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自由進度学習を実践する青島小学校 / Qubena活用レポート

こんにちは、株式会社COMPASS 未来教育ユニット ユニット長の木川と申します。Qubena小中5教科のプロダクトオーナーをしています。
今回は、自由進度学習に実践される宮崎市立青島小学校について紹介したいと思います。

青島小学校は宮崎市南部の海岸沿いに位置する全校児童130名強の小学校です。学区内には鬼の洗濯板と呼ばれた青島があり、宮崎を代表する観光地となっています。

同校では、AI型教材Qubena(キュビナ)の活用モデル校として4年生以上の児童が活用しています。今回は青島小学校の取り組みについて、黒木校長にお話を伺いました。

Qubenaの導入でのねらいや思い

公正に個別最適化され、子ども達一人ひとりの資質・能力を一層確実に育成する教育ICT環境の実現を目指すGIGAスクール構想。児童が問題を解き、過去の単元や前の学年の内容につまずきがあるとAIが理解度に合わせた問題を出題してくれるQubenaは、それに十分に寄与すると考えられました。

学力差があっても自分のペースで進められるため、児童の学習意欲や学力向上につながる実践をしていこうと、次の3つのフェーズに分けて活用していきました。

▶導入期

青島小学校では朝の活動時間が15分間あります。この時間で週に2〜3回Qubena学習を行いました。定着を目的として、これまでに学習した単元の問題を自分で選んで解いていきます。

これらの取り組みで、児童も教員もQubenaでの学習や指導にだいぶ慣れたようです。
児童からは、
・解説やヒントがたくさんあることで理解がしやすい
・丸付けがすぐにできるから便利
教員からは
・個々のレベルに応じた課題を効率的に提示できる
・管理画面では児童への声かけがスムーズに行えた
との反応がありました。

▶拡充期

拡充期では、普段の授業内での活用を始めました。1コマの中で前時までの学習内容を確認する時や、本時の学習内容を定着するための演習で活用します。個々のレベルで課題に取り組めたり、管理画面で児童のサポートもしやすく、教員側の課題の作成、配付などの作業が削減されました。

▶充実期

さらに個に応じた学びを提供すべく、高学年を中心に自由進度学習の考え方を取り入れました。例えば、5年生の分数は教科書では①のように全9時間で計画されていますが、これを②のように計画し直しました。なお、自由進度学習となっているところは計画の時点では時間を決めず、弾力的に運用できるようにしました。

①教科書の標準計画(左)  ②自由進度学習を取り入れた計画(右)

自由進度学習の範囲は各々で学習を進めていって、疑問点は先生や友達に相談をするスタイルです。なお、一単位時間は導入→展開→終末という以下の流れになります。

導入では、各児童にめあてを立ててもらい、見通しが持てるよう指導内容をコンパクトにまとめたレッスンを行います。展開では、めあてに沿って自分に合う方法で学習を進めていきます。分からない時や困った時は友達や先生に相談すること、友達から尋ねられたら必ず一緒に考えてあげること等、学級経営にも必要な学び合いの要素も入れました。

先生に質問する様子(左)と児童同士で教え合う様子(右)

終末では、自分が立てためあての振り返りをノートに書いて行います。

児童のノート。「め」にめあてが、「ふ」に振り返りが書いてある。

このように進めたところ、児童からは
・焦らず自分のペースで進められる安心感がある
・授業を中断して疑問点を聞かなくても良いし、みんなで教えあったりできる
・もっと自由進度学習をしたい
という声が上がりました。

肝心の成果は、比較対象がないので判断が難しいとのことですが、単元テストはこれまでより良い成績が出ていると感じているようです。これは自由進度学習の枠は最終的に4時間で終了し、教科書より2時間ほど早く終了できた上での結果です。

一方で「1人では解説やヒントを見てもわからない時がある」との意見もあるようです。周りの児童や教員の関わり方を常に見直しつつ、継続的な学習成果の確認や、様々な学習活動(実験、観察、体験活動、調べる活動、話し合い活動)との関連性を考え、どの単元で自由進度学習を実施すると効果的なのか、しっかり見極める必要があると黒木校長は仰っています。

今後について

現在、余剰時数は算数の応用を行う時間に利用されていますが、今後はカリキュラムマネジメントを通して、STEAM教育や探究学習を行う時間に充てるなど、宮崎市が掲げる柱の1つ「学びのSTEAM化」も進めていかれるようです。これからもより良い学びの在り方を研究し、子ども達の成長を支える取り組みが行われていかれると思いますので、情報がアップデートされましたら引き続き紹介していきたいと思います。

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