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スタートアップではなく、スモールビジネスの僕らが目指すもの

活躍する起業家が周りにたくさんいる環境

僕が事業を始めたのは2014年、会社を起業したのが2016年12月。
それまで僕の中での起業家というのは、資金調達をして会社を大きくしてサービスを全国や海外に広げる人というイメージが強かったです。
実際僕の周りにいる20代で起業家した多くの人たちはこのイメージ通りの人たちでした。
料理動画のクラシルを運営するdelyの堀江さんやアソビューの山野さん、Fun Groupの三木くんもそう。
少し雰囲気が違いますが、資金調達をして会社を大きくしているところでいうとMATCHAの青木くんもそうかもしれません。
彼らのパワーと想いというのはすごく、会社もどんどん大きくなっていくのを目の当たりにしました(とはいえ、上手くいっている例を上げているので、それ以上に失敗した人も見ています)。
そんな中で僕は資金調達はせず自分で貯金した200万円で会社を始めて、受託事業などをメインに売上を伸ばし、売上が上がるごとに会社のメンバーも自分の仲間から採用するというスタイル。成長はゆるやかですが、確実に会社の規模は大きくなっています。
メディアにもたくさん出して頂き、注目の起業家なんて言われながら、「自分はなんてマイペースなんだ」と落ち込む日もありました。

スタートアップとスモールビジネス

ただ、『起業家の科学』という本を起業して数年後に読んだ時に、そもそも彼らを僕とでやっていることが違うことに気づきました。
僕らは起業した企業のことを「スタートアップ」などと一括りにしがちですが、僕らはスタートアップではなくスモールビシネスだったんですね。
『起業の科学』の著者である田所雅之さんの資料にスタートアップとスモールビジネスの違いがわかりやすく書かれているので、引用します。

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まさにこの分類の通り、僕らはスモールビジネスです。
ゆっくりと成長していて、自己資金です。
田所さんの定義によると「特定の取引先との関係に依存したビジネスはスタートアップではない」とのことですが、僕らは受託と自社事業の売上で言うと受託の方が売上が大きいので、スタートアップではないんですね。

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成長度にも大きな違いがあります。
スタートアップは最初に大きな投資をするので赤字になります。
ユーザー獲得などのために掘って掘って掘りまくるのです。
成功するスタートアップはとある地点で急激に成長し莫大な売上や利益を上げて行くことになります。
当然うまくいくところは一握りで多くは資金調達したお金を投資して、赤字のまま倒産ってことも珍しくありません。
僕は自分の貯金200万円で始めたので、投資をする余裕なんてなく始めて数ヶ月で黒字化しないといけませんでした。
苦労もたくさんありますが、なんとか創業以来ずっと黒字でやってきています。
典型的なスモールビジネスですね。

ローカル・ロークオリティでコミュニティ層に集中する

スタートアップとスモールビジネスの違いを理解してから、僕の中で目指すべきものが見えてきました。
僕としてはこのnoteで何度も言っている通り、スモールビジネスでローカル密着型企業をつくりたいと思っています。
ただローカルと言っても良い意味でも悪い意味でも注目されている渋谷なので、渋谷で成功したものは外に広げることもできます。
チームラボの猪子さんが2014年のインタビューの中で、

世界は、グローバル・ハイクオリティでノーコミュニティ層と、ローカル・ロークオリティでコミュニティ層に分断される

ということをおっしゃられていました。
僕らは後者である「ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」の中で全力で成功することを目指します。
「なんの話?」となっている方もいると思うので、「グローバル・ハイクオリティでノーコミュニティ層と、ローカル・ロークオリティでコミュニティ層」については明日の記事で書こうと思います。
ローカルというと志が小さいと思う方もいると思いますが、今後の時代はローカルが鍵を握ります。
明日に続きます。


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