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enPiT筑波で学んだよ


enPiTとは

 皆さんはenPiTを知っているのでしょうか。おそらく知らない人が多数存在すると思います。私も今回授業を受講しなければ知らなかった単語の一つです。
 ではenPiTとは以下の通りになります。

社会の課題を解決できる情報技術人材を育成
「成長分野を支える情報技術人材の育成拠点の形成(enPiT)」は、情報技術を高度に活用して社会の具体的な課題を解決できる人材の育成機能を強化するため、産学協働の実践教育ネットワークを形成し、課題解決型学習(PBL)などの実践的な教育を推進し広く全国に普及することを目的としています。

enPiT

上記の社会の課題を解決できる情報技術人材の育成part大学生版というのが、今回私たちが受けていた授業になります。

詳しくはこちらのwebページを参照して下さい。

開発したプロダクトについて

今回私たちが開発したプロダクトはこちらになります!
Tsuku Gei

EV-P(エレベーターピッチ)

プロダクトの概略です!

Tsuku Geiは
芸専の作品を知ってもらう・応援してもらう機会が少ない問題を解決したい
自分が作っている作品を知ってもらいたい芸専の人向けの
ポータルサイトです。
これは芸専専用のポートフォリオサイトを用意することによって、
SNS・メルカリとは違って
より自分の作品のバックグラウンドを知ってもらうことができます。

Tsuku Gei

私たちがこのプロダクトを開発したのは経緯は、芸術祭(雙峰祭と同時開催されている)にて、芸祭フリマで作られた作品を芸祭の期間以外も買いたい(買うことによる応援をしたい)という要求からプロダクト開発が始まりました!

そこから、芸専の方へのインタビューを繰り返すごとに、ポートフォリオサイトや、作品を自由に載せられる、そしてどんな作品を作っているかのバックグラウンドを知ってもらえるプロダクトにしようと変遷しました。

1.顧客
  作品に関して:筑波大学芸術専門学群の方、およびOB/OG、教員
  見る、応援することに関して:筑波大学に所属する芸術に関心がある方

2.問題
  芸術専門学群の方は、授業や、自分の制作活動を通じて、たくさんの作品を作っています。(著者も芸専の授業を受け、作品を数点作っています)
  しかし、それを見せる機会が少ないことが問題と感じていました。またSNSに投稿していても、普段使いしているアカウントでは文脈のない作品が投稿される+作品アカウントだと文脈性はあってもフォロワーの少なさなどにも懸念点がありました。

3.独自の価値提案
 そこで私たちは、筑波大学生専用というブランディングのもと、作品を投稿するポータルサイトを作ることで文脈性を担保しながら、気軽に作品を載せることができ、フォロワーの少なさの問題を個人だけではなく集団でのフォロワー獲得することにより解決する価値を見出しました。

チーム構成

  • PO

    • 闇(病み)の権力者。すぐ病むがプロダクトについて考える人。絶望メイン。

  • SM

    • みんなの母。いないとチームは崩壊、芸専の人脈を持っているプロダクトの核。

  • slimalized

    • デザインの天才。UI周りを指摘し、お直ししてくれる偉い人。

  • bony

    • みんなの開発を見守り、話を全て聞く聖徳太子。裏と表で開発を支え、ミームで答える天才。

  • makiart

    • プロダクトと技術観点で一番の切れ者。思い付いたアイデアをすぐに実装でき、プロダクトの価値についても語れる圧倒的強者。

  • haku

    • 芸専の人脈を広く持つもの。チームのムードメーカーでもあり、よくバグを作りコンフリクトする。

  • ren

    • 秋学期からの加入だったけど、瞬く間にプロダクトの価値を理解し、実装が止まることのない休みがちエース

春学期・秋学期の軌跡

まずはチームで開発していくことにおいて、お互いの行き違いなどを減らすために行われた、チームの共通認識について


春学期:
健康、リスペクト、時間大切
秋学期:
たのしくやろう、心理的安全性の担保、時間外労働をしない
                  (能動的な時間外労働はあり)


春学期編

7月上旬-7月末まで
Tsukugeiができるまで、一番多く繰り返したことはインタビュー。
最初は、GoogleFormを活用したインタビュー調査。
→enPiTの人内でアンケート調査すると、8割ぐらいは芸専の作品を見ることには関心があったことがわかった
→また芸専の方から、ポータルサイトでも応援設計があると嬉しいなどの声をいただいた。
そこから、開発を行い、今の基盤となる、作品一覧画面とランディングページ、作者の詳細ページを制作しました。応援機能はこの上に成り立つと思い、秋学期へ見送り。


