見出し画像

特別コラム⑤  「しがらみじゃなくて居場所になる」

この記事は、2013年6月3日、
町のお母さんたちと毎日触れ合っている現地スタッフの美帆(妻)が
自身のブログで想いを綴ってくれていましたもので、原文のまま掲載します。ちょうど浜野菜サービス立ち上げの時期です。

====
最近の私は、
何かにつけてモヤモヤもやもや…
言葉にできないもどかしさに
フラストレーションを感じてた。

それだけならまだしも、
自分をむき出しにして
相手との対話を怠っていたんだと思う。

移住して10ヵ月が経とうとしている今、
私は、馴れ合いやしがらみの中にいる。
私は、地方が昔から抱えている問題の一つに
それがあると思っている。

生きる拠点を変えるという事は、
少なからず郷に従ってしまう事は
容易に想像できた。

それでも、
私は私でいれるように、染まらないようにと努力した。

そしたらね、
結果、うまくやろうとかわしてしまうようになりかけてた。
作り物の、『私』じゃないような私になっていた。


この地に慣れる事、地域の方に家族のように扱ってもらえる事は
心から嬉しい事。でもそれを、”しがらみに捕われないように”と
考えていた事が恥ずかしい。


なんで、素敵な想いを最大限にサポートできなかったんだろう。
なんで、素直に言葉を受け入れて私自身の心を開いてあげられなかったんだろう。なんで、心の声に耳を傾けられなかったんだろう。

どんな環境にいたって、
郷に従ったって、私は私でいれば
そこは”しがらみ”じゃなくて”居場所”になるのにと今は想うの。


私は、人の話を聴くと、必要以上に感情移入してしまって、
本人の言葉以上に心を想像してしまうところが昔からある。

でも、
ここにいると関わる人全てが私を育てた母より上か同じくらいの人ばかり。
想像してもわからない世界がそこには広がっていて、
考えれば考える程とっても胸が苦しくて、
半分も生きていない私がそんな相手のために何もできない気にまでなる。

そんな私に、
『願いを叶えてくれてありがとう。』
『みほちゃんがこんなに頑張っているんだから、、私たちも工夫して応えていかないと。』
『こんな優しい子がこの町に来てくれて、
 それだけで私は幸せよ。』
って言葉をかけてくれるみなさんがいる。

自己防衛のはずが、
自分が創り上げたプレッシャーに振り回されていた。

全ては捉え方次第でどうとでもなることだったんだ。
今日こんな温かい言葉をいただいて、
心のフィルターが外れました。
本当に嬉しかった。

いつでも等身大でいないと、
きっとそれが”しがらみに捕われる人”を作ってしまい、
町を作ってしまうんだろう。

私はまだまだひよっこなのは当然。

迷う事なく、ブレることなく、
『相手のために』できることを探す事。
その人の『やりたい』と思うことを、
『できない』と思う壁を越えて最後まで諦めないで挑戦できるように一緒に走り切る事。

それだけ持って、
ぶつけていければいいのかもしれない。


ここが”居場所”だから。

心を入れ替えて、
また明日から一歩ずつ歩き出す。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?