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読書メモ:哲学と宗教全史① はじめに〜2章ゾロアスター教

日本の心を照らします🌞
鉄舟です!

昨年6月に、福岡ともたけさん という方からアドバイスをいただき、何冊か本を購入しました。

どれも内容がぎっしりで、途中で挫折しましたが、再び読めるものから読んでおります。

購入した本の一冊が、「哲学と宗教全史」です。

興味がわきやすかったので、最後まで読むことはできました。

自分の感じたことや、気になったことを、メモがてらnoteに書いていこうと思います。

この本は400ページ超あるので、各章ごとに、ざっくりとした内容、感じた事等を書き、記事自体は何回かに分けていきます。

また、感情が動くということは、内容が自分の価値観に触れるものであった証拠であり、感情が動いた箇所から自分の価値観を推測することができます。

最後には、読書のメモを書くことでわかった、自分の価値観のメモも書いていこうと思います。

福岡ともたけさんがどういう方なのか、末尾にSNSやnoteのリンクを記載いたしますので、ご興味のある方はぜひ除いていってください。

「お金は稼ぐものではなく、モテるもの」という考え方を発信しており、一般的な考え方とは異なった、本質的な学びを得られると思います。


では、本の内容に入っていきます。

0章 はじめに

内容

著者の出口治明氏による、哲学と宗教を学ぶ意義が書かれています。
まとめると、哲学と宗教を学ぶ意義は次の3点となります。

・現代の学問は細分化されすぎており、世界をトータルで理解する必要がある。
・著者の経験上、仕事で行き詰まったときに役立ったのは、専門とは異質な世界の歴史や出来事。つまりビジネスに役に立つ。
・人類の根源的な問い「世界はどうしてできたのか、何でできているのか。」「人間はどこからきて、どこへ向かうのか。なんのために生きているのか」に対して、宗教、哲学、自然科学が考えてきた。概ね自然科学により答えは出されているが、不明な点は未だ多く存在し、その不明な部分を考えるために宗教や哲学が必要。

感想

・内容の1ポイント目に強く共感を覚えました。
科学の「科」は、「枝」を意味します。
科学が万能のように扱われている現代社会には、学問が枝葉末節になりすぎ、大局を見る能力が専門家に不足している、と述べる著名人が多いです。

科学に対して宗教の「宗」には、「大本、根本」といった意味があります。
「〜〜宗家」という表現を考えると、わかりやすいでしょう。
科学が枝葉の部分を学ぶものならば、宗教は幹や根本を学ぶものとなります。

科学だけでなく、哲学や宗教など、現象の大本にあるものを思索する学問を学ぶ意義は、現代において大きいように思えます。

ただし、「宗教 = カルト宗教」という認識を持つ人が、日本では大多数を占めているように思われます。その点は、悲しいですね。

・内容の3ポイント目に対して、強く納得しました。
哲学と宗教は、「この世界はどうしてできたのか、なにでできているのか」「人間はどこからきて、どこへ行くのか、なんのために生きているのか」を思索する学問。

自然科学には、測定技術によって、研究できる対象に制限が存在します。

技術発展により、自然科学が扱う範囲はどんどん大きくなりますが、現時点で技術的にカバーできない範囲は、哲学や宗教の思索によって補完できるという考え方を学べました。

今まで、哲学や宗教は、人としての生き方や在り方を考え、実践するための学問、という認識がありました。

しかし、純粋な知の探求という点においても、哲学と宗教の存在意義があることを知ることができました。

1章 宗教が誕生するまで

内容

この章では、人類の誕生から、言語を習得して宗教が生み出されるまでの過程が書かれています。

ざっっくり要約すると、以下のようになります。

・約20万年前に人類がアフリカ大地溝帯に誕生。
・約10万年前に食料を求め、人類の一部がアフリカを出発。
同じ時期に言語を習得して思考が可能になり、根源的な問い (「0章はじめに」の内容欄を参照 )を考えるようになった。
・狩猟採集から農耕牧畜に生活が変化、自然界のあらゆるもの (時間、植物、動物、金属) を順番に支配するようになった。
世界を動かす原理をも支配したいと考え、宗教が生まれることになった。

感想

・人類の誕生から宗教の誕生までの流れが非常にわかりやすかったです。
前章でも出てきた、人類の根源的な問いは、現代でも研究者によって必死に答えを模索し続けられています。