夏合宿発表時の制作画面

そして、このプロダクトの価値を以下のように決めました


複数のプラットフォームを横断せず、
一つのこのサイトでお気に入りの作品や人を見つけることができる

筑波芸専ブランドとして、いろんなSNSを束ねるハブになる


秋学期編

11月前半
まず私たちが想定していた、芸術祭に向けて動き出すことを決めました。
しかし、今作っているサービスを芸術祭で扱うには、不安点が多いことと、向いていないことを班員全員が思い、芸術祭に向けた広報活動の一環としての開発を始めました。
そこで私たちは、芸術祭出展まとめサイトを作成し、芸術祭を訪れる人向けの出展者まとめサイトを作ることで、Tsukugeiという者が芸専の方に対してプロダクトを作っているという認知を得ようと試みました。

実際にこのサイトはSNSで拡散してもらい多くの人に使ってもらうことができました。しかし、出店者がTsukugeiに登録してくれた人は多くなかった問題に打ち当たり、私たちの価値・サービスが芸専の方に刺さっていないことに気付かされました。

一度開発を止めるという大決断!

11/24
私たちは芸専の教員の方に、このプロダクトが実際に芸専の方のコアに刺さっているのか、どうすれば良いのかをインタビューしました。
そこで得たものとして、大学オフィシャルになれば、登録せざるもえないし高校生などが筑波大学の芸術専門学群とはどのようなものかも確認できるということを教えてもらいました。
詳しく調べたところ、卒業制作はフィジカルの展示会のみで、作品をオンラインで載せていないことに気がつきました。そこで、Tsukugeiで扱うことができれば、大学側も、生徒も嬉しさがあると思い支援室に飛び込むことを決意。
12/1
芸術専門学群の支援室に卒業制作を取り扱いについて情報を得ようと思ったが、全く教えてくださらず断念。どのように卒業制作のデータを扱っているのかの質問だったが、全ての返答が企画書を作って、まとめてからもっかい送ってきてと言われ、情報すらくれない支援室に悲しさを覚え断念。(卒業制作にはもう間に合わないからむりだよと言われた)

開発を再開

12/14以降
大学オフィシャルという立場になることは難しいが、大学がやっている展示にフォーカスを当て、リアルイベントとリンクしたオンライン展示、に切り替え、そのために必要なwebのデザインや、作品画像の見方、芸専のユーザー行動の明確化・導線配備などに注力し、年内は終わりました。

1/7以降
去年の残っていたタスクを消化し、リアルイベントの位置付けをチームで確認した。実際にイベントとリンクさせることはできなかったが、これは今後に期待。
最終発表
筑波技術大と琉球大学の方がおり、そこでびっくりされたのが、筑波大学って芸術専門学群があるんだということ。総合大学だけども、認知が足りていないようだった。


各スプリントの目標一覧

enPiTの振り返り

個人的な振り返り。私たちは使うユーザが2種類いて、芸専の方と作品を見る方。この両方のニーズを満たしながらも、私たちが提供するコアバリューを設定するのがかなり難しかった。それにはインタビューの仕方も異なるし、一方のニーズを満たしても片方からの反対が行われる。どちらにも左右されない価値提供というのが私たちチームの一番難しかったところだと振り返る。
ユーザーとの対話の重要性を学んだことは、あえて、抽象的な質問をすることによって、ユーザの言葉の背後にあるニーズや問題点を見極めることができる点では、今後の研究でも、実験参加者に対しての質問するときに、私の主観ではない、さまざまな観点(人)からみた意見が多くもらえると期待できると思います。実際、開発では、フィードバックから大きく舵を切り直したことがあったことを思い出す。

個人では初めて触ったNext.jsで開発では、メイン級には頑張ることができず、小さなタスクをこなすことが多かったのが悔やまれる。しかし、実装をしていく中で、webデザインの仕方や、記法、チーム開発でのコードの可読性を理解できたことは非常にいい経験になった。
技術面の学んだことは、Next.jsのルーティング、APIルートの実装、SSR(サーバーサイドレンダリング)と静的サイト生成の違いと利用場面を理解しました。UI/UXを私たちのプロダクトでは一番こだわっているので、今後も何かアプリケーションを作るときは参考になると思っています。

チームワークに関する学びは、異なる専門分野や背景を持つチームメンバー間での効果的なコミュニケーションの方法を学びました。全員が技術に強いわけではないので、技術的な話題を非技術者にも理解できる言葉で説明する方法や、進行状況を共有するためのスプリント前のミーティングの実施などです。
実際、メンバー間での開発に対してのモチベーションや、方向性の違いをなくすのに一番開発前ミーティングが役に立ちました。POとしても、このプロダクトに欠ける気持ちをメンバーと食い違いしたくなかったので特に大事にしました。
今後も、定例ミーティングはいかなる時点、場所でも大切にしていけると思っています。


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