マガジンのカバー画像

「くらしてん」

62
「くらしてん」は、様々な地域にくらす人の何気ないくらしを記録しているメディアです。noteでは記事のあとがき、暮らしにまつわるあれこれを話すpodcastの話などを綴っています。
運営しているクリエイター

#日常

日常において「非日常」があることの大切さ/くらしてんラジオvol.16

こんにちは。週明けゆるゆる更新中のpodcast「くらしてん」ラジオ、雑談回「よなよなふうふ話」の続きです。 依存という話から、日常で何を「非日常」とするか、という話に。 都会に住んでいると地方に行った時の自然体験はとても非日常的でリフレッシュできるけれど、自然自体が日常だったら、おそらくそんな感覚はないのでは…と思うotto氏。自然はさしおいて、パチンコとかお酒を飲んで、日常のストレスを発散しまう…なんとなくそれは依存の道に入る気もします。 移住をしても、ずっと地元にい

「くらしてん」ラジオvol.02:ひたすらロープを掃除する7時間

こんにちは。「くらしてん」ラジオ2回目を公開しました。引き続き、2月に公開した陸前高田のミウラさんの記事を元にインタビューした聞き手のkatoottoが印象に残った風景を聞いていきます。 今回は印象に残った2つ目は、このロープが連なるこの写真。 これは、ロープにある小さな貝などのゴミをひたすら擦り落とす作業を写した1枚(作業は7時間×3日間!)。この黙々とやる作業の中にも、会社員には羨ましい面があるという話題になりました。話を聞いていて、私の日常は本当に平坦だなーとつくづ

podcastはじめました/第1回は陸前高田 ミウラさんの暮らしあとがきラジオ

”その人のくらしをくらしてみる”WEBメディア「くらしてん」。この度、podcastをはじめました。記事の裏側の話や、記事のインタビューを通して私たちが感じたことなどを発信していく予定です。 記念すべき第1回目は、2/17に公開した陸前高田で漁師をしているミウラヒサコさんのあとがきインタビュー。インタビューをした聞き手のkatoottoが、ミウラさんの暮らしの中で印象的に感じた部分を元に、その裏側にある話を聞きました。話が盛り上がり、ロングインタビューになってしまったので、

「くらしてん」活動サポートのお願い

「くらしてん」のnoteを読んでくださり、ありがとうございます。 2018年から始まったこのウェブメディア、主宰する私たち夫婦と数人のメンバーによるささやかな活動ですが、これまで不定期ながらも30名以上の方の暮らしを伝えてきました。 この度、私たちはこの活動を少しでも長く続けていくために、noteを通じて活動のサポートを募ることにしました。ここではサポート頂くにあたって、私たちの活動についての紹介をさせて頂きます。 このnoteを読んで頂いて、もし「サポートしたい!」と思

まちのスケールと、そこにおける私たちのふるまい

これまでも何度か言っているように、僕自身としては、このメディアを地方礼賛のスタンスでやっているわけではない。 であれば、なぜ地方の暮らしを記録するのかと問われるなら、地方の暮らしを扱い、それを記録するということの意味は自分の中にしっかりとあって、その一つには、私たちがどういう器に入れられたときに、どういうふるまいをするのか、つまり、私たちの暮らしを規定している構造を知りたいという欲求があるのだ。 今回記録したのは、真鶴のタカハシさんという20代男性の暮らしだ。 真鶴は神奈

追熟の期間

山形から桃を取り寄せて、追熟に何日か要するから、食べ頃になるのを妻は楽しみに待っていたのだけれど、彼女はそれを待たずに病院での時間を過ごすことになった。 彼女と息子は、小児科の狭いひとつのベッドで過ごすらしい。息子のもとに病が突然訪れたのだ。 妻が、楽しみにしていた桃を食べられないのは可哀想だから、食べ頃になった桃を、二日おきに剥いて届ける。タッパーにいれて、保冷剤をいれて。 届けると言っても、コロナ禍による面会規制で彼女と息子には会えないのだけれど。 いつも部屋には息子

「くらしてん」リニューアル③デザインで表現した”くらしてん”感

先日「くらしてん」のサイトをリニューアルした。その思いを伝える3回目。最後は「デザインで表現された”くらしてん”感とは?そして、今後の展望」。 "「言葉」と「記録」"というコンセプトデザイナー探しは難航した。というのも、私たちの活動は個人的なもので予算も限られているし、こういったプロジェクトに参画してくれるデザイナーの探し方がそもそもわからなかったのだ。そういったなかで、知り合いを頼って薦めて頂いたのが、grams design officeの山内さんだった。岩手の盛岡を拠

