

『狭隘な世界での真実』
https://youtu.be/m4ftLAdEQn8

【詳細】
6月13日(日) AM10:00〜12:00(チケット売り切れ)
6月16日(水) AM10:00〜12:00(12日24時よりチケット販売開始)
※両日ともに他作品と2本立て

K’s cinemaにて一般上映鑑賞料金1100円(3日前よりHPにて販売開始です。)

チケットはK's cinemaホームページ(以下サイト)より、ウェブ予約で受付けます。
https://eigaland.com/cinema/78

 

【プロフィール】
冨髙 善之(とみたか よしゆき)
1998年生まれ22歳。埼玉県さいたま市生まれ。
法政大学3年。ENBUゼミナール監督コースに通う。
2017年 熊谷高校卒
2019年 法政大学入学
2020年 ENBUゼミナール入学
     入江悠監督作品『シュシュシュの娘』に学生スタッフとして参加

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