まさに、時代を超越する問いだと思い、この問いを持つことは、古今東西、人間であれば本質的に変わらないものの一つだという認識をもちました。

・「狩猟採集から農耕牧畜に変化して、自然界を支配するようになった」という点について、文明が発展していった文化圏においては、そうなのだろうと納得しました。

日本では、縄文時代は非常に平和だったそうですが、稲作が入ってきたことによって、「富の所有」の概念が生まれ、争いが起こるようになったそうです。

縄文時代から弥生時代にかけて、死亡率が数倍に上がったそうです。

農耕牧畜→富の所有→他の支配 という構図が、もしかするとあるのかもしれません。

ただ、世界のどの地域でも、自然界を支配するようになったと考えるのは危ないと感じました。

ネイティブ・アメリカンやアボリジニ等、最近まで狩猟採集型の生活を送っていた民族には、自然界を支配しようという考えがなかったそうです。

狩りをする時、狙うのは、近いうちに命尽きるものに絞っており、自らの贅沢のために無闇に動物を狩ることはなかったそうです。

狩猟採集型の生活を続けていた地域では、全てがそうだったかはわかりませんが、自然を支配するのではなく、自然と調和して生き続けていたそうです。

2章 世界最古の宗教ゾロアスター教がその後の宗教に残したこと

内容

この章では、最古の世界宗教、ゾロアスター教がどのようにして生まれ、どのような教えがあり、後世の宗教にどんな影響を与えたのかが説明されています。

・原始的な多神教の時代を経て、BC1000年頃に、ペルシア地方でゾロアスターさんがゾロアスター教を創始した。
・ゾロアスター教の「宇宙の創造神 (最高神) の存在」「善悪二元論」「最後の審判」の世界観は、セム的一神教 (ユダヤ教、キリスト教、イスラム教) に多大な影響を与えた。
・ゾロアスター教が国教として引き上げられたササン朝時代、大神官は新興宗教として民間に広まったマニ教を弾圧、創始者のマニを刑死に追い込んだ。
・ゾロアスター教には祖霊崇拝と洗礼の儀式がある。洗礼の儀式が可能な期間は、7~15歳で、儀式の際は清浄の象徴である白色の服を身につける。
・ゾロアスター教は火を神聖視し、「永遠の火」がインドやアゼルバイジャンにある聖地で今もなお燃え続けている。「永遠の火」は佛教、中国、日本に影響を与え、比叡山延暦寺の「不滅の法灯」は、この影響ではないかと考えられている。

感想

・新興宗教は、いつの時代も権力者によって弾圧されるものであることを認識しました。人間の性の一つなんでしょう。

詐欺じみたカルト集団なら弾圧しても構わないと思いますが、そうでなければ、信教の自由があってほしいものです。

自分が信じているものを壊されるのは、なかなかに悲しいですからね。

・上記の内容欄には書かなかったのですが、マニ教の創始者のマニさんは、踊ってマニ教を布教したそうです。

民間には、踊るくらい軽い感じで、正しいことを伝える、ということが、古今東西変わらず効果的なんだろうなと思いました。

・ゾロアスター教の洗礼の儀式可能な時期が、7 ~ 15 歳という点が興味深かったです。
7歳は、判断力がつく時期ということで理解できますが、上限が15歳というところが引っかかりました。

なぜ、15歳なのか、日本の元服の年齢と同じなのは単なる偶然なのか、何か共通した考え方があったのか、、、

ネットで軽く調べてみても、洗礼の年齢上限が15歳ということへの説明は見つからなかったので、謎ですね。氣になります。

・ゾロアスター教の後世の宗教への影響が尋常ではないことが、一番の驚きでした。
まさか、日本にもゾロアスター教の影響があったとは思いもよらなかったです。

ゾロアスター教って、「昔の宗教」というイメージでしかなかったのですが、世界史においてここまで重要な宗教だったとは思ってもいませんでした...。

勉強するって、新しい発見が多くていいですね。

はじめに ~ 2章までの感想まとめ

人類の誕生、言語習得によって出てきた根源的な問い、世界最古のゾロアスター教について学びました。
こうしてアウトプットすることで、哲学と宗教の意義、宗教ができた経緯等、自分の頭も整理されました。
なんでもいいから、読んで感じたことを書くことって、大事だと実感できました。

また、今回のメモを書いて、自分には以下のような価値観があることに氣づきました。

・「自然を支配する」という考え方は、好みではない。
 「自然と調和する」生き方がよい。
・人が信じているものを壊したり否定したりすることはよくない
・影響力が大きいことはすごいこと。
・正しいことは、おもしろおかしく伝えるのが良い。

最後に、自分の中で、古今東西変わらない、いわゆる不易流行のものということは、人として道を踏み外さないようにするために重要と考えております。


今回の読書で学んだ不易流行と思われるものを、まとめておきます。

・人間である限り、以下の2つの根源的な問いを持っている。
 - 「世界はどうしてできたのか、なにでできているのか」
 - 「人間はどこからきて、どこへ行くのか、なんのために生きているのか」
・民間に広まりすぎた新興宗教は、既成宗教や権力者によって弾圧される。
・正しい道など、真面目な内容を民間に伝える際は、踊るくらい軽く楽しいノリで伝えるのが効果的


ここまで長々と書きましたが、まだ本書の1/4もいっておりませぬ...。

本書の読書メモ完成は、道のりが遠そうです...!


最後まで読んでくださり、ありがとうございました(_ _)

この本を紹介してくださった、福岡ともたけさんのSNS, note 等のリンクを貼っておきます🙋‍♂
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