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片麻痺と体幹筋の関係

立脚中期では腹斜筋群の筋活動が必要。

一側下肢への体重移動で、体重移動側における外腹斜筋、内腹斜筋のはたらきは骨盤の前後方向の安定性に関与し、体幹を垂直位に保持する作用がある。

荷重に伴う内腹斜筋、大殿筋、股関節外旋筋の活動は骨盤安定化に作用する。


つまり、歩行や姿勢保持に体幹筋は重要であり、腹筋群や殿筋群の活動が低下すると麻痺側腰背筋の筋緊張が亢進してしまうことがある。

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そのようなケースへの介入方法である。

・端座位での麻痺側重心移動練習

自動運動にて麻痺側の坐骨結節に体重を移動させるように側方移動を行う。非麻痺側の骨盤挙上、肩甲帯下制、股関節内旋、麻痺側の骨盤下制、肩甲帯挙上、股関節外旋が行えるまで継続する。

麻痺側腰背筋の筋緊張を低下させ、麻痺側腹斜筋群の遠心性収縮を向上させる目的。


・立位で麻痺側への荷重練習

バランスボールを抱えて、体幹を屈曲させ、腰背筋群の緊張を落とした状態で、非麻痺側の踵を上げ、麻痺側へ重心移動を行う。

骨盤の側方移動と大殿筋、中殿筋の収縮ができるかがカギ。

参考文献 麻痺側腹斜筋群、殿筋群の活動性向上が歩行動作の改善につながった脳血管障害片麻痺患者の一症例 白井鉄造 他 関西理学 2007

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