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歩行の基礎

正常歩行の姿勢制御

運動パターンの生成を脳幹・脊髄の低位の層が担い、運動の計画や開始・終了、調節や学習を高位の階層が担うという中枢神経系の階層性制御が存在。


正常歩行と片麻痺歩行のバイオメカニクス

ロッカー機能の観点で歩行を評価するには足関節を中心に下腿と大腿が前方回転することと体幹の直立が着目すべき点。

片麻痺患者は、

麻痺側立脚後半に足関節底屈モーメントの低下によりpush offが減少し、代償として股関節屈筋による大腿部の引き上げ(pull off)が行われている。

歩行速度低下の主な原因

歩幅の短縮と両脚支持期の延長である。

下腿の前傾が小さいと非麻痺側の歩幅が伸びず、股関節が伸展しにくい。さらに体幹が前傾すると股関節伸展が困難となる。

Ankle Rockerに必要な機能

足背屈筋と膝伸展筋の遠心性収縮、股伸展筋の求心性収縮


装具療法概論

下肢装具の使用目的

・治療用装具

達成されるべき歩行様式を獲得するため、装具による適切なアライメント矯正と自由度制約により、運動課題の難易度を調整することで歩行の運動学習を促す


・機能代償装具

障害により失った機能を代償するために装具の機能を選択、ADL場面でのパフォーマンスを最大限に引き出す


歩行の評価 へと続く

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