見出し画像

7/25 直感と論理と写真の話

この数週間はかなり怒涛の日々だった。。。結局、毎日書いていた日誌もほぼ更新できず。それくらいの怒涛具合でした。。。
自粛期間には仕事での撮影がミニマムだったので、ショック療法のように撮影を大量に行ったおかげで、カンはだいぶ戻ってきたように思える。撮影はやっぱり、カンが大事。つまるところは感性の部分である。もちろん論理も大事で、それは特に仕事として撮影する際には絶対に必要になってくるが、あくまで先行しているのは感性である。こう書くと、写真をやりたいと思っている人によっては感性がないので難しい、、、的な話になったりするのだけど、何度も言ってるように、感性も9割は努力や技術です。ただ、経験則の部分も大きいので、やっぱりどれだけ撮っているか、それも真摯に対象に向き合って撮ってる時間が大事になってくるので、そう考えると仕事がないとどうしてもその部分で鈍ってくるように感じた。

ところで、『ファスト&スロー』の著者ダニエル・カーネマンは、「思考には早い思考と遅い思考の2つのモードがある」という理論を発展させた。つまり、直感(システム1)と論理(システム2)の2つのモードである。

「システム1」は自動的に高速で働き、努力はまったく不要か、必要であってもわずかである。また、自分のほうからコントロールしている感覚は一切ない。「システム2」は、複雑な計算など頭を使わなければできない困難な知的活動にしかるべき注意を割り当てる。システム2の働きは、代理、選択、集中などの主観的経験と関連づけられることが多い。

写真の制作の場合は、特にこの2つを高速で行き来することが大事。撮影してる最中にはシステム1が優勢ではあるが、2の方も条件を頭の片隅で考えるなど働いている。撮り終わって見直すときはどちらかというと、2が優勢で様々な仕事の状況を加味して選んだり修正点を探すが、良い!と思うカットはみんなの中で一瞬の判断で決まったりする。これは結構1が優勢な状況だと思う。
2つのモードがスムーズに切り替えられ、相互に助け合っている時には良いカットが撮影できることが多いし、ブランクがあったり体調が悪いと、どっちかがうまく働かないことがあり、そのせいで中々決めカットが撮れないこともある。

撮影において大事なのは、しっかりとした予習(諸条件、イメージなど)をした上で、万全の体調(寝不足は大敵!)で、予習したことを忘れて夢中で撮ること、そして振り返りはあらゆる条件を加味して直感と論理、どちらでも満足のいくカットを選ぶことだと思う。これを自分も肝に銘じて、今後撮影していきたい。。
最後に、セレクト段階で、良いのはこっちのカットだけど、説明として完璧なのはこっちのカット、というときは、良いカットを優先したほうが結果が良いことが多いと思う。というのは、写真ってみる側もほぼ一瞬しか見ないので、直感的な判断がベースになるからだ。なので、直感的に良いと思えるものを最後は残した方が絶対に良いと思っている。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?