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下肢屈曲位の歩行はデメリットが多い

下肢屈曲位の歩行は前脛骨筋による衝撃緩衝システムが機能せず、推進力の減衰が生じ、非麻痺側の下肢の歩幅の減少や、速度維持のための非麻痺側下肢による過度な代償運動の発生が推察される。

膝屈曲位での衝撃緩衝は下腿が前方へ倒れることの恐怖心を植え付けやすく、LRで代償的に体幹を前傾させる戦略をとることが多く、TStでの股関節伸展が不足してしまう。

荷重下での股関節伸展運動を可能にするためには推進力を維持するために立脚期への円滑な移行と踵および足関節を軸とした下腿の前方回転が必要となるため、足関節の底背屈を許容させる必要がある。


参考文献 重度片麻痺者の歩行再建をめざした生活期の理学療法 芝崎淳 理学療法学第47巻第4号

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