「くらしてん」リニューアル②形にしたかった3つの要素

先日「くらしてん」のサイトをリニューアルした。その思いなどお伝えする2回目。今回は「私たちが形にしたかった要素とは?」の話。 "「くらしてん」という体験"を構成する3つの要素リニューアルをすることが決まると、メンバー内での本格的なミーティングへと入っていった。 というのも、外部のデザイナーにお願いするにしても、何をどうお願いしたら良いのかを、まずは私たちで話し合う必要があったのだ。 そこで、最初にぶつかった難問は、私たちが提供したいと感じている、"「くらしてん」という体験

「くらしてん」リニューアルしました

私たち夫婦で主宰しているメディア「くらしてん」がサイト・ロゴデザインを刷新し、気持ちも新たに再スタートします。 リニューアルを本格的に検討し始めてから、約一年半。 途中、主宰している私たち夫婦に子どもが誕生するなど、様々なことがありましたが、長い準備期間を経てようやく公開へと辿り着きました。 デザインは岩手県盛岡にあるgrams design officeの山内稜平さん。 私たちのコンセプトを汲んだ素敵なデザインに仕上げていただきました。 ぜひ、新しい「くらしてん」をご覧

「くらしてん」リニューアル① リニューアルに至るまで

2018年に私たち夫婦を中心として、数人のメンバーでスタートしたメディア「くらしてん」。これまで30人を超える人たちの暮らしを記録してきた。 この活動は、企業や団体が運営しているわけでもなく、あくまで私たちの個人的な活動であるのだけれど、それにもかかわらず、これまで途切れることなくたくさんの暮らしを紹介できてこれたのは、振り返るとよくやってきたなと思うと同時に、協力してくれた方々には感謝しかない。 「くらしてん」が4年目を迎えた今年は、私たち夫婦のライフステージが大きく変化

違和感を浄化すること

最近、私たち夫婦で主催している"くらしてん"というメディアのサイトリニューアルに向けて、このメディアを始めた頃のことを振り返ることが多くある。 このメディアを始めたきっかけやその頃に考えていたこと、そして自分自身のくらしに対して感じていたこと。自分の書いた文章をよみかえすと、不満たらたらで、いかにも自分らしい文章だなと思う。 そして、自分の文章を改めていくつか読んでいると、"違和感"という言葉を多用していることに気付く。 * 高校まで過ごした函館という街に対する違和感

”くらしてみたあとに座談会” kurashi030 旭川キクチさんの記事で考える”子育て移住の気持ち”

くらしてんメンバーのkatoyomeです。 先月の8月、旭川のキクチさんの記事を公開しました。 キクチさんが東京からUターンした決め手は、子育ての環境にありました。 くらしてんでは、これまでのいろんな方のくらしを取り上げてきましたが、移住を考えるきっかけは年代によってかなり違うことがわかります。 20代であれば、都会で培ったスキルで地方に何かを仕掛けたいという人や、 大学進学を機に東京出てきたけれど、やはり都会は自分に合わないと感じる人など、 自分自身とくらす場所との関係か

"くらしてみたあとに" タカハシさん/北海道旭川

自分らしく心を休められる場所 その人には、その人らしくいられる場所というのがある。 働く場所、学ぶ場所、遊ぶ場所、・・・ みんなそれぞれ自分らしくいられる場所を選び、それらを繋げあわせながら、日々をくらしている。 最近、"自分らしく働ける場所"という言葉が、よく聞かれるようになった。 だけど、"自分らしく心を休められる場所"というのはどうだろうか。 とても大切でありながらも、おそらくあまり意識されていないだろうと思う。 * タカハシさんは、とても正直な人だ。 彼女がなぜい

"くらしてみたあとに" トクダさん/富山県朝日町

あたりまえの世界から漁師へkatoottoです。 今回は、富山県朝日町で、漁師をしているトクダさんのくらし。 トクダさんは、大手自動車メーカーのお膝元である豊田市で生まれ育ち、高校卒業後はなんの疑問もなく自動車関連会社に就職しました。 そこで、ストレスフルな日々を過ごした後、30歳を契機に漁師になることを決意して富山県朝日町に移住しました。 あたりまえのように企業に就職をした彼が、その後漁師になる経緯は、自分と重なる部分も多く、考えさせられるインタビューでした。 シンプ