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日本のラーメン店はすごい! けれど…

昼の外食はお店を決めて行く場合と、起点からぶらり歩いて目についたお店に入る場合があります。『ご飯』と『おかず』がセットになった定食的なセットを、
「ご飯少なめで」
あるいは、
「ご飯無し、単品で」
と頼むことが多い。
でも、たまに麺類が無性に食べたくなることがあり、これは前日だったりその日の朝に、何かの映像から『刷り込まれ』ているのかもしれません。

その日は過去何度か訪れたことのある『信州らーめん』のお店に入りました。

『真田の赤備え 辛味らーめん』を食べたいと思いつつ、いつも普通の……

前回と同じく、『安曇野みそらーめん』をいただきました。

大きなチャーシューが2枚、分厚いメンマが2本、大きな海苔が2枚、茹で卵半分

これで¥760……しかも、14時まではご飯を無料で付けてくれるということで、減量希望のジジイは「要らない」と言いますが、他のお客は皆さんもらっていました。

どこの記事だったか、ラーメン店には『1000円の壁』があり、原材料費が高騰する中でもその壁を越えるとお客さんに敬遠される、という悩みが書かれていました。

しかも、名古屋地区では駐車場がないとハンディとなるらしく、都心以外はそれも借りなければならない……個人店にはかなりの負担でしょうね。

ここの麺はほどよく固めでとても美味しく、麺の量もジジイには適当で、ほどよく満腹しました。

「ごちそうさま」と席を立つ。
このお店の親父さんは、そこで2回ぐらい、
「ありがとうございました!」
店を出る時にも2回ぐらい、
「ありがとうございました!」
こちらがそう言いたくなってきます。

それで思い出したのが、数日前の日経新聞記事:
『日本の外食、世界に広がる』

特に驚くデータは!……同じラーメンの内外価格差です。
日本で850円のラーメンが、フランスでは2.5倍、アメリカでは3.4倍!(チップを入れたら……約4倍!)

日本経済新聞2024年1月22日
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD040YN0U4A100C2000000/

記事には「米国の賃金が日本より高いことや日本の物価が安いことなどの背景がありそうだ」とサラッと書いていましたが、そんなもんじゃないぞ、この差は!

これはよーく考えてみる必要がある。
日本の外食は国際基準と比べて安い、とよく言われますが、特にラーメンはコストを価格に転嫁しにくく、ラーメン店の経営はたいへんだろうな、と思います。

日経の記事(下記の図)を見ても、ラーメン店代表らしい『力の源ホールディングス』が海外売上比率が45%と最も高い。
ラーメン店は
「日本より海外の方が稼げる」

のでしょう。
(いや、「日本では稼げない」……?)

日本経済新聞2024年1月22日https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD040YN0U4A100C2000000/

この原因を考えると、もちろん、
・ラーメンはうどん同様、日本のファーストフードとして、屋台で手軽に食べられる食事であり、レストランで食べるような大げさなものではなかった。
軽く見られてきた歴史があるのでしょう。

もうひとつ考えられるのは、《ライバル》の存在!
うどん?そば? ── もちろん、それもあるでしょうが、一番手強いのは、
《インスタント・ラーメン》
ではないでしょうか?

特に、袋麺の改良の歴史はすさまじく、日清食品だけでも、安藤百福さんのチキンラーメンから延々と続く『カイゼン』の歴史があります。

日清カップヌードルミュージアムの中にある『袋麺』のラインナップ
それはもう、この右側に延々と続く……

今や、日清の『ラ王』、東洋水産の『マルちゃん正麺』のレベルはすごい(私見です)!
友人で、
「袋麺があまりに美味しくなったので、外食でラーメンを食べなくなった」
と告白する人がいるくらいです。

あんな連中と張り合わねばならないラーメン店はたいへんです。それどころか、有名ラーメン店の味を再現したという提携袋麺・カップ麺までガンガン出現している。

……心配だなあ……

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