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勉強したことは役に立たないかもしれないけれど、勉強の仕方はおとなになっても役に立つ。

今、目の前では中学生の子供らが定期試験のための勉強をしている。

数学のプリントを解いていた三女から質問された。解き方のヒントを教えると「あ!」と言って手を動かし始めた。自分で気づいたようだ。

一通り解き終わって「そんなに難しくなかった」と言う。やっていたプリントは計算問題中心の基礎的なものとのこと。

もともと数学は得意ではなく、特に文章問題になるととたんに解けなくなる我が娘。

「文章問題に手を出すよりもまずは基礎問題をミスしないことが大事」といつも言っているので「計算問題のミスが少なくなったのはいいことだよね」と伝えた。


得意か不得意かによってやり方は違う

子の勉強を見るのは、仕事のやり方にも活かせるところが多い。

得意な教科は取り掛かりやすいし、苦手な教科は後回しにしがちだ。後回しにしたらやらなくても済むかというと、ほとんどのことはそうではない。結局やらなきゃいけないので、「苦手なことをどうやってやるか」は大事だ。でも意外とそういう情報は見つからない。

世の中に出回っている情報はたいてい得意な人向けだ。子供らを塾に入れようと近隣の塾のサイトを見ると、だいたいは勉強の得意な子をもっと伸ばすアピールをしている。いやいや勉強ができない子にどうやってるかが知りたいんだよと、そっとサイトを閉じた。

同じように私がやっている片付けの仕事でも、ネットを見ると『ある一定のレベルに達している人向けの』情報は多い。勉強と同じように、片付けも得意な人と苦手な人とではやり方が違う。


おしゃれは好きか?それとも苦手か?

片付かなくて困っている場所のひとつがクローゼット。服はぎっしり入っているのに「着る服がない」とか「何を着ればいいかわからない」と悩む。

これには2つの問題がある。
①服がぎっしり入っている
②洋服を選べない

①の服がぎっしり入っている問題を解消するためにやることは『服を減らす』だ。どうやって取捨選択するかはケースバイケースだけれど、体型的に着られないとか、毛玉や型崩れしてるとか、流行遅れとか、いろんな分け方でふるいをかけていく。分け方さえ決まれば比較的改善しやすい。

いっぽう、②は服の量が減ったからと言って選べるようになるとは限らない。服のコーディネートスキルによるからだ

おしゃれ好きな人は服が減って選びやすくなることでクローゼットを開けるときにテンションが上がる人も少なくない。でも、おしゃれに劣等感がある人は服が減ってもコーディネートが思いつかなければ洋服を選ぶのに自信が持てないのは変わらない。


苦手な人はまずは手堅く平均をめざそう

洋服を着こなすことは勉強と違って満点が決まっているわけではない。

おしゃれは加点方式だ。加点は上限がない。いくらでも上を目指すことができる。

いっぽう、おしゃれ苦手な人が得意な人と同じように加点を目指すのは難易度が高い。というかリスキーだ

もしあなたの子供が数学が苦手で、試験で高得点を取るために『テストの最初の方にある難易度の低い基礎的な計算問題をすっ飛ばして、テストの後ろほうの難易度の高い文章題にテストのほとんどの時間をさくような戦略』をすすめるだろうか。

たいていの人は、点を取るためにまずは手堅く難易度の低い問題を解くことをすすめるのではないか。

おしゃれが苦手な人は加点を目指すのではなくまずは減点しないこと。「失敗しない」という服を確実に持っておくことだ

それを人は『無難』と呼ぶかもしれないけれど、『難が無い』っていいことじゃない?


平均をキープできたらパターンを覚えよう

クローゼットが『無難』な服で構成されるようになって失敗が少なくなったら、『引き出し』を増やす。

けど、おしゃれが苦手な人はイメージがわかない。「この服とこの服を組み合わせたらいいんじゃないかな~」という想像力がわかないのだ。ソースは私だ。

ここが一般的に言う「センスのあるなし」だと思うんだけど、センスがある人は直感的にイメージを思い浮かべることができる。

苦手な人はイメージがわかないのだからとにかくパターンを覚えるしかない。冒頭の、数学が苦手な我が子によく言うことがこれだ。数学が得意なら問題文を見ればこういう解き方を使えばいいんだなとパッと思いつくが苦手だとなかなかそうはいかない。

思いつかないならとにかく覚えるしか無いのだ。とにかく繰り返し数をこなしてパターンを意識して覚えるしかない。

服のコーディネートだけでなくて料理も一緒だ。料理が得意な人はイメージがわく人だと思ってる。「これとこれをこのくらい組み合わせるとこういう味がするだろう」というイメージがわく人だ。

料理もイメージがわかないなら、「これとこれをこのくらい組み合わせるとこういう味がするだろう」というパターンをいくつもいくつも覚えておくしかないのだ。これもソースは私だ。

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子どもたちの勉強を見ていると、『何かを身につける』ときのやり方は基本は同じだと感じる。

勉強したことは将来役に立たないこともあるかもしれないけれど、勉強の仕方はいろんなことに応用がきくことは覚えておいてほしいと思っている。

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