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居酒屋で「あ、課長!」と立ち上がる

このところ書いている《いたずら》シリーズです。
別アカウントで触れたことがありますが……


入社して飲み会といえば同期会系と職場系とがあります。
部署の先輩社員と居酒屋に行ったりすると、必然的に上司だったり、その場にいない部署内の困り者だったり ── の悪口が出ます。
そこにいない人間のネタほど愉しい話題はありません ── 当然、盛り上がります。

その上司だったり困り者だったりから直接的な叱責を受けていたり、迷惑を被っていたりする先輩の批判非難トーンは次第に盛り上がっていきます。

私は無責任な合いの手を入れます。
「そういうところ、ありますよね!」
「そりゃあ、困りますねえ!」

「そうだろ? そう思うだろ? 腹立ったなあ、その時」
「もう、よっぽど言い返してやろうかと思ったぞ!」

先輩のテンションも上がって行きます。

そして、(例えば)課長に対する悪口がピークに達した時、突然立ち上がり、先輩の背後に向かって、
「あ、課長!」
と叫ぶのです。

これは全員 ── 特に大声で批判していた人は ── 顔色が変わり、真剣にあわてますね。

はっはっは、と笑う私に、先輩方は、
「なんだよう……おどかすなよう……」
小声で首をすくめる。

社会人となった成人オトナがやるような所業ではないかもしれません。

これはいくつか応用が効きますね:

やはり酒場で、
「実はオレ、A子が好きなんだ……」
と告白し始めた同僚に、フンフン、なるほど……と聴きながら突然立ち上がり、
「あ、A子さん!」
と彼の背後を凝視して立ち上がる。

高校の部室で煙草を吸っている友人の背後を大きく目を見開き、
「あ、B先生!」
と立ち上がる。
(B先生は風紀担当の校内一獰猛な教師です)

こういう行為により、
① 最終的には笑って済ませてもらえる
② 友人を無くす
いずれかは、日頃の行い次第です。

これも、良いコ良いオトナは真似しない方がいいかもしれません。

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