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【鑑賞体験レポート】アートはむずかしそう..という人にモッテコイな企画に参加してみました!

【鑑賞体験レポート @さらスペース・小ざら「アーティストとはなそう 第4回」アーティスト:ウチダミズホ】

今日は以前個展でもお世話になったGallery Pepinさんの企画、「アーティストとはなそう 第4回」に参加しました。今回は、アーティスト:ウチダミズホさんの作品を観ていろいろなことを話す企画です。

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左手アーティスト:ウチダミズホさん、右手Gallery Pepinの小林さん

Gallery Pepinの小林さんは、ギャラリストとして展覧会をするだけでなく、作家との出会いの場や、普段アートから距離がある方へのアプローチを積極的に行うエネルギーのある方です。

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この企画も、作品だけでなく作家さんという人を多くの人に身近に感じてもらいたいという意図もあり継続的な展開をしています。

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はじめに、この企画に対して、参加者の方と意見交換。
「ゆっくりと長い時間をかけて絵を見ながら話す機会はそうそうないので、じっくり絵をみる時間がここにはあるのが良い。」

「異業種の方がアートと日常的に関わる機会を無理なく生み出していることが素敵」

と意見を出し合い、共有。会場のONVO SALON URAWAさんは、多目的のレンタルスペースとして様々な方が利用する他業種の情報発信基地ともなっています。

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レンタルスペースの壁面がギャラリー空間となり利用者は、定期的に変わる作品鑑賞も楽しめる環境が整っている。


今回のウチダミズホさんの作品は一見、色彩の画面構成による抽象的な絵画として「理解」の引き出しに収まりそうなところをすり抜けて漂うような不思議な感覚を与えてくれる作品で、長い時間見ていることで、色々なイメージを生み出します。

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作品について語るウチダミズホさん

「絵を描くときにイメージするものは?」「モチーフなどはありますか?」の参加者の質問に、ウチダミズホさんは「絵を描くときは意図をなるべく排除していくことを心がけている」と回答。また「その感覚は、タイトルの付け方にも現れていて(多くの作品タイトルは「無題」)。作品完成後、後付けになってしまうタイトルの付け方に違和感がある。」という感覚を話されていました。

私も一つ「意図の排除というお話を受けて、いつ絵画を完成させるのか知りたい(絵画を終わらせることは意図にはならないのか?)」と質問させていただきました。その質問に対し、ウチダミズホさんは「自分の絵画を長い時間かけてみると、もういいなという折り合いがつく時がある。それで完成とする。」と回答してくれました。

その後も作品についての話が尽きず、あっという間に時間が過ぎて終わりかけの時、ウチダミズホさんは学生時代、地学部で天気図をよく書いていたという話題で盛り上がりました。「その頃培った「湿度や風などで天気を読むセンサーが絵画にも現れているのではないか」この言葉を受けて改めて作品をよく見ると、季節の匂いやイメージを、色彩を選択し重ね、表されている部分を見つけることもできます。


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作家さんに直接作品についての話が聞ける機会は、様々な物ごとの捉え方の多様性をあたらめて実感する機会にもなる。

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作品を時間をかけてみることで見えないものが見えてくる楽しさを発見

参加者の皆さんと色々な話をする中で、少しずつ見えてくる作品を楽しみながら、オンラインでの作品の共有の機会が多い中、改めて身体を通して作品を鑑賞すること。また色々な人たちと意見を交わす楽しさを実感しました。

また次の機会もあるようなので、興味がある方はぜひチェックして参加してみてください。

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●関連リンク
・ONVO SALON × Gallery Pepin ─今月の1枚─
#9  ウチダミズホ/Mizuho UCHIDA
http://gallery-pepin.com/exhibition-all/collaboration-with-onvo/1077/

・Gallery Pepin
http://gallery-pepin.com/

・ONVO SALON
http://onvo.jp/urawa


⚫︎写真作家・造形ワークショップデザイナー ・キュレーター・「時間」と「記憶」をテーマに制作。2012年〜ヒロシマの被爆樹木をフォトグラムで作品制作 ●中之条ビエンナーレ2019参加アーティスト ●さいたま国際芸術祭2020 市民プロジェクトコーディネーター