第二十九話 1000世帯に地元高校生からの手作りプレゼントを届ける100人サンタプロジェクト
「高田と僕らの未来開拓プロジェクト」の中でも特に大きいプロジェクトが、「100人サンタプロジェクト」だ。
2013年12月、最初はある団体からお菓子の提供を受け、関西からボランティアの方々が当日訪れて小学生以下の子どもたちがいるご家庭、一家庭ずつに配った。
翌年、前年ボランティアで参加してくれた町の高校生を企画段階から誘った。
その子から、
「子どもたちだけじゃなくて、
広田町に住む爺ちゃん婆ちゃんたちにも喜んで欲しいな。」
その一言から、
広田町約1000世帯全部に、手作りプレゼントを配る構想がスタートした。
当時のメンバーは大学生、高校生合わせて10名ちょっと。
そんな中で手作りプレゼントを作ることに決めた。
この年のプレゼントは、全て高校生と大学生で企画立案準備をした。
クリスマスリースが書かれた紙の裏に、
高校生たちの夢やこの町への想いが書いてある飾り物と、
クリスマスカード、そしてその中に「夢のひろたね」として花のたねを全世帯に配った。
広田町全世帯が一つの花でつながり、彩られるように。
そんな願いを込めて。
当日は中学生25名、高校生25名、地元の案内人(60代ぐらいの皆様)、そして関東の大学生25名がそれぞれ一人ずつの4人チームに分かれて、2時間で全世帯を歩いてプレゼントを渡した。
あるばあちゃんは、
「この年になると地元の子たちが我が家に訪れてくれることなんてない。
七福神が来たようだぁ(この町の子どもたちの伝統芸能)。」
と、泣きながら喜んでくれた。
「このまちで素敵な想いをする高校生が増えることできっと、
この町は未来につながる」、
そう確信できる出来事だった。
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