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自家製豆乳ヨーグルト

十数年前に手に入れたEM菌を元に、よもぎ、にんにく、どくだみ、玄米、五穀米、あと思いつく限りの体によさそうなものを入れて発酵させました『ビバ・しるを君』と、近所のお豆腐やさんで買ってくる豆乳を混ぜますと、たった1日で豆乳ヨーグルトができあがります。いつか豆乳アイスも作ってみたいと思っています。

この『ビバ・しるを君』は、ネコにひっかかれた傷などにつけますと、みるみるうちに傷がふさがるという不思議な液体です。抹殺されたなんとか細胞は、この。。。ムニュムニュ。。。

【第十七場…四人旅】

《E氏→詩人のモデルはシェイクピアかも。
   →第×場の区切り方が適切か?》

 道中はいろんなことがありました。旅というのは自分が出やすいもので、ささいなことでいさかいが起こります。
「おい、水持ってこい!」
 先輩風を吹かす詩人さんは真面目なキリット大統領をアゴで使っていました。これまで一度も働いたことのない詩人さんと勤労の模範のようなキリット大統領では、違いが大きすぎます。おまけに、マジメン共和国では働かない人なんて見たことありませんから、大統領は最初とまどっていました。でも、真面目な大統領は、これも見聞を広めるためだと我慢を続けます。でも、旅を続ければ続けるほど、先輩の詩人さんのいいところが、わからなくなってしまいました。
 或る夜のこと、みんなで寝ていますと、
「おい、大統領! 起きろ! 背中がかゆいから、かけ!」
 と、詩人さんが叫びました。キリット大統領は、長旅で疲れていましたから、ぐっすり眠っていて起きません。
「おい、先輩が言ってんのに、何寝てんだ? 起きろ!」
「んんー…あーーー」
 ようやく大統領があくびをしながら目を開けました。
「え? どうしたんですか?」
「背中がかゆいから、かけ!」
「背中がかゆいくらい、がまんしたらどうですか?」
「何だと? オマエ、先輩に向かって口答えするのか?」
「でも、みんな疲れて寝てるのに、わざわざ起こして背中をかかせるのは、どうかと思います」
「もう、いい! もう、おじさんがかいてくれてるから」
 ありがとう星人のおじさんが、人指し指を長くして、コリッコリッとかいています。
「いやいや、恩人のありがとう星人のおじさんにまで、こんな夜遅くに背中をかかせることないじゃないですか」
 と、キリット大統領の口調もきつくなっています。
『そうだわ。詩人さん、ひどいなあ』
 と、わたしも思いました。
 そのことがあってから、キリット大統領は、詩人さんの言うことを聞かなくなりました。
「大統領さんよ、もう、化けの皮がはげたな。お前はいつまでたっても、その大統領のプライドが外せないんだ」
「そんなことありません。わたくしは、尊敬できない人の言うことを聞けないだけです」
「ほう、そうかオレのことを尊敬できないって言うんだな」
「あたりまえです。あなたは、自分では何もしないで、人に命令ばかりして。そんな人が尊敬されるはずないじゃないですか」
「そうか、それじゃお前は大統領のとき、人に命令してなかったか?」
「わたくしは、わたくしなりに、ちゃんと仕事をしておりました。部下たちに命令もしましたが、夜中に背中をかけなんて言ったことありませんから」
「ハハハハ…」
 詩人さんは、笑ったきり、何も言いませんでした。
『そういえば、わたしも何にもしてないな』
 わたしのほうが、少し恥ずかしく思いました。


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