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読書メモ:人間性心理学入門(エリック・バーン)

日本の心を照らします☀
鉄舟です

仕事で毎日のように海沿いの道を車移動しています。

淡路島の海、山を同時に眺められる移動の時間が、もぅ最高です...


さて、人間性心理学入門の読書メモ、続きを書いていきます。


今回は、エリック・バーンという、交流分析の創始者についてです。

交流分析の心理学は、TA (Transactional Analysis) 心理学とも呼ばれ、徹底的に理論化されている点が特徴的です。

理論が緻密で具体的な点が受け入れられやすいのか、現在では教育、ビジネス、医療、介護など、幅広く活用されています。

厚生労働省のHPには交流分析のeラーニング教材があるなど、今まで人間性心理学入門の中で紹介してきた心理学者の中で、最も世間に受け入れられているのがエリック・バーンといえます。


正直、本書の内容だけでは、あまりピンときませんでした。

複数のサイトを見ながら理解を深めてやっと頭が回るようになりました。


キーワード
・自我状態
・やりとり分析  
・心理ゲーム
・人生脚本


心理ゲームの概念は日常にすぐに活用できるように感じ、人生脚本は自分の人生を考える上で重要な概念だと感じました。

この2点について簡単に説明します。

心理ゲーム


ちゃんと理解するためには、自我状態、やりとり分析の理解は不可欠ですが、それらを省いて、日常にすぐ活かせそうな事柄のみ、ここに書きます。

人と人とのやり取りには何種類かに分かれるのですが、その中に裏があるやり取りがあります。

心理ゲームは、裏があるやり取りで、心理的結果に予測がつくものを指します。

ワナ、からくり、駆け引きのあるようなやり取りです。

心理ゲームは意識的に行われることもありますが、無意識に行われることも多いです。

心理ゲームに該当するやりとりをすると、相手と会話が噛み合わず、片方が嫌な氣分になる、あるいはお互いにモヤモヤした氣持ちが残る、といった結果になります。

人間関係を悪くするきっかけになるので、心理ゲームが繰り広げられた場合に気づき、ゲームを止める働きかけをすることが重要です。

↓のサイトで、代表的な心理ゲームの例や対応例が記載されてますので、氣になった方々はご覧ください。
https://www.recurrent.co.jp/article/ac_analysis/

人生脚本


人はみな、幼児期に、両親の影響や重大な出来事によって、どのように生き、どのように死ぬのかという人生プラン = 人生脚本を作り、無意識的に、人生脚本に従って生きる、とバーンは考えました。

アドラー心理学におけるライフスタイルに似た概念です。

というより、ライフスタイルの概念に影響を受け、人生脚本の着想に至った側面はあるようです。

人生に重大な問題を抱えている人は、悪い脚本、つまり社会に適合しにくい脚本を持っている、そのことに氣づいて新しい適切な人生脚本をもとに生きるよう、心理療法家がクライアントに促すことが重要と、バーンは主張しました。

脚本を分析する最初の段階として、脚本の演じ役 (= 持ち主) がとる立場を検証します。

この立場のことを、人生の立場、ポジション、人生の態度といった言葉で表現されることがあるようです。

人生の立場には、4種類あります。

私ok、あなたok  ... 健全な立場
私ok、あなたダメ ... 傲慢な立場
私ダメ、あなたok ... 抑うつな立場
私ダメ、あなたダメ ... 引きこもりな立場

この基本的な4つの立場を知り、「脚本マトリックス」と呼ばれる図解を用いて詳細な分析していきます。詳細は省きますが...

心理療法家は、分析結果をもとに、悪しき行動を止める具体的な対応をクライアントに提案し、人生の立場を「私ok、あなたok」にできるよう支援します。


交流分析には、体系化された理論、分析の手順や方法のほか、脚本分析のためのツール類も豊富に揃っているので、心理療法家にとって利用しやすいものになっています。

感情が動いた箇所→自分の価値観を推測


・交流分析の内容自体に感情が動いたところはなかった。
→ 自分は手法に関心がない?在り方に興味があるのか...。

・バーンが晩年に執筆、死後に発刊された著書が、交流分析の必読書
→ バーンが生涯かけて作り上げた理論体系が交流分析心理学。
 一人の人間が、人生を賭けて作り上げたものは貴く、大きな価値がある。

感想


自分は、手法に興味はなく、心の在り方や、目の前の事象に対する捉え方に興味があるんだと、強く認識しました。

交流分析が、深掘れば面白く、具体的な分、様々なシチュエーションに対応できるようになれそうな分野だとはすごく感じましたが。

また、心理学の分野 (マズロー心理学、フランクル心理学、交流分析など) の一つ一つが、一人の人間が生涯かけて作り上げたものが基礎になっていることを強く認識しました。

これが心理学に限った話ではないのかもしれませんが、表面の薄い部分のみを見て、わかった氣になるのは、それぞれの心理学者に対して失礼になるなと、改めて思いました。


交流分析の勉強は、日常のやりとりをより円滑にしていく上で非常に便利と感じましたので、ご興味ありましたら学んでみてください。


最後まで読んでくださってありがとうございました。

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