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フリー編集者・元塚B

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塚Bの中央公論新社時代、そしてフリー編集者の元塚Bの記事です。
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#仕事について話そう

ぼくは、松本人志さんの問題が気になって仕方ない奴です。

こんにちは、フリー編集の元塚Bです。 昨年(2023年)末、松本人志さんの「性加害疑惑」が週刊文春で報じられ、今なお大きな話題となっております。 私も一報に触れて以来、ことの進展が気になって仕方なく、雑誌・テレビ・ネットと各種媒体で情報を仕入れては考察する、という生産性のないことを繰り返しています。 何しろ松本さんは、テレビはもちろんのこと、出版業界においても重要な存在なのです。 「週刊文春」完売 そもそも、今回の報道のきっかけは、「週刊文春」。 まさに、出版界から放たれ

脱サラ編集者が、絵本コンクールに挑戦してみた

こんにちは、元塚Bです。 私は現在、フリーランスの編集者として糊口をしのぎつつ、イラスト方面でお仕事をすべく模索しています。 そんな模索の一環として、実は数年前より、数多ある「絵本コンクール」に応募していました。 今回は、私の絵本コンクールチャレンジの歴史と結果をお話したいと思います。 最優秀賞とのレベルの差を痛感 出版社をはじめ、一般企業まで、日本中でさまざまな絵本コンクールが開催されています。 いずれも大変な人気で、その応募作は数百から数千にのぼることも! かなりの狭

紙媒体を愛する気持ちは変わらない。若き編集者による、これからのシュッパン。

こんにちは、元塚Bです。 気づけば私も40代。 しかし、まるで日本の超高齢社会を象徴するかのように、周囲は、編集者も読者も、私より年上ばかり。 「若い人の意見が聞きたい!」 そんな渇望感から、フリーの編集者として活躍している、あかしゆかさんにお話を伺いました。 出版社に憧れて あかしさんは1992年生まれ、現在29歳の(もはや業界内では奇特な)若き編集者です。 出版業界との最初の接点は、大学時代。 たまたま通った本屋の貼り紙を見て、アルバイトを始めたことが入口となります。

本屋大賞を獲った編集者の熱意

こんには、塚Bです。 今年の本屋大賞は、逢坂冬馬さんの『同志少女よ、敵を撃て』が受賞しましたね。 思い出すのは昨年、町田その子さんの『52ヘルツのクジラたち』が受賞した時の弊社の賑わい。 今回は中央公論新社で初となる本屋大賞受賞作を生んだ編集者であり、塚Bの同僚でもある山本美里と酒を交わしながら、話を聞いてきました。 出会いは本屋から 『52ヘルツのクジラたち』の著者、町田その子さんは2016年、新潮社が主催する「女による女のためのR-18文学賞」を受賞し作家デビューしま

下町に生まれたシェア書店 西日暮里BOOK APARTMENT

こんにちは、塚Bです。 JR西日暮里(にしにっぽり)駅の改札を出ると、飲食店などと隣接したスペースに本棚があります。 これは、ひと棚ごとに違う「棚主」が本を出品しているブックアパート。 今回は、そんな「西日暮里BOOK APARTMENT」をご紹介したいと思います。 改札を抜けると、そこは本屋であった「西日暮里BOOK APARTMENT」は2019年12月、東京都荒川区にオープンしました。 31㎝四方の棚が80スペースあり、それぞれに別の「棚主」が本を出品する、シェア本屋

楽天ブックス、本屋大賞、そして『ダ・ヴィンチ・コード』。出版界の一大イベントに立ち会って

こんにちは、元塚Bです。 (塚Bは中央公論新社を退職し、フリー編集者の元塚Bとなりました) 今回は、ネット書店や本屋大賞の立ち上げなど、業界の歴史に残る様々な一大イベントに立ち会ってきた、古幡瑞穂(ふるはた・みずほ)さんにお話を伺いました。 日販から楽天へ出向 古幡さんは大学卒業後、日本出版販売(通称、日販・ニッパン)に入社。 日販とは、出版社と、全国の書店とを結ぶ出版取次の最大手です。 古幡さんは、紀伊國屋書店新宿南店の営業を担当することとなり、そこで出版業界の基本を覚え