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股関節外転筋を鍛えるならCKCでしょ!

股関節伸筋は前後方向への骨盤の安定性に、内・外転筋は骨盤の側方安定性に重要な役割を果たしている。

股関節周囲筋は荷重時に骨盤を安定させる筋として重要であるから、CKCでの出力を高める必要がある。

股関節外転筋は実際には荷重した状態で働くことが多いからである。

さてどうすれば?


・患側立脚位で健側上肢を90°外転させる

・患側立脚位で健側下肢を30°外転させる。

・患側立脚位で健側骨盤を挙上し保持させる。

筋活動は上肢外転<骨盤挙上<下肢外転 の順。

中殿筋では無負荷の下肢外転、骨盤挙上の筋活動は、側臥位股関節外転の8%負荷に相当する。

つまり、体重50kgの患者が片脚立位で対側の骨盤挙上、あるいは下肢外転する場合、4kgの重りをつけて側臥位で外転させることと同じ!


OKCでは随意的に筋を収縮させて力を発揮させているのに対し、CKCでは無意識に筋を収縮させている。これも歩行に繋がる。


実際の臨床であれば、支持物を両手で把持させ、健側の下肢を外転、あるいは骨盤挙上させることから始め、徐々に上肢の支持を少なくするのが良いであろう。

参考文献 Closed Kinetic Chainにおける筋力増強訓練時の股関節周囲筋の筋活動量 市橋 則明 他 理学療法科学10(4) 1995



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