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観光業界は地元人の価値をもっと知るべき

僕は観光庁関係の専門家をやっていたりすることもあって全国の自治体をまわってアドバイスをしています。
まさに今このnoteを書いている瞬間も秋田に出張中です。
僕の仕事は客観的にその土地の価値を見つけて、魅力ある街にするためのアドバイスをすることです。

地域の担当者の方にいろいろ案内して頂くのですが、やはりその地域に住んでいると本当の魅力に気づかないことが多いんですね。
その地域にできたハコモノなどを案内されることが多いんですが、そこにはあまり観光客にとっての魅力がなくて、むしろ地域の人にとっては当たり前のことが魅力だったりするわけです。

僕の会社でヨーロッパの人たちを案内した時の話です。
有名な観光地などもたくさん入れたツアーでしたが、ツアー終了後のアンケート調査で最も評価が高かったのは地元の豆腐屋さんでお店のおばあちゃんと交流するというコンテンツでした。
おばあちゃんからもこんなのウケるのかな?と言われましたが、結果的に1番満足度が高かったんですね。
そこには「地元のおばあちゃんから豆腐や街について聞ける機会は自分で旅行してたら難しい」と書かれていました。

地元の人との交流ってとても大きくて、僕自身同じ地域を旅行する理由って大体そこに会いたい人がいるからなんです。
今度金沢に行きますが、昨年金沢に行った時にとある素敵な店主さんに出会えたので、その人に会いたい、その人のお店に行きたいという理由から金沢行きを決めました。

ちなみに今日は急遽時間ができたので、一緒に出張してる方の知り合いの農家に行きました。
家族でやられているのですが、とても素敵な家族でその農家のファンになってしまいました。
同行した人全員がそこの農家のお米を東京に帰ってからも買うと言っていて、旅行中だけではない価値がそこに生まれたんですね。

インバウンドに大人気の里山エクスペリエンスというサイクリングツアーが飛騨にあるのですが、そこでも地元の人と交流するそうです。

そうやって考えてみると地元の人との交流をつくることはその地域にとってとても重要なコンテンツになり得るんですね。
観光業界の人にはここの価値にも注目してほしいなと思いました。
まずは僕らが渋谷でその成功例をつくります。


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